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【詩】からっぽ
怒りやかなしみや憎しみを
体じゅうから搾り出して吐き出して
心がからっぽになっても
生きることが軽やかになるわけではない
胃の中のものを全部吐き出して
もう吐き出すものが何もないのに
それでも何かを吐き出したくて
えずいてもがくのと同じことだ
抜け殻の体を抱えて
心がえずいているなら
水を飲めばいいのか
おかゆを食べればいいのか
それも吐いてしまうなら
ただ休んでいればいいのか
休むと言ったって
生きている限りは
生きることを休めないのに
心がからっぽになって
詩のひとかけらも出てこないなら
何かが溜まるのを待つしかないのか
それが、どんなに醜いものでも
どんなに毒々しいものでも
心には、何かが溜まったほうがいいのか
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