あえての、社会主義プレゼン。
まさかの、社会主義プレゼン。
対話が求められる時代に、
生徒にしゃべらせない、授業です。
|授業の概要|
|筆者の紹介|
|このページの見かた|
\導入(注意事項の説明)/
タイトルは「社会主義プレゼン」ですが、社会主義を勧めることが目的ではありません。目的は、批判的に考える練習です。
しゃべらせないけど、普段以上に考える授業です。
今回は生徒にしゃべらせる機会は最小限におさえています。とにかく批判的に考える。プレゼンではあえて社会主義の悪い面はほとんど言いません。生徒に考えさせましょう。
\展開(プレゼン開始)/
社会主義プレゼンを開始します。社会主義のイメージを確認しましょう。
最近マルクスの資本論など、マルクス社会主義が若者の間で話題になっており、記事にも取り上げられることも増えました。しかも共感の方で、話題になっています。
プレゼンなので、テーマの発表と、これを聞くことでどんないいことがあるのかのメリット提示を行います。聞く側にメリットを提示することで、積極性も変わります。
\展開(労働環境のリアル)/
生徒をしゃべらせないと集中力は低下します。活動と笑いどころを混ぜました。次の展開への繋ぎ兼、生徒の意識をひく役割のスライドです。
私が実際に行った授業では、「やりがい」「金」が多い結果となりました。このアンケートを踏まえて労働環境のリアルを生徒に提示します。
\展開(本来あるべき姿)/
ここでプレゼンらしく、「理論」を生徒に押し付けましょう。あたかも正しいかのように伝えるのがポイントです。
先の主張を聞き、批判的に考え、反論をノートにメモる生徒が多くいました。ここで1つ活動を挟みます。みんなのイメージを共有し、「そうじゃないんだよ」につなげます。
これは板書で共有しましょう。生徒から出れば最高です。この2つは考え方の違いです。社会主義だから悪いとはなりません。以下参照
\展開(空想的社会主義)/
ここで初期の社会主義(空想的社会主義)のまとめを行います。知識としておさえるべきところはしっかりと。歴史的背景と一緒におさえるとわかりやすいです。さらに現代と被る部分があるので、生徒の共感もえやすいでしょう。
\展開(マルクス思想)/
この流れでマルクス社会主義につなげます。入試での頻出ポイントは「下部構造が上部構造を規定する」。生産を行う人たちが土台となり、そこに合わせて法律や制度がつくられるという思想です。
マルクスといえばもう一つ、唯物論です。存在するものは全て物質でできているという考え方です。この考え方がもとになり、「下部構造は〜」につながります。物質的な生産力などが歴史を動かす原動力となるという考えですね。
マルクス思想を具体例を用いて詳しく理解してもらいます。現代の労働はおかしいのでは?と思わせます。(※生徒は、それすら批判的に考えてくれるのが理想です。)
最後に整理してプレゼンの終盤にもっていきましょう。
\まとめ(提案)/
最後の主張の前に、状況を整理します。というより、思考を誘導します。
批判的に考えさせるために追い討ちをかけていきます。
最後に主張をしてプレゼンを終えます。終了後にグループで議論させたり、発表させたりして、批判的思考を共有しましょう。アウトプットです。
※プレゼンでは、悪い面に触れていません。生徒がそこに気付けているか確認しましょう。
多面的・多角的に考える。の中には、他者の意見で幅を広げる意味合いもあれば、批判的に考える意味もある。しかし、高校生は普段の環境から、批判的に考えるのは苦手である。その練習をする授業でした。
これまでに公開した授業はこちらにまとめています。
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