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ニーチェ霊解

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2024年6月の記事一覧

世界観の拡張と創造

世界観の拡張と創造

権威の盲信

占いもスピリチュアルも、科学の領域ではなく信仰の領域です。これは「信じるか信じないか」の世界です。

占いやスピリチュアルを理性的に納得したいがために、脳科学や量子力学と結びつけて科学的に証明しようとする人がいますが、私にはこじつけのように見えます──これは私の知識不足のせいもあるでしょう。また、人間は、対極にあるものを結びつけたくなる性質を持っているのも分かります。

私は占いやス

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ニーチェとユングと錬金術師 第二の現実と二重見当識

ニーチェとユングと錬金術師 第二の現実と二重見当識

ニーチェやユング、錬金術師は、この現実とは別に、第二の現実(第二の客観的世界)や高次の現実を見ていました。しかし、彼らは空想の世界に生きていたのではなく、しっかりと現実の世界に生きていました。けれども、もう一つの現実の世界にも生きていました。彼らは二重の現実を生きていたのです。

問題なのは、「リアリティとは何か」ということです。認知科学の世界では、物理的世界だけでなく、臨場感のある世界もリアリテ

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ニーチェと葬送のフリーレン 高貴な魂と新しい貴族

ニーチェと葬送のフリーレン 高貴な魂と新しい貴族

高貴な魂

フリーレンはゼーリエに、「望む魔法を言うがいい、ひとつだけ授けてやる」と言われましたが、「いらない。魔法は探し求めている時が一番楽しいんだよ」と答えました。ニーチェ的に言えば、フリーレンは高貴な魂の持ち主であると言えます。

高貴な種類の魂たちは、このように欲する。つまり、彼らはタダでは何物も手に入れようとしない。一番そうしたがらないのは、人生という持ち物だ。賤民の素性の者は、タダで人

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ニーチェ「超人とルフィ/重力の魔と黒ひげ」

ニーチェ「超人とルフィ/重力の魔と黒ひげ」

『ツァラトゥストラ』において「超人」は、道化師、太陽、無邪気な子供、笑う者、踊る神など、様々なイメージで表現されていますが、『ワンピース』のニカ・ルフィは、まさにそのような存在です。「超人」はニカ・ルフィのモチーフの一つになっているのではないかと思います。

その対極にある存在が「重力の魔」であり、暗くて重たい存在です。それはヤミヤミの実の能力者である黒ひげと重なります。ですから、「超人」と「重力

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孤独の教典 『ツァラトゥストラ』

孤独の教典 『ツァラトゥストラ』

ニーチェの『ツァラトゥストラ』は孤独な者や孤独を愛する者の教典です。孤独は不幸ではなく、むしろ自ら進んで選ぶほど価値のあるものです。

『ツァラトゥストラ』を読むことで、孤独の価値に目覚めます。『荘子』に登場する「神人」も孤独の世界で遊んでいました。

あなたも、ニーチェや荘子のように、神聖な孤独の世界に入り、優雅に暮らすことで、超人や神人のような美しい存在に生まれ変わるでしょう。

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