【詩】青空
青空は、いつだって美しいから
この世は残酷だ
その下を歩く者たちすべてに
青空はいつだって平等で
どこへでも飛んで行けそうと見上げるけれど
足もとの歩道は、ひどく歪んでいるか
狭すぎるか、車道に向かって急に傾いていて
どこへでも歩いて行くなんて、できやしない
青空は見上げるもので、飛ぶためのものではなく
歩くための歩道は、歩行者を選別する
歩けない歩道を横目に
車道を行くしかなくても
私のはるか頭上には
青空が美しく広がっている
今日も、この世は残酷だ
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