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そうだ、宮城に行こう!〜仙台から川渡温泉まで〜⑤

やっと、やっと今日こそは…!旅のもうひとつのメインだった川渡温泉について書ける気がする。ただその前に、少しいったん戻った仙台に着いてからのお話でも。

●うきうき湯治旅、まずは食料調達から!

今回の旅の目的のひとつは、自分で自炊をしながらゆったりと過ごす「湯治」を体験してみたい…というもので。その為には食材が必要、ということで事前にチェックしていた仙台朝市に向かう。

賑わう市場を眺めて、惹かれる材料から献立を決めるつもりだったのだけれど…ここで定義山で食べた巨大焼きめしがひびいた。「お腹が空いてないと食べたいものが思い浮かばない…!」という悲劇。
昨晩の時点では、「居酒屋で食べ損ねたあん肝とか、ちまちまつまみたいなぁ」なんて思っていたりもしたのだけれど。いざ市場に行くと満腹なせいか、濃厚そうなあん肝や白子には食指が伸びない。

仕方ない、鍋でも作ろうかな…とささっと材料に目星をつける。ここでなぜ購入せず目星をつけただけなのかというと、それはまだやることがあったから。

市場での本格的なお買い物に入る前に向かったのは、maison cœlacanthe(メゾン シーラカンス)。仙台で絶対買って帰りたかったもののひとつが、ここのシーラカンスモナカで。


旅の最終日は行く時間が取れるかわからないし、今日より遅い時間になるから売り切れていたら困る…というのでこの日に買いに行くことにした。ちなみに市場で買い物を終える前に向かったのは、お洒落SHOPでごぼうや白ネギのはみ出た買い物袋持って並ぶのが恥ずかしかったから。。。


●違和感バリバリでも気にしない

お店は平日にもかかわらず意外と長蛇の列だったので時間に焦りながらも、なんとか無事にお土産用の箱入りモナカをGET。そこから市場に戻ってささっと肉と野菜を買って、ホテルに預けておいたスーツケースや荷物を回収して…となると、かなりの大荷物。そこでモナカの入ったショッパーと野菜を合体。

せっかくのおしゃんな雰囲気のショッパーからはみ出る、仙台せりと白ネギの違和感。でも気にしない、ここはもうバス停なので。


●いざ川渡温泉へ…!

高速バスに1.5時間ほど揺られて、ついにたどり着いた川渡温泉。今夜からの宿はこちらの「高東旅館」に。

旅行中に何度か「なぜここへ?」「鳴子温泉も近いのに、チョイス渋くない?」などと尋ねられたのだけれども、実は土地勘がまったく無い為、あの有名な鳴子温泉がこの付近であることに気づかぬまま。たまたまnoteで「温泉 東北」で検索して出てきた記事の内容に惹かれて、その宿のお湯や湯治というものを体験してみたい…と思ったというごくごく単純な理由からだった。つまりはご縁があった、ということだろう。

さて、実は入り口にチェックインカウンターのない宿というのが初めて。入り口らしき所から中に入ってみたものの、勝手が分からず少しうろうろ。歩き回っていたら「帳場」の表示を見つけたのでそちらにお声がけしてみると、宿のご主人が出てきて部屋まで案内してくださった。


●まるで祖父母の家に来たような…

このお部屋までの案内の際、ご主人がスーツケースを運んでくださったのだけれども。今回は3泊の旅、しかも湯治宿にはアメニティが無いというので非常に荷物が多く。空港で預け入れした時には14kgという表示されていたので、とにかく重たい。ここに来るまで自分が引っ張っていたからこそ、よく知っている。重さが半端ない。その為かなりご高齢のご主人に運んでいただくのは申し訳なく「わたしの方が若いんで!」と自分で運ぼうとしたのだけれど、「いいからいいから」とおっしゃり運んでくださって。

またお部屋だけでなく、台所やトイレ、お風呂などの設備もとても丁寧な説明付きで回ってくださり。その後も持っていたカメラに目をとめて、近隣の地図とおすすめスポットの行き方を案内してくださったり。前述のやり取りや、その細やかな説明や気配りの仕方に、亡くなって久しい祖父のことを思い出した。

何でもできて面倒見が良く、細かなことまでよく見ていた懐かしい祖父。そしてそっと見守っているけれど、違うと思うことにはさっと口を出してくださる奥様には、やはり今は亡き祖母の面影が重なって。少しだけ、今はもういない祖父母の家に遊びに来たような、そんな心地になったのだった。


●湯治といえば、自炊!

せっかくの温泉。さぁ!さっそくお風呂へ…と言いたいけれど、18時に夕食のお味噌汁とお米を運んでくださるというお話なので。まずはおかずをもう一品作るところから。

仙台朝市で買い込んでいた仙台牛と仙台産のセリと白ネギを取り出して、まずは白ネギをすき焼き風味の出汁でくつくつと煮る。

白ネギが煮えてきたかな、というタイミングで牛肉と初日に居酒屋さんでいただいていたお麩を投入。肉に火が通れば、あとはセリを入れてささっと火を通して、お皿に移して七味を振れば完成!

手元にあるもので適当に美味しいものを作る、というのがわりと好きな性質なので。自炊はあまり苦にならない、というか旅先の土地の食材ばかり使って料理ができるのはむしろ楽しい。

仙台牛の旨みが加わった出汁を吸い込んで、くたくたになったお麩の美味しさ。そしてお店で食べたセリ鍋とはまた違う、濃いめの味付けの鍋に入ったセリもこれまた良い。あー仙台最高だな、おいしいものばっかり!と大満足の夕食を終えて。

次はいよいよ温泉へ…!


※という所で、次へ続きます。ちょっと東京まで遠征に行っていたので、遅くなりました。。※

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