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敝帚自珍ーー現状突破する前に、まずは現状に感謝すること

(1258字・この記事を読む所要時間:約3分 ※1分あたり400字で計算)


【敝帚自珍】

ピンイン:bì zhǒu zì zhēn
意味:ボロボロのほうきでも大事にする。高価でなくても、自分の物は大切にする。

『現状突破する前に、まずは現状に感謝すること』

 「毎日がつまらない」と感じている状態は、決して良好だと言えない。
 
 あれこれと新しい試みを始めるもなかなか現状に満たされず、心が退屈しているのは確かに不快だ。
 一刻も早く今の暮らしから抜け出したいと、ついそう願ってしまう気持ちも分からなくはない。
 
 
 ただ「つまらない」は同時に、生活が安定している証拠でもある
 別の言い方をすれば、「非常に落ち着いている」のだ。
 
 衣食住、暮らし全般に必要なものが全部揃っている。
 突発的なハプニングも無い。
 日常が一定のルーティーンで回っている。
 
 余分な心配や悩み事が無い。
 だからこそ、「毎日がつまらない」と考えられる余裕も生まれるのだ。

 
 
 つまらない日々は、生活の基礎を支える様々な「平凡」と「当たり前」で出来ている。
 
 朝、布団の中で目が覚めて、支度したらいつものように会社へ行く。
 お昼休憩は無心でスマホを弄りながら、お弁当を食べる。
 退勤後は近所のスーパーで適当に食材やら日用品やらを買って帰宅。
 夕食、シャワー、テレビ、就寝。
 
 このように繰り返される味気ない毎日だとしても、この中には無くてはならないものばかりだ。
 
 例えばもし、急に帰れる家が無くなったら?
 それだけで、暖かい布団も、ほっと一息出来るシャワータイムも、まったりテレビ鑑賞時間も一気に遠い存在になってしまう。
 今日はどこで夜を明かそうかと、常に気を張ることになる。
 
 また例えばもし、更にいきなり失業してしまったら?
 収入が無くなり、貯金も徐々に削られていく。
 なんとかまたお金を稼ごうと、就職活動に勤しみ走り回ることになりかねない。
 加えて節約しなくてはならない。一日三食でさえ食べられなく恐れがある。スーパーで呑気に適当な買い物なんか出来なくなるだろう。
 愛用のスマホでさえ、解約して安い機種・通信プランに変え、浮いた分のお金を生活費に回すことになるかもしれない。
 
 
 上記のような事態に陥った場合、果たして「つまらない」なんて感じていられるのだろうか?
 もう一日生き延びる為、気を張り詰めて奮闘する日々になるだろう。退屈だなんて思えること自体、とんだ贅沢品だということに気付くだろう。
 
 基本的な豊かさが保障されてこそ、人は初めて「つまらない」気持ちを持てるのだ。
 
 
 じゃあ文句言わずに退屈のまま我慢するしかないのかというと、そういうことでもない。
 夢見ている理想な暮らしがあるのなら、是非現状突破して追い求めよう。
 
 ただその前に、まずは今の「つまらない」毎日に感謝し、一日一日を大事に過ごすべきだ。
 決して毛嫌いしてはいけない。
 
 「つまらない」と感じられる程に所有している豊かさに気付き、ありがたく思った上で、もうワンランク上の暮らしを追い求めるのだ。
 
 
 そもそも今の日々にありがたさを感じていないからこそ、「毎日がつまらない」と思ってしまうのではないか。
 
 既にある豊かさを意識出来れば、その時点でつまらなさが無くなるかもしれない。

📚現状には満足、でも将来もっと良くなればもっと満足

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