生と死の狭間②

地下からエスカレーター昇りに乗りながら

ふと、左手の手の甲を見る

青白く骨と血管が見える

もし死んだら

この皮膚はなくなり血管も朽ち果て

骨だけになって

やがて骨も風化してチリとなり

土に還るのか

そうしたら今、このエスカレーターのゴウンゴウンという振動と音

地上に出た時の眩しさ

頬を撫でる風

鞄を持つ手の感触

鳥の声

花びらの儚さ

水たまりの煌めき

全て感じられなくなるのか

その感覚のあるなしだけが、生と死の狭間

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