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20090602 生物多様性(2)

 近年、企業など団体活動で商品やサービスを製造したり提供したりする場合には地球環境にどれだけ配慮しているか$${^{*1}}$$が問われる。一方、大手企業は如何に利潤を追求しながら環境問題に対して取り組んでいるかを公表している$${^{*2}}$$。

 地球環境問題$${^{*3}}$$には、生態系に影響を及ぼす温暖化やオゾン層破壊をはじめ色々な問題が含まれる。その中の一つとして「生物多様性$${^{*4}}$$の保護」というのがある。各々の地球環境問題は、結局は生態系への悪影響なのだから、問題の捉え方が間接的か直接的かによる違いだ。生態系を直接破壊する行為も当然、地球環境問題に属してくる。従ってどのような企業にも「生物多様性の保護」が関わってくるという考え方$${^{*5}}$$が出てくる。

 本当にそれでいいのだろうか。大規模な企業活動は、利潤の追求のために多量のエネルギーや資源を使用するので、そもそも地球環境問題と相容れない。相容れないが、問題視して活動しているので、無関心で何もしないよりはましであると言う自己弁護なのである。しかし食品産業などならまだしも機械製造業などの企業までもが事業内容と全く関係ない生物多様性まで話を広げていくのは、何をか言わんやである。話を広げすぎてはいないか。自己弁護のため、そこまで言及するのは欺瞞とも捉えられかねない。経済活動は必ず環境問題を伴うからだ。

 殺虫剤や除草剤を製造している企業は「生物多様性の保護$${^{*6}}$$」をどのように考えればいいのだろう。

 地球環境問題とは、無関心でいることが罪ということなのか。杓子$${^{*7}}$$定規で、割り切るのが下手な日本人は欧州の考え方に振り回されているだけかも知れない。

*1 Little Green Lies
*2 環境報告書プラザ  (CSR報告書同時掲載)
*3 地球環境問題とは?
*4 生物の多様性:WWFの活動/WWFジャパン
*5 企業と環境問題について
*6 20090601 生物多様性
*7 20090419 オタマジャクシの語源

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