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ふとした瞬間に思い出す、高校時代の適職診断。教師や医者、研究者など、進学校に通う生徒らしい結果を出すクラスメイトや友人たち。ボクだけが全く毛色の違う結果を出していたことを。

ボクの結果は『映画監督』でした。
ちなみに、ほとんど嘘と冗談しか言わないのと、屁理屈で他人を丸め込むのが得意だったので、近しい友人からは『新興宗教の教祖』を勧められていました。

今はしがない、というよりも落ちこぼれのWebエンジニアもどきをやっています。

そんな話はさておき、読書記録でございます。
今回はこちらの作品。

何を隠そう(何度かどこかで書いておりますが)中学2年生の頃
初めて買った小説が赤川次郎さんの『三姉妹探偵』だったわけで。
今年35歳になりますので、かれこれ20年以上はファンということです。
三姉妹探偵シリーズ、三毛猫ホームズシリーズはかなり読み進めていたのですが、今回は新しいシリーズを見つけたので、読み進めてみた次第です。

主人公は32歳スクリプター(記録係)の女性。
ちなみにスクリプターとは映画を撮る際に、シーンごとにつながりがあるかどうかを確認する仕事です。
例えばロケ地が違ったり、天候や時間が違ったりすると1日に違うシーンを撮ることもあるので、その際の服装やアクセサリーだとか、その他いろいろなものに目を配って記録するのだとか。
そんな職業があることすら、この作品を読むまで知りませんでした。

そんな彼女が身の回りで起きる殺人事件を解決していくんですが、赤川次郎さんの作品の女性はいつも強かですね。
三姉妹探偵では次女・夕里子、三毛猫ホームズでは妹・晴美。
そして頼りない警察官。
三姉妹探偵では彼氏、三毛猫ホームズではお兄さんと彼氏。
結局、読んでいるボクも、しっかりとした女性が好きなのだと思います。
と今これを書きながら思ったわけです。

そして何故か強い女性というのは、男性から思いを寄せられやすい。
今回の作品でも、親ほど年の離れた映画のスポンサー会社の社長から、突然プロポーズを受けるという展開。

こう書くと、どの作品も特徴が似ていますが、それでも全く違う作品になるのが赤川次郎さんの作品の凄さだとも思っています。

この作品を読む限り、ボクには映画監督は向いていなかった気がします。
ひとつの作品にこだわりをもって、向き合うというのは、今のボクには難しいことかと。
もしかしたら、高校生の頃のボクなら向いていたのかもしれないですね。
人間って日々変わっていくものだから。

変な終わり方になってしまいましたが、気になる方は是非ご一読を。

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