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障害者手帳のメリット・デメリット(主に精神障害者保健福祉手帳について)

はじめに

私は精神障害者保健福祉手帳を取得しています。

私自身、取得に至るまでは様々な葛藤があり、クローズで働いていた障がい福祉サービス業を退職した後に、自身の考えを整理した結果、取得に至りました。

この記事では、障害者手帳とは何なのかについて、また、私からみたメリットとデメリットについて紹介していきたいと思います。

障害者手帳とは

障害者手帳は、自身の障害を証明するものです。
そのため、周囲に自身の障害について正式に知ってもらうことができる、ひとつの手段であると考えています。

ちなみに、「受給者証」「自立支援医療」等とは利用目的や運用方法、取得に伴う判定基準も異なります。

障害者手帳には下記の3種類があり、背景にある法律等は異なりますがいずれも障害者総合支援法のもとにあり、様々なサポートが受けられます。

「身体障害者手帳」「療育手帳」「精神障害者保健福祉手帳」

詳細な分類については厚生労働省で紹介されている表を添付しますので、詳しくは下記をご覧下さい。

厚生労働省HPより

メリット

私が感じる大きなメリットは、下記の3つです。
・オープン雇用(一般企業での障害者雇用、特例子会社への就労、福祉的就労)が可能になる
・各種税金の控除
・各施設等での利用料割引

①オープン雇用とクローズ雇用
まず、オープン雇用では、企業側が助成金関係で証明が必要なため、障害者手帳の取得が必須です。

ですが、クローズ雇用の場合でも手帳を取得していることはプライベートなことで、申告する義務はありません。
(自分の住まいの公務員だと厳しいかも。というより、同僚の業務の中でバレると思います。)

但し、
「所得税の障害者控除を行うために提出された書類」
「病欠・休職の際に提出された医師の診断書」
「傷病手当金(健康保険)の請求に当たって事業主が証明を行ったこと」
等でバレる可能性はあるので、税金控除を受けている場合等、バレたくないのであれば年末調整では自身で確定申告をする必要もあります。

②各種税金の控除
所得控除のうちのひとつに、障害者控除があります。
所得税、住民税の控除が受けることができますが、障害の程度によって額面は変わります。
また、自身の意思で申告しない場合は通常の徴収が科されるだけかと思います。(この場合に関しては自信がないのでどなたか詳しい方は教えて下さい。)
その他、利子所得や相続税の控除もあるそうです。

③各施設等での利用料割引
公共交通機関の割引、各種博物館、映画館やテーマパークの入場料金割引があります。
他にも、観光施設でも割引があったりするので要チェックですね。

また、携帯電話も障害者割引が存在するようなので、ご自身の携帯会社に聞いてみるのも良いと思います。

その他、NHK料金の減額等もありますが、この辺りはお住まいの市区町村や障害の程度も影響するので、是非取得後によく資料を読み込んでうまく活用して下さい。

デメリット

私が感じる大きなデメリットは、下記の2つです。
・心的不安
・更新について
・生命保険の加入

①心的不安
私は取得前、
手帳を持ってしまったら「障害者」になってしまうのでらないか
もう一般雇用を諦めなければならないのではないか
等の心的不安が強くありました。

実際取得に踏み切ったのには、下記のように感じたことが大きいと思っています。
・私にとって「障害」とは、『自身の持っている特性が社会での生活を送るにあたって「障害」と感じた時に生じるもの』であると感じるようになったことで、ただのアイデンティティであると感じるようになったこと
・手帳を取得しても自身の都合の良いように使えば良いのであり、一般就労ができるのであれば自分のペースで自分の責任でやれば良いと感じるようになったこと
・手帳を取得していたことがあってもそれは私であることには変わらないし、嫌になったら更新を待たずに休止や返納をすれば良い

参考までに発信しただけなので、あくまで一主観であると捉えて下さい☺︎

②更新関係
継続して障害者手帳を所持するためには、個人の障害の状態を確認するために、2年に1度更新手続きが必要になります。

手続きは窓口のみで郵送ではだめだったり、更新の度に医療機関からの診断書の発行料金がかかるのが煩わしかったりします。

③生命保険の加入
生命保険に加入する際には自身の健康状態を申告する必要があり、審査によっては金額が高くなったり、その保健への加入を断られてしまう場合があります。

あとがき

ここまで私の感じるメリットやデメリットを紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。

他にも質問やご指摘があれば、コメントにてお知らせ下さい。

また、手帳の取得は各自の自由です。
その判断によって、素敵な人生を送って頂けたらと思います。

またぜひ、この記事を参考に、自身の意思決定に活かして頂けましたら幸いです☺️

プロフィール

zurs(ざうるす)
セクシャルマイノリティ、発達障害(ASD/ADHD)、統合失調感情障害の当事者。
理系四年制大学を卒業後、就労移行支援・就労定着支援の支援員として従事。
現在は思春期精神科にて医療ソーシャルワーカーとしてカウンセリング業務などを行う傍らで、四年制大学に編入し心理学を学ぶ。

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障害者の私🧜‍♀️
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