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【今でしょ!note#2】 異動・昇格・転職後は90日計画を立てよう

おはようございます。林でございます。
会社員として働いていると、異動・昇格・転職など、仕事の環境や周囲から期待される役割が変化するイベントがあると思います。
私自身も、これまで国内の仕事から部署が変わって、海外のお客様向けの仕事にガラッと変わったり、マネージャー昇格のタイミングで異動になり、海外の仕事から国内のまた別のプロジェクトにアサインされたり、という機会がありました。
その度に、意識していたことや、環境が変わった後の立ち上がりを早くするためのヒントとして、とても参考になった本をご紹介します。



90日で成果を出すリーダー

人材流動性が高いアメリカでは、バイブル的な本で、人事に携わる方には有名な本のようですが、「90日で成果を出すリーダー」は意識すると良さそうなエッセンスが多く書かれていました。

今日は、この本のポイントに添いながら、自分は環境や役割が変わるタイミングで何を意識していたのか、お話していきます。
なお、この本を読んだのは、直近の昇格&異動のタイミングでしたが、この本を読む前に異動後の立ち上がり期間に意識していたことを上手く言語化してくれていたので、その辺りにも触れながら、自分なりに戦略1、2として整理しなおしてご紹介いたします。

戦略1 立ち上がりの90日プランを立てて、まずはじっくり観察する

90日プランを立てて上司と合意する

異動や転職直後は、早く仕事に慣れて戦力になりたい!周囲の期待に早く応えたい!という気持ちが先行して、いきなり「この部署の課題はこれです。だからこういうことが必要です!」みたいに前のめりになりがちですが、これは空回りの元です。

まずは、90日を30日ずつに区切って、3タームごとに達成する仕事の成果を上司と合意することから始めます。個人的には、これで上司と期待値を調整するだけでもかなり違うと思います。自分への期待事項も分かるし、初めての上司でであっても、プランの確認を理由にコミュニケーションの機会が取れるので、自分が立ち上がり期間に最も重要視して取り組まなければならないことに自分のリソースを集中できます。ただでさえ、初めての仕事で慣れないことも多いので、リソースを周囲からの期待領域に全振りして、そこで小さく成功を収めることは、重要な生存戦略になると考えます。90日プランを立てることは、最初の30日で最も優先したいところです。

チームを観察する

その上で、最初の30日は、組織の文化をよく学ぶことが大切です。はじめは色々なミーティングに参加して、ミーティングのテーマそのものというよりも、チーム内の力学を学ぶ期間に充てました。

  • 課題に対して、チームはどのようなアプローチで対処しようとするか

  • 仲間同士は誰か

  • 特定のテーマに対して、リーダーシップは誰が発揮するか

  • 誰が誰の意見を聞き、誰が話している時に誰が面白くなさそうにしているか

私は、これらを割と感覚的にやっていたと思います。その上で、自分の考えに対して賛成しそうな人、反対しそうな人、話をすれば賛成してくれそうな人を見極めます。
本からエッセンスを抜粋しているとはいえ、人間関係構築を戦略的に行うことはなかなか腹黒い感じがする、と書いていて自分でも感じますが笑、チームで仕事をする上でベースとなる人間関係をよく理解しておくことは、全く損はありません。
それどころか、自分は取り組んだ仕事を通じて社会がどのようによくなるか、とかお客様が喜んでくれるか、といった成果をより重視する価値観なので、それらの目的を達成できるのであれば、その過程における合意形成をスムーズに進めていくための基礎知識として非常に有効な戦略になると考えます。

上司を観察する

自分の仕事を支援する立場にある上司をよく観察することも肝要です。
できるだけ頻度高く上司と話すようにして、距離感を近づけておくことです。上司のカレンダーに自分がよく登場するようにして、上司の重要課題に自分をよく登場させることが秘訣です。この時に大事な考え方は、上司との距離感の責任は自分が持つという覚悟・割り切りです。

よく上司が自分のことを理解してくれないとか、相手が分かってくれない、みたいな声も聞きます。いい上司ばかりではありませんし、気持ちはよく分かるのですが、上司との適切な関係性が築けずに損するのは結局自分です。人生は短いので、馬の合わない上司のために自分がやりたいことができないのは、とても勿体無いです。

他人は変えられないという前提に立って、自分がコントロールできることに集中する。嫌な上司であっても、その攻略をゲームだと捉えて、100点にはならなくても、10点の関係性を20点にできれば自分を褒めてあげる感覚も大事なのかなと。
(それでもどうしても相性が良くないのであれば、上司を変えてもらうように働きかけるか、自分がその環境からさっさと離脱しましょう。人生は有限です)

上司は、様々な課題を抱えているため、部下のやろうとしていることのうち、最も重要なものに絞って支援したいと考えています。そのため、自分がどうしても伝えたいこと、アクションが必要なことを3つに絞り、対話のたびにその3つの状況を話し合うようにします。
その中で、上司が好きなコミュニケーションを分析します。頻度・どのような決定には関与したいのか・どのような場合にはリーダーに任せるのか。

戦略2 初期の成果創出にリソースを全振りする

成果の上がる可能性の高い機会に集中する

戦略1により、新しい環境・役割での期待事項を理解したら、成果が上がる可能性の高い少数の機会に集中します。これは、上司にとって価値ある成果である必要があり、それを初期の90日間のどこであげるかを定めます。

重要なのは、その成果自体は、特別に大きなものでなくてはならないわけではないことです。小さくても良いから、重要性が高い案件の一部を周囲が成果と認識できる形で達成する。例えば、何かの社内決裁を取るとか、何らかの案件でお客様と合意形成するとか。とにかく、数は少なくても、成果は大きくなくても良いので、目にみえる成果に拘りましょう。

上述した通り、新しい環境・役割では、一般的に成果を出しにくいものです。だからこそ、この仕事であれば確実に成し遂げられると感じられるものに全集中し、その案件の周辺知識を得て、周囲も「この仕事は⚪︎⚪︎さんがやった」と認知しやすいものを選ぶのです。
3〜6ヶ月後に低迷期に入るリーダーは多いようですが、最初の90日間を計画的に過ごし、小さくても何らか成功体験を得られていれば問題ないです。
小さな成功体験は、自分が新しい環境・役割での活躍の幅を広げていくための最初の旗のようなもので、それを基軸に活躍の好循環サイクルを回していけます。

決して便利屋にはならない

最後に少し補足となりますが、最初の90日間で、「自分が何をするか・しないのか」の境界線をはっきりさせておくことをオススメします。
戦略2は、自分がやることに集中する、ということですが、裏を返せば、やらないことを決めることです。周囲が求めているからといって、何でもかんでも拾っていては、疲弊してきますし、結果、パフォーマンスも上がらなくなってきます。
また、周囲の期待に応えているようで、周囲からは「何でもやってくれる便利な人」と認知されてしまい、「この人ならではの専門性や得意技にお願いしたい」という認知がされなくなってしまう(=価値が安売りされてしまう)ことに繋がります。

あくまで、取り組む仕事の主導権は自分が持ち、自分の得意技を価値に変えて周囲に貢献していくようにしたいですね。

それでは、今日もよい1日をお過ごしください。
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