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穷且益坚ーー幸せ探しは痛い、妥協をしない幸せ探しはもっと痛い

(970字・この記事を読む所要時間:約2分 ※1分あたり400字で計算)

【穷且益坚】

ピンイン:qióng qiě yì jiān
意味:置かれた境遇が辛ければ辛い程、より強い意志を持つこと。

『幸せ探しは痛い、妥協をしない幸せ探しはもっと痛い』

 「幸せを掴みたい」とよく考えたりしているけれど、ぶっちゃけ「幸せ」とは何なのかについて、実は良く分かっていなかったりする。

 楽しそうに人生を謳歌している人達を見て

 「いいなぁ」

 「私もああいう生活をしてみたいなぁ」

なんて羨ましがって、いざ見よう見まねで再現したとしても、しっくりこなかったりする。

 そこで、そもそも最初から「自分にとっての幸せ」をしっかり知っていなかったことに気付く。


 迷走。
 あれこれと試してみるも、「なんか合わない……」の連続。

 意外と痛いものだ、「やっぱり違った」と悟った瞬間というのは。
 ザクッと切りつけられるようなダメージではなくて、サクッとくるような、モヤモヤと食い込むような、そんな痛み。


 ここじゃない。

 これじゃない。


 「幸せ探しの地図」なんかがあったら、私の地図はきっと×印で埋め尽くされているのだろう。


 馬鹿みたいだなぁ。


 ここで諦めて、妥協して適当な快感で気を逸らすことも出来たのに、心の奥底ではやはり「本当の幸せ」を求めていて。

 そしてうずく古傷から顔を背けるように、また様々な刺激で生活を満たし、その中から探し物を見つけ出そうと必死になる。


 サクッサクッ。
 今回も空回りだった。

 サクッサクッ。
 また失敗に終わった。


 痛む回数が増えるにつれて、かつて脳内で思い込んでいた「理想な幸せ」の形がどんどん崩壊していく。

 彫刻のように、「サクッサクッ」と音がする度に削られていく。


 そして、とうとうある日ーー

 「ああ。見つけた」


 ぼんやりとしていた「幸せ」の輪郭が磨かれて、明確になっていたのに気付く。

 本当に欲しかったものがすっかり具体化されていたのだ。


 自分にぴったり合った形が浮かび上がっている。

 そして、どこで、どうやってそれを掴めば良いのかというのも。


 それは当初想定していたものより、ずっと小さくて地味で目立たない「幸せ」。

 それでも、ちゃんと「私だけの幸せ」


 幸せ探しは痛い。
 妥協をしない幸せ探しは、もっと痛い。

 大がかりに遠回りして、涙を流して、傷を負って。


 そうまでして求めるべきものだったのか?

 分からない。


 でもそれぐらい価値のあるものだと、私は信じている。


 世界でたった一つの、「私だけの幸せ」なのだから。

📚何をもって幸せなのかは、結局人それぞれ、自分次第


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