帰る

写真はお借りすることがあります。 詩を書きたい

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最近の記事

扉の向こう

つつみこんで、つつまれて。 ハレーションを起こしたように 私は境界を彷徨う 間違えもしない解答を、間違えてしまった時のように、ここにひとつのお守りを持っていたとしても、どろどろに溶け込んだ晩御飯は待ってくれなかった 行く時 列車は行き着いた時 流れる時計と共に私は言い訳を続ける。核を探す、子供を探す、反芻するように死に迫る恐怖 連続したエレベーターリズムを愛した死ねない信仰もちぎれた多肉植物は夜を閉じた。 罪を受け取り、愛があるのですね どろどろに溶け込んだ晩御飯は待っては

    • 同じ行を繰り返し読んでいるみたいな毎日が好きじゃなかった 晴れた空や曇りの空のなかに 葉っぱがいちまいずつ落ちていく たまに落ちて たまに登って たまに笑う 目を閉じて また目を開けた いつもと変わらないたった一言が 朝日と共にやってくる

      • 見た夢。 が打たれます、などの警告文章がプリントの下やべっどの隙間にかかれていた。どこかの市ミサイルが打たれる攻撃されるなどの警告ニュース。簡単な宿題をしろと言われたけど、中身はおかしい。これは多分、正しく文を読めているか、分析できているか、理解出来ているかを図るテストで、間違えたりきちんと文を読めていなかったらその人は削除されたのだと思う。 黒幕は完全にスピリチュアルに支配されていた。多分支配されるのを怖がっている自分がいる。 またいつかの夢、どこかで寝転がっている自分は

        • 瑣末なもの

          今日私は、毒抜き注射を打たれていながら毒を打ち込まれたような錯覚を起こす。 例えば春、桜前線をなぞるようにして出迎えて、長く短い陽の光に恍惚とした別れがそれを遮る。新しい日の目を浴びず、眠ったままの春は言葉を蓄え、寝刃のように置いてけぼりで埃を被る。またもや日が経つにつれ、その後悔も次の季節への期待と恐怖に移り変わるだろう。 これはいつの日かと悩むほど無駄な事で、もしかして、と思うほど私達は小さな刃を研ぎ続けた。 最悪な結末とは、もう使わなくなったコップみたいに片隅に置かれ

          穿つ

          暗闇のスライダーで、まるで何も与えられないまま街の中に放り出されたみたいに、わたしはそこにいて、ただ紙を引きさいていた、どうにもならないことを分かっていた。 それは初春の頃の雪のようにすぐに溶けた、でも昔弾いていたピアノみたいに残っていた。 起きたら足を喰われていた。 クレーターのようにへこんでいて、それを触った時、満たされるような気がした。 全ての者に明日は無いと言われた日 全てのハンカチを落としたみたいだ みんなでハンカチを投げ合って遊んでいた だけどみんなは死んで

          おちた星

          泥水みたいな絵の具の水溜まりが、部屋にある 目が覚めた時、私は人さし指が擦り切れていた いつも机に手紙を置いていたんだけど、それをあなたが読んでいたのかは分からないし、私は知る由もなかったから、悲しいなんて思わなかった。ずっととっておいたゼリーは、水が溜まって、まずくて、でも仕方がないなって思った。 私たちは繋がったいつかの日には ずっと沈んでいくしんかい6500 時計はずっと同じで どこと繋がっているのだろうって、おもったけれど、自由にはなれなかったんだ 昏迷した体は

          おちた星

          つつじ

          躑躅は、徐々にしおれている様子だった。母は、色々な花の植木鉢を玄関前に並べていて、そこはいつも鮮やかな色で彩られていた。美しいものだといえば、毒もある、その人がよく言っていたことだった。 私の家の近くの堤防から見える景色は常に横に流れていて、その空気をかき混ぜるように、列車は走っている。貨物列車は、その大半を占めていた。底の見えない海から流れてくる花火の音や、変わり続ける博物館、移転を続けるファミリーマートなど、街の風景はいつも刹那であり、そしてまた、気付かぬ間に都会の方へ

          忘れもの

          空白の中で生きていたいよ どこかの小さな隧道 子猫が先を知らないまま ただ眠っている 真っ暗闇のなかで 黒猫が幸せを願って かなしく音を鳴らした 昔きいた歌のリズムで 優しくて暖かくて ずっと遠くにあった でも、あまり思い出せなかった 涙が何色なのか分からないまま 夜の色の温もりに 吐いた息の冷たさに 全てに触れていたいけれど 全て透明になるものだったから 心みたいな 分からないもので 誰かがブランコに乗っていた 月明かり 雲から顔を出しても 出さなくても めをつ

          忘れもの

          包み込んでいたものたち

          ただ蔓延する光が、人々を突き刺していた 交差点、いつもと変わらないような街 信号機が点滅して、ランドセルを揺らした稚い小学生がいた。 もう誰でもない私たちは いつか歩いたことを、思い出せなくなってしまったのは 上を見ればあった星が ずっと儚くなってしまったから 消滅と生成をくりかえして、 いつか変化を止める時には 私たちはもう居ないのだろうかと 砂糖菓子ばかり噛み砕いて 弱々しい力で抵抗していた 赤子の泣き声のように また何度も、同じ言葉を繰り返した 包まれるこ

          包み込んでいたものたち

          平行世界 ➲

          ある場所、かつての湖沼盆地というものは、カモメが朗詠し、白鷺が高く舞い上がる美しいものであった。 ▂はその盆地の内部にある田園地帯の集落で生まれ、よく泣く赤子として知られていた。 母親はいつも誰かを家に招き、井戸から汲んだ水でお茶をたて、少しのお茶菓子を出す。そしてそのお茶会とでも言うべきものは、日が暮れるまで続いた。ある晩には騒がしく、ある晩にはみな寝静まっていた。 小屋から離れた場所の荒れ果てた田んぼには、常時バスケットが設置されていた。少し水が漏れだしていたためか、

          平行世界 ➲

          今日と僕のツーショット

          多分これをひとつにまとめたとして、その甘さにも温かさにも似つかないのだろうと思います。 春先、いつのまにかあなたは嫌いになるのでしょうか。そしてあなたはきっと月の裏側まで追いかけ回すのです、それは因果の世界、僕の世界 ひかりの中考えてください 時には泣きながら涙吹っ掛けて、芽生え始まる号令と僕達はいつものように太陽を浴びる 小さく不自由な未来であなたの言葉を理解しようとしている 友達の増える午後と消灯時間 なぜかいつまでも僕と同じ匂いのする者がいる 時には喧嘩だってして

          今日と僕のツーショット

          アップリケのように、街

          関係の無いことですが、ねむることにしたよ みぞれの降る街 雨水を飲み干すような苦さで過ごしたくても 手を擦ると濃くなっていくようなもので 照れ隠しのように 空は灰色に染まりゆく 眠らない街にいた 一晩だけ ノートにかいた小さな未来 川のほとりに現れて 渦を巻いた体 最悪な思い出はずっと遊んでいる たしかなことは、川に映る手のひら、りんごが食べられること 白黒の世界で多分あなたはなんでもなかった それは未来予言のように眩しく、そして巨大な銀河のようだった 疎まれてさえ、

          アップリケのように、街

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          誰かが冗談をぼやいてるなか、雪がぽつぽつと降りだした。頬がだんだんつめたくあたたかくひえていく。 メールした バス停のよこのベンチ スカートが、凍る 待っているよ。 ごめんなさい 冷たい地面に足をつけて言うのです、逃げようとしたとしても、もう自転も遅らせようとするの、それを指摘すると、いまから宇宙と繋がりますと言う。地球を手放す宇宙人は、急に情けなくなるのですね。 言い訳をして、冷たい自転車置き場の隅で眠りましょう、きっと優しいおじさんが来てくれるので大丈夫。 地球の

          お生まれになりました

          轢かれたはずの泡沫たちとたのしくしゃべる 明日があると賛美歌を あたたかく照らされた教会でうたう日です。 蝋燭は人数分だけ照らされています あなたのために歌います、と スペクトルで溶かされる気持ちを感じる 蝋燭がひたたる懐古主義なのだ。 あなたはいうのですよ、 100年で彩られる豊かな風景は情報過多である 曖昧な雨の中虹がとおりすぎる そんな時にさ、沸騰した気持ちはクレヨンで赤く塗られてしまったんだ いつまでも おままごとたのしかったよ でもね、でもクリスマス歌う時

          お生まれになりました

          切れ端を半分こ

          ドーナッツではなくなる時間 あなたは気がついたみたいに手帳を取りだし わたし会釈だけを返していった あれだけ望んでいたこと終えることをまたもや望むのだよ。 みんなの境界線は虹のように鮮やかで 啓蒙されて 支配されて いつか自然をみる なにがかわったのだろう、気づいてしまう 変わらないとかんじてしまった心 信じたいと呟く冷たいつま先 哀しくて泣いてしまいながら それはそれと置き換えることは出来ない 時には陽炎と氷を間違える 何を考えて、息をして、それをやめて いくつか まると

          切れ端を半分こ

          まわる

          いつの日か僕は1日電車でまわった しかし、どれだけ行ってもそこまではたどり着くことはできなかった。 君は何度空を回ったのか、そのうち僕は何度もココアを買っては飲んだろう 。 ブランコに乗るような感覚で その日僕は疲れ果てていた。いつのまにか風呂場の中で俯いて、窓からのお日様で寝ていた。 そして起きた時には、心臓が全身に血を巡らせながら鼓動はだんだんとはやくなっていく。 僕は天井を見た そして金縛りにあったように動けなくなる。 目を閉じて ぼくはまわった。 隕石を模したひこう