おちた星
泥水みたいな絵の具の水溜まりが、部屋にある
目が覚めた時、私は人さし指が擦り切れていた
いつも机に手紙を置いていたんだけど、それをあなたが読んでいたのかは分からないし、私は知る由もなかったから、悲しいなんて思わなかった。ずっととっておいたゼリーは、水が溜まって、まずくて、でも仕方がないなって思った。
私たちは繋がったいつかの日には
ずっと沈んでいくしんかい6500
時計はずっと同じで
どこと繋がっているのだろうって、おもったけれど、自由にはなれなかったんだ
昏迷した体はいつまでも水槽をさまよっているあまくてとけない夢を見ていた
記号だけで話せたら良かったのにと、水をすくう、ただ呪文のように今日を願った
不自由の中さまよった、私たちはずっと同じだった。卵からうまれた、幼子で、何も知らなかった。だから、私たちはもう海に帰るんだって
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