痛定思痛ーー元気が無くても全然良い。罪悪感を覚えるな!
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【痛定思痛】
ピンイン:tòng dìng sī tòng
意味:痛みがおさまった後に再度痛みを思い起こす。即ち過ちを忘れずに、反省し戒めとすること。
『元気が無くても全然良い。罪悪感を覚えるな!』
不思議と、「最近元気が無い」と相手から打ち明けられると、つい「元気出して」だの「早く元気になるといいね」だのを反射的に言ってしまう。
何故こうなってしまうのかを追求してみると、そこには
「こう言わなければ」
という心理が働いており、且つ
「元気が無いことは異常で、あってはならない現象である」
といった思い込みがあることが分かった。
なるほど自分が同じように励まされても、何一つ心に響かないのはそういうことか。
こういう深く考えておらず、「取り敢えず」で発せられた言葉ほど何の働きも持たないものだ。
不調が長期にわたる場合はともかく、よくよく考えたら日常生活での気分の浮き沈みなんて当たり前のこと。
この上なく正常なことなのである。
むしろ逆にテンションが高く、常に楽天的に見える人ほど裏で大きな闇を抱えていることが多い。
「誰々さんは悩みがなさそう」なんて聞くたびに私が心の中でぎょっとし、大丈夫かと心配し出すのもその為である。
生きていれば、必ず嫌なことは起こるものだ。
「何が嫌いかより何が好きかで自分を語れよ」という名セリフがあるが、自分が何を嫌っていて、また何によって元気を失うのかを明確にすることは、好きなことを見つけるのに負けないぐらい大事だ。
「嫌い」を知ることは自分自身を守る行為でもあるからだ。
強烈な感情が沸き上がらなくとも、自分の中にあるモヤッとした気持ちに敏感になれれば、これ以上のストレスや傷害を防ぐことが出来る。
不必要な苦痛であれば排除すればいいし、
成長過程において避けられない不快であれば、積極的に向き合って自分を強くすればいい。
どうすべきか一旦分からなくても、まずはちゃんと辛さを認知する。
そうすれば、少しずつでも対策を始め解決に近づけることが出来る。
「目をそらして放置しておく」だけはあってはならないのだ。
未解決な課題は、本人が気付かなくても常に心を蝕むもの。
苦しさに蓋をし「無かったこと」にして、無理矢理元気そうな姿を周りに見せつけても、だ。
だからこそ、冒頭の「元気が無い」がバロメーターになってくる。
どういった環境で、どんな出来事で、どのような感情が湧き上がり、そして疲れや無気力さを感じたのか。
これら一つ一つを追求することで、「嫌い」が浮き彫りになる。
裏返せば、「好き」だって見えてくる。
「元気が無い」時こそ、自分自身をよりよく知るチャンスなのだ。
よって、迂闊に「元気出して」や「早く元気になるといいね」なんて言わない方が良いのではと思う。
元気が無くても全然良いのだ。
このことに罪悪感を覚える必要はない。
むしろ当たり前のことであり、これと正しく付き合えてこそ、丈夫で健全な人格体が育つものだ。
元気の無い状態を許すのだ。
他人に対しても、自分に対しても。
📚「嫌だ」が働くのは、自己防衛機能が正常な証
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