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フィギュアスケート

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2017年8月の記事一覧

フィギュアスケートに恋して ~その5~

フィギュアスケートに恋して ~その4~ の続きです。

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ここから先は皆さん知っての通り。紆余曲折を経て彼は五輪王者となり、歴代最高得点を何度も叩き出し、そして今また新たな挑戦に向かっている所だ。

来年2月のオリンピックに向けて彼を追う若いライバル達、これまでに無い熾烈なジャンプ争い。立ちはだかるのは若手ばかりではない、彼の1番の敵は過去の自分自身。

歴代最高を叩き出したプログラム

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フィギュアスケートに恋して ~その4~

フィギュアスケートに恋して ~その3~ の続きです。

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このシーズンの彼は、本当に魅力的だった。
一試合毎に成長が目に見えて、全く同じ失敗は繰り返さないようにしているのが見ている方にも伝わってきた。言葉にするのは簡単でも、結果をもって見せるのは簡単な事じゃない。

客観的な視点がもたらす細かな分析や、合理的な対処ができる頭の良さ。そして人を惹きつけるパッション。その2つを兼ね備えてい

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フィギュアスケートに恋して ~その3~

フィギュアスケートに恋して ~その2~ の続きです。

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約10年ぶりに出会った、心惹かれる選手。

それが、羽生結弦君だ。
今となっては、日本人の殆どがその名を知っていると思う五輪王者。

でもその頃は、前年にシニアに上がったばかりの選手で。「伝説のニース」と言われる、2012年の世界選手権もまだだったし。ノービスやジュニアから見ているような熱心なファン以外は、あまり注目していなかっ

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フィギュアスケートに恋して ~その2~

フィギュアスケートに恋して ~その1~ の続きです。

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あれは2012年。

ソルトレーク五輪で最終滑走のアレクセイ・ヤグディンがフリーの演技を始める直前、ちょうど部屋を横切ってテレビの前を通りかかって。何気なく「ああ、オリンピックか。」と、見始めたのだけれど…

顔を覆うようなポーズから、ゆったりと動き始めて。
柔らかく、まるでパントマイムのような身体の使い方に目を惹かれた。

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フィギュアスケートに恋して ~その1~

何気なく目にしたものに、自分でも驚く程に心を奪われた事はあるだろうか?

数分前までは、自分の人生に何の力も及ぼしていなかったものが一瞬にして。
もっと知りたい、もっと見てみたい…と興味の最優先事項になる。

まるで恋に落ちるような、出来事。

自分は人生の中で、2度そういう経験がある。
1度目は、10歳の時に我が家で飼う事になった子犬に触れた瞬間。
そして2度目は、2002年のソルトレーク五輪で

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