桜井弓月🌸Kindleで詩集発売中🌙

📕Kindleで詩集『戯言―ざれごと―』『寓話』発売中📚️*詩、短歌、小説、歌詞*誰か、…

桜井弓月🌸Kindleで詩集発売中🌙

📕Kindleで詩集『戯言―ざれごと―』『寓話』発売中📚️*詩、短歌、小説、歌詞*誰か、たった一人にでも届く言葉を*詩誌『ココア共和国』23年3月号以降、複数回掲載*キラキラポジティブではない脳性麻痺の車椅子ユーザー*シスヘテロ女性(she/her)*無神論者*

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【発売中】Kindleで詩集を出しました

このたびKindleで、初の詩集を出しました。 しかも、同時に二冊!! ★第一詩集『戯言―ざれごと―』 ★第二詩集『寓話』 です。 (Kindleのページへのリンクは、この記事の中ほどにあります。) 二冊の詩集どちらも ・kindle unlimitedご加入の方は無料で読み放題です (kindle unlimitedは、初回30日間無料です) ・購入価格は、各500円です ・収録作品数は各48編です これまでnoteや詩誌『月刊 ココア共和国』で発表した詩の中から厳選

    • 【短歌】「毎月短歌」の入選作

      お久しぶりです。 まったくやる気が出なくて、1ヶ月以上更新できていないのですが……。 ここらで最近の短歌入選作をまとめるなどして、お茶を濁してみたいと思います。 ネットでおこなわれている短歌企画「毎月短歌」の入選作品と、頂いた選評をご紹介します。   ◆第11回毎月短歌「5月の自選部門」特にいいなと思ったおうた達   風は止みただ一面に静止画の死にたくなるような新緑 (選者:猫背の犬さん) この歌は、Kindleで発売中の『毎月短歌の本 2024年7月号』に「巻頭作品

      • 【詩】ギロチン広場で

        かつてギロチンが国王の首を撥ねた広場で 231年後、若者たちがスケートボードや自転車で宙を舞っていた その頃、広場の南東約3300kmの地では 子どもたちが家族や家を失い、手足をもがれていた ギロチンは、処刑の対象となった者だけを撥ね 231年後の爆撃機は、誰彼かまわず吹き飛ばす ギロチンが国王の首を撥ねたとき、どんな音と声が聞こえただろうか 自由と権利の足音が聞こえただろうか 勝利の歓喜と怒号が鳴り響いただろうか 231年後、広場で宙を舞った若者たちが着地したとき

        • 【短歌】レアメタル

          両耳の裏から何か湧いている レアメタルなら売れるんだけど   ★Kindleで詩集『戯言―ざれごと―』『寓話』発売中★ (kindle unlimitedご加入の方は無料で読み放題です)

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        • 短歌集
          41本
        • 詩集#4
          35本
        • #反出生主義
          26本
        • #障害のある人生
          20本
        • 詩集#3
          50本
        • 20字小説
          26本

        記事

          【短歌】丸8年

          やまゆりの十九輪もそれぞれに咲くはずだった夏の碑の名よ   ※2016年7月26日に起きた「津久井やまゆり園」の障害者殺傷事件から、昨日で丸8年が経ちました。   ★Kindleで詩集『戯言―ざれごと―』『寓話』発売中★ (kindle unlimitedご加入の方は無料で読み放題です)

          【詩】水の音

          水の音が聞こえる どこかで水が流れている 誰かがシャワーを使っているのだろうか それとも、洗面所だろうか それとも、キッチンだろうか それとも、近所の川の流れだろうか いいや、これは私の水だ 私の中で水が流れている 私の水は、どこへゆくのだろう どこかに、誰かに、流れ着くのだろうか 行く当てもなく、ただ私の中で廻り続けるだけだろうか きらめく清流でもなく 猛る濁流でもなく 尽きぬ湧き水でもなく 暗い洞穴の底を人知れず這うような そんな水が、私の中で流れている 私にしか

          【詩】すべては身体

          身体には、寿命がある。 体力は衰え 臓器は弱り テロメアは短くなる。 心にも、寿命がある。 もう、じゅうぶん生きた もう、生きるのはたくさんだ と終幕を求めるようになる。 心は脳の機能で 脳は身体の一部だから 心も身体機能だ。 心の寿命は、身体の寿命だ。 心以外の寿命が許されるのに 心の寿命が許されない理由はない。   ★Kindleで詩集『戯言―ざれごと―』『寓話』発売中★ (kindle unlimitedご加入の方は無料で読み放題です)

          【詩】からっぽ

          怒りやかなしみや憎しみを 体じゅうから搾り出して吐き出して 心がからっぽになっても 生きることが軽やかになるわけではない 胃の中のものを全部吐き出して もう吐き出すものが何もないのに それでも何かを吐き出したくて えずいてもがくのと同じことだ 抜け殻の体を抱えて 心がえずいているなら 水を飲めばいいのか おかゆを食べればいいのか それも吐いてしまうなら ただ休んでいればいいのか 休むと言ったって 生きている限りは 生きることを休めないのに 心がからっぽになって 詩の

          【短歌】ひかりへあゆむ

          楽園の光か修羅か分からねどユージン・スミスの子らは歩めり   ★Kindleで詩集『戯言―ざれごと―』『寓話』発売中★ (kindle unlimitedご加入の方は無料で読み放題です)

          【短歌】月光

          今日もまた猛暑日を生き延びたから慰労会です月光の涼   ★Kindleで詩集『戯言―ざれごと―』『寓話』発売中★ (kindle unlimitedご加入の方は無料で読み放題です)

          【詩】ピスタチオ&バニラ

          大人から大金を騙し取った女より 生後1ヶ月の娘を殴り殺した父親のほうが 刑罰が軽くなる そんな国で、上も下も右も左も 少子化が問題だと叫んでいる 猛暑日に せめて心だけでも冷え切るようにと そんな計らいなんだろう 心がどんなに白けて冷え切っても 脳の発火は収まらないから 冷房の効いた部屋で 新作アイスの広告サイトを眺めている 今日も猛暑が続いています ここは、子どもを親から守る手立てのない国です なのに、もっと子どもを生めと唆される国です 今日も猛暑が続いています

          【短歌】バスタブ

          絶望をひたと抱いてはバスタブの湯にひたす身の胎児のごとし   ★Kindleで詩集『戯言―ざれごと―』『寓話』発売中★ (kindle unlimitedご加入の方は無料で読み放題です)

          【詩】流星群

          夜空を見上げて、口を開く 腰に手を当て、上体を反らし 風呂上がりの冷たい水のように 流れ星を飲み干す 夜空を降る流れ星は 私の胃と肺で、爆発するだろう 粉々に砕けた私は 新たな流れ星となって キラキラと夜空を飛ぶだろう 君が気まぐれに夜空を見上げたとき 堕ちてゆく流れ星は私かもしれない 君の口の中に、胃の中に、肺の中に 流れ星の私が飛び込んで、流れ落ちて 君を内側から爆発させるかもしれない だから、夜空を見上げるときは 口を開けてはいけないよ   ★Kindleで

          【短歌】恩寵

          凶暴な夏の予感よ街路樹の影は濃く濃く恩寵の影   ★Kindleで詩集『戯言―ざれごと―』『寓話』発売中★ (kindle unlimitedご加入の方は無料で読み放題です)

          【詩】シャワー

          シャワーを浴びる 目を閉じて 頭からつま先まで、シャワーを浴びる 明日も雨だろうか 明日も、ゲリラ豪雨が襲うだろうか 神様に頼んだところで 人類を滅ぼしてくれるわけでもない 気まぐれに、そのつもりになったとしても お気に入りの下僕に耳打ちして 雌雄のつがいを生き残らせてしまう あとはまた 同じことの繰り返しだ シャワーを浴びる 明日も、雨だろうか いつになれば、すべてが洗い流されるのだろう   ★Kindleで詩集『戯言―ざれごと―』『寓話』発売中★ (kindle

          【短歌二首】パワー

          抵抗の音楽よ轟けコロンブスのごとき野蛮と闘う力を 若葉はもう若葉を終えて壮年の顔で世界を覆う濃緑 ◆第一首 音楽は、侵略における虐殺や収奪をキラキラコーティングでロンダリングするために使われるのではなく、権力や侵略やあらゆる暴力に抵抗するパワーを生み出すものであってほしいです。   ★Kindleで詩集『戯言―ざれごと―』『寓話』発売中★ (kindle unlimitedご加入の方は無料で読み放題です)