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【今でしょ!note#139】リーダーシップの総量を増やすために

いかがお過ごしでしょうか。林でございます。

何度かに分けてお届けしているリーダーシップの話です。
今日は、なぜ社会にとってリーダーシップの総量を増やすことが大事なのかという論点から、個人レベルでリーダーシップを増やすことのメリット、社会にリーダーシップの総量を増やしていくために、私としては何をするのか、という点を議論していきます。

まだ見られてない方は、こちら↓から見ていくとより理解が進むと思いますので、ぜひご覧になりスキ!しておいてください!


日本にはリーダーシップの総量が少なすぎる

伊賀泰代さんの「採用基準」で示されている大きな課題感として、「日本社会にリーダーシップの総量が少ない」という論点が示されています。
世界レベルに照らしたグローバルリーダーに必要な要素は、

  1. 英語力

  2. リーダーシップ

  3. 地頭の良さ、あるいは特定分野における専門性

の3つを挙げており、これらをand条件で兼ね揃えた人が必要です。3は、割と多くいますが、3を持った人が1と2を持っていることは極めて稀で、何なら1〜3を持った中国人の方が日本語も話せるパターンもあるので、企業の採用においても、日本人より海外の優秀層の方が採用しやすくなっているとのこと。

そして1については、小学校からの英語教育など、国としても手当が始まっているのに対し、2については、小さい時から「リーダーシップ教育」を受ける議論などはまだまだ下火で、社会として全員がリーダーシップを持つことの重要性が認識されていないことに強い危機感が提示されています。

社会にとって全員がリーダーシップを持つことの重要性

全員がリーダーシップを持たない社会は、非常時における混乱や財政難の根因になることが示されています。

例えば、主に防災分野で「自助・共助・公助」という考え方がありますが、各現場でリーダーシップが発揮されると「共助:地域コミュニティ間で助け合う」動きが大きくなります。
各現場でリーダーシップが発揮されないと「共助」の動きが不振で、「公助:市役所や警察などの公的支援」に頼る動きが大きくなり、公的負担が増えます。
地方再生も同じ話で、各地域におけるリーダーシップ、つまり自分たちの成果目標を自分たちで定義し、それに向けた問題解決リーダーシップがそれぞれでより発揮されれば、公的事業のための多額の補助金を国に求めたり、大企業誘致以外の方法で雇用と賃金を確保することもできるようになります。

より分かりやすい例として示されているのは、「電車が止まった時のタクシー利用の例」です。日本では、タクシー待ちの行列をそれぞれが黙って待っているケースがほとんどですが、海外では乗り合いの提案が起こるのが普通とのこと。
乗り合いで移動した方が、順番を待つ時間が短縮され、コストも下がるため、個人にとってもメリットが大きいし、全体から見てもより合理的であるにも関わらず、乗り合いの声掛けが発生しにくいのが日本という国です。
ここで誰かがリーダーシップを発揮して後ろに並んでいる人に「私は○○方面に行きますが近くの方がいれば一緒に乗りませんか」という話になれば、全員が一人ずつタクシーに乗るのを待ち続ける必要がなくなります。
共助の動きが少ないと、全体としての社会コストが上がる例の縮図です。

企業にとって全員がリーダーシップを持つことの重要性

企業の変革に必要なのは、一人のカリスマリーダーの存在ではなく、各現場でリーダーシップを発揮できる人の総量です。
よく、新しい人が社長になると「どれだけ手腕を発揮できるかお手並拝見」みたいな感じで周りが傍観するケースがありますが、一人のリーダーで実現できることなどたかが知れています。組織改革を他人事だと思ってその他全員が傍観姿勢に入るような組織が変われるはずはありません。
変われる組織は、新しいリーダーが来たときに「問題を解決して新しい未来を
作るのは自分たちで、それを率いるリーダーがやってきた」
と受け止めます。
このように考えることができる人を現場でいかに多く作るか、がより重要な論点です。
やるべきことが100あったとして、社長がそれらを一つずつ現場で動けるようになるまで分解してから渡していかないと動かない組織よりも、100を見て各現場で「自分たちはこの仕事をこのように動かしていこう」と決断して動ける組織の方が、スピードも質も高いのは容易に想像できるでしょう。

この話は、国レベルでも同じですね。
「次の首相の力量はいかに」と、身の回りの問題解決を全て国のリーダーに委ね、「あいつはダメだった、次!」とコロコロ首相が変わる国の未来が良くなっていくとは信じにくいです。
首相が誰であれ、自分たちが必要と考えることを各現場で判断して決めて行動していけること。このような国のほうが成果が高いのは言うまでもありません。

リーダーシップの総量を増やすために

リーダーシップに必要な4つの行動

リーダーシップには次の4つが必要であり、当然ながらエネルギーが必要です。

  1. 成果目標を定義する

  2. 先頭を走る

  3. 決める

  4. 伝える

問題解決にあたり先頭を走ると、必ず人より先に壁にぶつかるし、何かを決めて問題が生じれば、文句を言われることも多くなります。
成果目標を決めて伝えていくことも労力がかかるため、リーダーシップを発揮するのが損のような考え方に陥りがちですが、リーダーシップを発揮した人はより高次のリーダーシップを身に付けたい!と考えるようになります。
なぜなら、リーダーシップを発揮することが責務でも負担でもなく、楽しいこと・ワクワクすること、というように認識できるようになるからです。

リーダーシップだけがある人が地頭の良い参謀を味方につけて、自らが取り組みたいことに巻き込んでいくことはできますが、地頭が良いだけの人がリーダーシップのある人を味方につけることはできません
だから、地頭が良いことよりも、リーダーシップを持つことの方がはるかに重要です。そして、リーダーシップは全員が習得できるスキルであることにも希望があります

リーダーシップは伝播する

誰もリーダーシップを取らない組織に長くいると、リーダーシップを取ることは損、と考えます。何かを言うと全て押し付けられるため、誰も何も言い出さない、みたいな残念な組織です。
一方で、誰もがリーダーシップを発揮して、どんどん問題解決していく姿を日常的に見られる組織にいると、多くの人はリーダーシップに憧れるようになります。
純粋に「かっこいい!」と思えるし、自分もそのように問題解決していきたい!と考えるようになるからです。

そのため、リーダーシップの総量を増やすために私は何ができるか?と考えると答えは簡単で、「自らリーダーシップを発揮して問題解決していく姿を、周囲に見せ続けること」です。「魅せ続けること」とも言えます。

仕事における自分のチームメンバーに対してはもちろん、私が関わる全ての人に対して、先頭を走り決断して、問題を解決していくことが面白そう!と感じてもらうために、自分がリーダーシップを発揮して問題解決を楽しんでいくだけです。

個人にとってのメリット

リーダーシップを身に付ければ、自分の仕事や生活スタイルを、既存の社会や組織の器に合わせることなく、自分が実現したい世界をストレートに追求できます
これが最大のメリットです。

リーダーシップを発揮する舞台がグローバルになれば、解決できる問題の幅も一気に広がります。アジアのようなよりダイナミックな市場に身を置き、多様な人と関わっていけるため、学びも多く世界が広がっていきます。

これは東南アジアでの10年の仕事経験の中で肌身で感じた醍醐味ですし、先日オーストラリアで感じたように、まだまだ世界は知らないことばかりです。

リーダーシップを発揮して自ら問題解決できるフィールドを大きくしていきながら、その生き様を周囲に見せ続けて、リーダーシップの総量を身の回りから増やしていくこと。
30代後半はこのあたりをテーマに日々を過ごしていきたいと思います!

それでは、今日もよい1日をお過ごしください。
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