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【令和トラベルの人事制度】働きながら、子どもと一緒にニューヨークで過ごした1ヶ月

こんにちは。
令和トラベルに転職し、スタートアップ10ヶ月目の大木優紀です。

毎日が未知との遭遇。
スタートアップ特有の用語には、ちょっと慣れてきたけれど、大きな勘違いやのけぞるような衝撃もあったりしながら、試行錯誤の日々は続いています。(最近は、必死にKPIを定めにいっています。定量なのか、定性なのか…混乱しながら格闘しております…。)

そんな私ですが、この夏、子ども2人を連れて、1ヶ月間をニューヨークで過ごしました。

長い間抱いていた夢が叶い、「働き方が自由になると、生き方が自由になる」を実感することができました。

このニューヨークでの夏休みを実現できた大きな背景には、令和トラベルがFocus(フォーカス)と名付けた独自の人事制度がありました。

※Focus:1年度内で、最大2ヶ月労働時間を最大1/4に短縮し、働くことのできる制度。人生や生活において、仕事だけでなく他の何か(育児・介護・学習機会など)にFocus(フォーカス)したいときに使っていただくことを想定した制度。

今回は、この制度が出来るまでの経緯と、実際に取得し過ごした1ヶ月に感じたことを書いてみようと思います。

■人事制度Focusができるまで

令和トラベルは、2021年4月コロナ禍真っ只中に創業しました。私が入社した頃、フルタイムのメンバーは20人となり、ちょうど働きやすい環境を作るための「人事制度」を設計しているタイミングでした。

「どんな制度だったら、メンバーにとって使いやすく、有益なのか」

アイディア出しのミーティングが開かれました。そこで、私は「子どもと一緒に夏休みを過ごしたい」そんな思いを伝えました。

テレビ局に勤務し、帯番組(平日月曜から金曜まで放送される生放送番組)を担当していると、祝日も関係なく月曜〜金曜まで週5日仕事があります。

1週間の夏季休暇は好きなタイミングで取れますが、それでは到底、子どもたちの長い夏休みはカバーしきれません。
これまで我が家の子どもたちは、必然的に学童&保育園がメインの夏休みになっていたのです。

子ども時代の貴重な夏休みを、もっと一緒に過ごし、もっと特別なものにしたいなという思いは、ずっと私の中にありました。

(おそらく、多くの共働き家庭で同じ状態だと思います。そして、子どもたちはきっと、大人の想像を超えて、自ら、夏の楽しみ方を見つけていたのだと思いますが。)

私からは、「子どもと一緒に夏休みを過ごしたい。例えば、1ヶ月だけ休んだり、働く量をグッと減らしたり出来ないか」と漠然と伝えただけだったのですが、CHROの田村さんはじめ、HRメンバーが しっかりと人事制度として成立させてくれました。

具体的には、経営観点や労務観点も踏まえ、以下のような検討が進められました。

《検討項目》

「なんのために?」
「あたらしい旅行をデザイン」するをミッションに掲げる中で、メンバーが常に、多様な価値観に触れ、己の幅を広げていくのは、組織としても大きな強みになる。社内カルチャーの観点で、その効果を最大化していくことが重要になりそう。

「誰のために?」
そのため、「子育て」など、一つの目的に縛られず、令和トラベルそれぞれの多様な人生プランに対応するような制度をにする必要がある。特定の人のみならず、全社&全メンバーへの便益になるよう設計することは、不可欠。

「デメリットは?」
そして、スタートアップのこのフェーズにおいて、金銭的(支払いだけでなく各種効果目線含む)に会社としてのデメリットが出すぎないことも、重要。いちメンバーのリソースが欠けた部分をどうカバーしていくのか、属人化しすぎない組織作りを進めていくことも、同時に必要となりそう。

「どのように?」
給与等は、社労士さんとも検討。勤務量に応じた計算方法を確立する必要がある。

「子連れニューヨーク」にセントラルパークは外せません。

■人事制度Focusとは?

令和トラベルは、常にプロフェッショナルなメンバーが「Diversity, Inclusion & Belonging Promise」(DIB)のもとお互いを受容しあい、所属感を感じられるチームとしてアウトプットへの責任を持つ、そして働き方には可能な限り制約を設けない「自由と責任」のある組織であり続けることをHRポリシーに掲げています。

(余談:「自由と責任」・・・昔、父に「自由と奔放は違うんだ!お前がしていることは奔放だ!」と叱られたことを思い出し、背筋が伸びる思いです。齢41…お父さん、ついに自由にたどり着いたかもしれませんw)

2022年4月15日、いくつかの人事施策と合わせて「NEWT  MATEPASS(ニュートメイトパス)」として、発表しました。Focusだけでなく、DIB観点の中で、多くのメンバーにとって使いやすい制度を盛り込みました。

※Focus:1年度内で、最大2ヶ月労働時間を最大1/4に短縮し、働くことのできる制度。人生や生活において、仕事だけでなく他の何か(育児・介護・学習機会など)にFocus(フォーカス)したいときに使っていただくことを想定した制度。

そう、Focusは、私のような「子育て」のみならず、介護や留学、資格取得、世界一周旅行、ゆったりと休息するなど、使い方は、ひとそれぞれ。

「いつか時間ができたら…」と言う想いを叶える制度として、誕生したのです。残念ながら、お給料はその分減ってしまいます。ただ、令和トラベルは副業を禁止していないので、1ヶ月の過ごし方次第では、収入は減らさず世界を広げることも可能かもしれません。

■やはりニューヨークしかない!

さて、我が家の子どもたちは、今年、小学3年と小学1年。今後、部活や勉強などで、親とはそうそう一緒に夏休みを過ごしてくれなくなるかもしれない。そんなちょっとセンチメンタルな焦りもあり、早速、今年8月、この制度を利用させてもらうことにしました。

こうして、言い出しっぺが、Focus取得第一号になったのです。

さあ、自由な8月を手に入れられそうだ。
では、どう過ごすか…。

海外旅行会社に転職し、日々、海外にお客様を送り出す中で、やっぱり「海外にいきたーい」というウズウズは止められませんでした。国内、海外、様々な候補が浮かびましたが、やはり、最も愛するニューヨークに想いは傾いていました。

大学時代、初めてグランドセントラルステーションに到着した瞬間から、打ちのめされるような衝撃を何度も受け、それでも、魅了されてしまうニューヨーク。

海外旅行はとても好きですが、中でもニューヨークは何度もリピートし、独身時代はたった3日のお休みを利用して、弾丸で向かったこともある最愛の場所です。

人種が入り乱れ、外国人だろうがお構いなしに超スピードで畳み掛けてくる…「誰にでも平等に冷たい街」が私にはたまらず、いつかニューヨークで生活したいというのが、夢だったのです。

タイムズスクエアは、いつでも人で溢れ返っていました。

そんなニューヨークに、子どもを連れていく…というのは、若干の不安がありましたが、ちょっと調べてみると、夏は1週間ごとに申し込めるサマースクールが、たくさんあるようです。

幸い我が家の子ども2人はアグレッシブで、物怖じしないので、いきなり現地の環境に送り込んでも大丈夫そう。今いる日本人だけの環境が「普通」ではないのだよということを体感させるとても良い機会になりそうです。

数多くのサマースクールの中でも、有名なアメリカ自然史博物館のサマースクールが、レベルが高く、とても評判いいことが分かりました。今どき・・・(失礼!)、電話での一斉申し込み、10分程度で満席になってしまうという現地でも大人気のサマースクールだというのです。

なんと、申し込みは、3月2日。
私がこの情報にたどり着いた時点で、もう数週間後に迫っていました。

さて、この争奪戦…どう攻略しよう…と思いを巡らせていたのですが、「あ、それ、とるよ」…と隣から声が。

あ、そうでした!令和トラベルには、旅のワガママをなんでも叶えてくれるトラベルコンシェルジュがいたのです!!

強い味方を得て、大人気サマースクールの予約を勝ち取ったことで、必然的に、「8月はニューヨークで過ごす!」が決定したのです。

(令和トラベルには、こういう奇跡も起こしてくれるプレミアムコンシェルジュサービスもございますので、是非ご相談ください!)

ちなみに。
この時期は、まだ、世界情勢も為替も、今とは全く違い…まさか、半年後、地獄の円安&インフレが訪れるとは想像できていませんでした…。それだけが、この夏休みの大きな想定外でした(涙)。。。

渡航前に手配したのはこの3つのみ。

  • サマースクール(3ヶ所3週間)

  • 航空券

  • 滞在するアパート

あとは、ワクチン接種証明書など、当時必要だった出入国準備を整え、渡航準備は完了しました。

アメリカ自然史博物館をフルに使ったサマースクールは期待以上に素晴らしかったです。

■業務を止めないために…

さて、仕事の引き継ぎです。
私の勤務量が減っても、PR分野をはじめ、携わる業務を止める訳にはいきません。しかも、入国規制緩和も進み、海外旅行が回復していく、令和トラベルにとって大切なタイミングです。

まずは、自分のタスクを洗い出しました。私自身がやるべきものと、他の方にもお願いできるものに振り分けていきます。

ここで、非常にプラスだったのが、令和トラベルの多様な働き方でした。令和トラベルには、フルタイムメンバーの他に、PPさん※、インターン生と、多様な働き方で、業務を推進しているメンバーがいます。

フルタイムメンバーですと、すでに業務を抱えており、なかなか大木の業務をそのまま移管することはできません。そこで、PPさんとインターン生を戦力として増強してもらいました。

※令和トラベルでは、業務委託で働いてくれているメンバーをPP(プロパートナー)さんと呼んでいます。

インターン生は、大学がちょうど夏休み期間ということもあり、日中の社内コミュニケーション部分を含めて大いにカバーしてくれました。
時差のため、私がどうしても出席できないミーティング内容などをキャッチアップし、新しいアイディアを吸い上げる役割も果たしてくれました。さらに、成長が早く、プレスリリースをある程度まで仕上げるところまで、できるようになるという嬉しい想定外もありました。

PPさんは、プロのPRパーソンです。
プレスリリース作成や取材受けの対応など、安心してお任せさせていただきました。結果的に、8月の1ヶ月でYahoo!ニュースで4回も取り上げていただくなど、順調なメディア掲載を実現することができました。PPさんの戦力を増強できたことで、大木にとっても学びがあり、メディアリレーションも広がりました。

私の8月のFocus取得期間を見据えた人的リソース増強ではあったのですが、結果的に、PRグループの組織拡大に、大きなプラスとなりました。

これまで、ほぼ、私個人で回していた業務が、組織として動かせるようになり、結果的に、この1ヶ月を通して、PRグループはサイズアップできたのです。

最高峰のアートに触れ、私も成長できた…のか…

■ニューヨークで過ごした1ヶ月

今回、私は、8月の勤務時間を、制度規定上限の1/4まで減らしました。日本とのミーティングは、日本の午前中、ニューヨーク時間の夜9時〜11時、子どもを寝かせた後の時間に設定しました。子どもがいない日中には、図書館やカフェで作業系の仕事もこなしました。

想定以上の円安&インフレの影響で、一番お金がかからない「散歩」に、仕事以外の多くの時間を費やし、自炊メインで過ごしたので、結果的に良いダイエットにもなりましたw

子どもたちとは、ブロードウェイなどで計5本のミュージカルなどを楽しみ、セントラルパークを味わい尽くし、レンタカーをしてショートトリップにも出かけました。

8月の1ヶ月間で、日本人の海外旅行事情は様々に変化し、刻々と最新情報が更新されたので、私の勤務状況にも波はありました。しかし、日本にいるPRグループメンバーの奮闘と社内の理解もあり、私は、ニューヨークでの1ヶ月間、ほぼ想定通りの勤務量で過ごすことができたのです。

ニューヨーク公共図書館は完璧なワーキング環境でした。ヨガもちょこっと。

得られたもの、学べたことは幾つもあるのですが……一番大きかったのは、我が子とじっくり接することができたこと。

ニューヨークという異国の大都会で母子3人で過ごしたので、その密着度は日本での暮らしとは比べものにならず…うんざりするほどw向き合うことができました。(パパが仕事で日本を離れられなかったので、完全にワンオペNYでした…)

娘と息子各々が、強烈な個性を持っていることを再認識し、気がつかないうちに成長している部分も目の当たりにしました。そして、とってもポジティブな意味で「私とは、全く別の個人である」と言うことを実感できました。

2人は、初めての多人種の環境の中で葛藤しながらも、個性をしっかりと発揮していました。外国生活にはつきものの、様々な環境の変化やハプニングにも、私以上に柔軟に適応していきました。

そんな姿を通し、親とは違う時代を、違う環境で育ち、それぞれに自分自身の得手不得手に向き合いながら、別の人生を歩んでいるのだ…私の一部ではなく、コントロールできない存在なのだと痛感したのです。

下の子も小学校に上がったので、「第1期 子離れ」の良いタイミングになりました。

■人事制度Focusを通じて

入社8ヶ月目で取らせていただいたFocusを通じ、自分の人生の「トレードオン」を強く意識するようになりました。

「トレードオン」は、代表の篠塚も業務上よく口にするスローガンなのですが、私は、自分の人生においてこそ、トレードオンを実現していきたいと感じます。人生において「何かを得るために何かを諦める。」を無くしたいと思ったのです。

今回、「子どもと夏休みを過ごしたい」を達成、「いつかニューヨークで生活したい」は、プチ達成を果たしました。(ニューヨークに対して新たに感じたこともたくさん!「いつか住みたい」の思いは…今回の1ヶ月で消化できちゃったかも…w)

働いていても、転職したばかりでも、こんな夏休みが実現できたことを本当に嬉しく思います。

仕事には、もちろん「責任」があります。
やることはきちんとやらなければダメ。結果も出したい。でも「どう生きるか」は会社に縛られるものではない。私の生き方は、私のものなのだと、再認識するきっかけとなりました。

「自由と責任」のもと、自分の人生は、自分でデザインしていきたいなと改めて決意しました。

ちょっと大げさで照れますが、
働き方が変わったら、生き方が変わった…と感じられた夏休みでした。

「自由の女神」を見上げ、自由の意味を考える…

▶︎令和トラベルでは、一緒に働く仲間を募集中です。あなたの人生のデザインに、令和トラベルを組み込んでみませんか?



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