導かれたワーホリ / 雨に安らぐ
Zoomin’s Working Holiday Dairy Day92
本日は7月1日。
一年の半分が終わり、残りの半分が始まる日。
思えば今年の1月は、まだ下関のゲストハウスでフリアコをしていた。
そうだ、海外で生活してみようかなと思い始めたのはこの頃だった。
ゲストハウスでのフリアコも3箇所目となり、飽き始めていた自分がいたこと。
とは言え手に職もなく会社員に戻るつもりもなかったこと。
弟を訪れるため行ったイギリスで、全然暮らせると思ったこと。
ゲストハウスで出会う外国人やワーホリ経験者の話を聞いたこと。
ワーホリという30歳までの特別チケットの期限が迫っていたこと。
日本に比べて給料の高い国で働けること。
そこで貯金をすれば、世界一周目に近づけること。
そんな様々な思惑が、僕をこの地へ導いているのだ。
そして今日で、自分がオーストラリアに来てから丸3ヶ月が経過した。
時が経つのは限りなく早い。
1日1日を充実させていくことが大切だと思う。
***
そんなことを言っておきながら、今日はたいして何もしていない。
昨日の疲れを引きずり遅く起きてブランチを食べ、ゴロゴロしたり二度寝したりした。
そして家主に頼まれゴミを捨てるため家の外に出ると、しとしと雨が降っていた。
日中雨が降るのは久しぶりだ。
体感では10日振りくらいかもしれない。
僕は雨より晴れの方が好きなのだが、今日は少し気分が違った。
……落ち着く。
鼻腔を満たす雨の匂い。雨垂れが奏でる音楽。
心なしか庭の植物たちも喜んでいるように見える。
目を閉じ、深呼吸をする。大きく、ゆっくりと。
乾いた何かを潤すように。荒んだ心を満たすように。
思えば、ケアンズの日差しはとても強い。
日中はもちろん、夕方でさえ「ジリジリ」と肌が軋んでいる。
一方で、バケツをひっくり返したような雨が降ることもある。
海沿いということもあるだろうが、風もほぼ常に吹いている。
何というか、天気が荒々しいのだ。
ポケモンで言えば、グラードンとカイオーガとレックウザが代わる代わるやってくるようなものだ。
そういう意味では、穏やかな時間というのはあまりないのかもしれない。
強いて言えば、やはり朝だろう。
だが、ロングスリーパーに早起きは厳しい。ただでさえ仕事が終わるのが遅いからだ。
雨に元気付けられて部屋に戻り、音楽を聴く。
Spotifyで雨の日に聴きたいプレイリストを検索して流す。
落ち着いた雰囲気の曲が多い中、「お、この曲好きかも」という音楽が流れる。
なんだか今の自分に語りかけているような曲だ。
聴いていると、優しく、穏やかな気持ちになる。
あぁ、なんだか最近疲れているなぁ、という方。
ぜひ、雨の日にこの曲をかけ、コーヒーを飲みながら窓際で読書してください。
眠くなって寝落ちして、起きたら外はもう暗くて、ご飯作るの面倒だなぁと思ってください。
そしてとりあえずお湯を沸かし、ネギを刻みましょう。
お湯が沸いたらパックの味噌汁をお椀にあけて、お湯で溶かしてネギを入れ、一口飲んでみて下さい。
あぁ、美味しい、、と呟いたなら、それもあなたの幸せです。
味噌汁飲みたいなぁ……
そんな、なんでもないけどなんだか幸せな1日のお話でした。
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