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詩やことばについて

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詩や芸術についての思考のかけら。
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#大学

豚こまのたとえ

時々今でも大学の演習のことを思い出す。

講読の演習の時間に、たとえば誰かがある語句の意味がわからなくて訳を作ってこられなかったとする。
これ自体はよくあることで、日々挑む文章には手持ちの小さな辞書に載っていない単語が出現することなどはざらにあるので、まぁ仕方がないといえば仕方がない。
そのようなときに、訳ができなかった旨を述べることになるのだが、最も先生が嫌うのが、
「辞書に載ってませんでした」

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詩と大学と私、そのorigin

高校のころ、私にはやりたい学問があった。

大まかに言うと、ある文化圏の古典の詩について。どういうことを意識して過去の人は詩を作っていたのか。「いい詩」というのがあるとすれば、それはなんなのか。そういうことに興味があった。
私が、いいな、好きだな、と思ったことの必然性というか、理由みたいなのを確かめたかった。

きっかけはとある外国映画で、物語の核として詩の朗読シーンがあった。吹替版でもたしかそこ

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