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島々を結ぶ3つの「つながり」って??:広島県中央南部平坦~中山間地域【離島バーチャルツアーvol.003】

広島県の中央南部平坦~中山間地域の南には、瀬戸内海に浮かぶ島々が多数見られます。今回はそれら島々の「つながり」を見ていきましょう。

場所は?

再確認しましょう。

地形区分

スーパー地形(カシミール3D)より抜粋した画像をもとに筆者作成。
なおカシミール3Dは元データとして国土地理院の「電子国土」を使っているそうです(出典:国土地理院ウェブサイト
※トップ画像や以下の地形・地図画像すべて引用もとは同じです。

中央南部平坦~中山間地域は上図のです。

⑧地域市町村

⑧地域は熊野町・呉市・竹原市・大崎上島町・江田島市の全域と、周囲の6市町それぞれの一部地域です。
瀬戸内海の島々の大部分は江田島市・呉市・大崎上島町に属しています。
その中でも今回は、南西の江田島市・呉市の島々を見ていきます。


レッツゴー♬

では行ってみましょう!

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南西方面を拡大してみます。

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パッと見た感じでつながっていそうなのは、ここですよね。

つながり01

赤丸の場所、絶対につながっていますよね?

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国土地理院地形図をかぶせましたが、小さくて見えない・・。

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まだ見えない(笑)

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やはり!しかも橋は2本です!!
国道487号線でつながっているようです。

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なぜか空中写真だと写っていませんが・・

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3Dです。ここに橋がかかっていて、渡れると思うとワクワクしませんか?
是非、行ってみたいです。

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この島は倉橋島(くらはしじま)で、呉市の島です。
(※もとは倉橋町と音戸町で、呉市と合併)
そして西の島にも橋でつながっているように見えますね♪

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つながってます!
これも国道487号線です。

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ぜひ、渡ってみたい!

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そして渡った崎は江田島市です!
私世代ですと男塾塾長が真っ先に思い浮かぶんですよね(笑)
あれは江田島平八(えだじまへいはち)ですが、こっちは江田島市(えたじまし)ですので、お間違いなきよう(笑)

ちなみに、このY字型の島は元々は2つの島だったそうです。
Y字の北東部分が江田島、それ以外が能美島(のうみしま)です。
能美島は以前、西能美島と東能美島と呼ばれていましたが、慣例的に呼ばれただけで、もとから地続きの1つの島だそうです。

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なるほど・・今は平坦地で地続きにはなっていますね。
佐渡島が山から流れた土砂が海を埋め立て、1つの島になったように、これも土砂で埋まったのでしょうか?

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地質図を見てみると、確かに完新世(約1万年前~現在)海岸堆積物のようです。

が、実は江戸時代まで、ここは海だったそうです。
能美島と江田島の間に狭い海峡があって、船が行き来していました。
ところが、潮流の影響で砂がたまって船が通れなくなるので、たびたび砂をさらっていたそう。
でもそんな努力むなしく砂はどんどん溜まり、ついには引き潮の時に、石伝いにピョンピョン飛べば、人が渡れるほどに!

その後、人為的に埋め立てられ現在に至るのだとか。
(※参考サイトはコチラ

飛渡瀬

このあたりの地名は飛渡瀬(ひとのせ)と言うのですが、これは「人が飛んで渡れる瀬」が由来なのだそうです。

そう、2つ目の「つながり」は土砂によるつながりです。


「つながり」をどんどん見る!

ということで、この辺りの島々は、あちこちで橋や土砂でつながっているんです!どんどん見ていきましょう。

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江田島の北の先っぽです。
北東に突き出た半島、面白いですね。

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実はこれも、土砂でつながっています!
今は化薬工場ということは、関係者以外は立ち入れないんでしょうかね?先っぽに行ってみたいのですが・・・。

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そして南の方では、これもつながっているっぽいですよね

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橋でつながっていました!

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再び倉橋島に戻り・・・

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南東の方です。

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なんと3島連結です!

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倉橋島と鹿老渡(かろうと)島を結ぶ橋(堀切橋)です。

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そして鹿老渡島と鹿島(かしま)をつなぐ橋。

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ちなみに鹿老渡島はよく見ると2つの島が土砂でつながっています♪

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そして倉橋島南東部は、何と土砂で3島が連結!

つながり02

そして赤丸の2箇所も土砂でつながった場所です。

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もともと別の島が土砂でつながったと思うと、ちょっと楽しくないですか?

え?3つ目のつながりは?


根本的なつながり

そうなんです。これです。

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本州と倉橋島が橋でつながる地域です。
ピンク色が花崗岩で、それを貫くデイサイト・流紋岩の貫入岩(オレンジ色)。つながってますよね?

つながり03

こうやって貫入岩を目印にすると分かりやすいですよね。
そう、海や新しい堆積物に隠されているだけで、花崗岩や貫入岩など、地質はつながっています。

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今まで見てきた島々は、花崗岩を基準に見れば、実は地続きと言っても過言ではありません。
もともとは花崗岩の山で、削られて谷だった場所が海になり、でも浅いから土砂が溜まって地続きになったりしたのでした。

今回は以上となります。
お読みいただきありがとうございました。


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