秋の名残あるも、あすから師走へ
どうも、たなかです。
気象の業界では
9月〜11月が「秋」で
12月〜2月が「冬」という区分になります。
ですから
きょうをもちまして
2021年の「秋」は終了となります。
そして、あすからは「冬」で
2021年最後の月である
「師走」がスタートするわけでございますが
日本のはるか南海上には秋の名残があります。
きょうの9時に
台風21号(ニヤトー)が発生しました。
進路を見ると
日本列島への直接的な影響はなさそうですが
週末、小笠原諸島に接近するおそれがあります。
進路だけをみると
皆さんホッとするかもしれませんが
ぼく的にはこの台風発生は
面倒なこったなあと思ってしまいました。
細かい説明は省きますが
台風は言い換えると
円形の背の高い
上昇気流の固まりみたいなものです。
空気を地表付近から上層へ巻き上げます。
では、上層に巻き上げられた空気は
どこへ向かうのでしょうか?
上層に溜まった空気は
北へ北へ流されて、
日本のある緯度辺りに向かいます。
台風は太平洋高気圧を育てる要素がありますが
今回は日本の東にある
移動性高気圧を育てることになります。
対象は、この赤丸のやつです。
で、この現象の何が面倒なことになるの?
となりそうなので
もったいぶらずに先に答えを言うと
「西高東低の冬型気圧配置」が
やや長引きそうなんです。
台風が日本の東にある高気圧を育てることで
高気圧自体が、東西に大きくなります。
こちら
先週荒れた天気となった時の天気図を見ると
ややわかりにくいですが
日本の東にある高気圧の大きさが
今回のものに比べて小さいことがわかります。
で、日本海にある低気圧は
この高気圧の西側の縁辺をなぞって
日本海を北上していくことになるのですが
台風がノロノロと南の海上にとどまるため
空気がリンクしている高気圧は
なかなか東へ移動してくれません。
となると
高気圧が東に抜けるスピードが遅くなるため
車の渋滞のように
低気圧は本来の移動先である
「東」へなかなか進めません。
行手を阻まれた
低気圧はとにかくせっかち君でして
ハンドルを切ってどこかへ移動したい。
そして、思いついた先は
「北」です。
低気圧はこの先、
北の方向へ移動しようとするのですが
この時期、低気圧が北へ向かうと
ちと、ややこしいのです。
正直、北へ向かおうが東へ向かおうが
どの道、冬型気圧配置になるのですが
低気圧が北へ向かう方が
冬型の気圧配置の解消がやや遅くなります。
日本海側の地域に焦点を当てて
向こう1週間の天気予報を見てみると
週末にかけて、
ずっと雨や雪の天気が続きそうです。
低気圧に近い北海道などの北日本は
大雪になる所もあるかもしれません。
ひっきりなしに寒気が流れこみ
大気の状態も
不安定な状況が続くと考えられるため
落雷や突風などに注意が必要です。
金曜日の北海道に関しては
沿岸部を中心に
風が強く、吹雪になるおそれがあります。
視界不良による
事故が発生するかもしれないので
こちらも十分お気をつけてください。
一方で、太平洋側は、前線が抜けた後は
週末まで
安定した晴れのお天気が続く見通しです。
今回は、
極端な気温の落ち込みは予想されてませんが
朝の冷え込みシリーズがまた始まりますので
身体をぬくぬくさせてから
お休みになってください☺️✨
さて。
明日から師走。
みなさん、身体にお気をつけて
元気なまま、年末年始を迎えましょう☺️✨
バタバタすると思いますが
12月も頑張っていきまっせ!!
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