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仙台防災未来フォーラムに行ってみたpart2:内容編①【地質番外編vol.10-2】

仙台市では3月6日、7日に「仙台防災未来フォーラム」が開催されました。
前回はそのイベントの背景などについてお話ししました。今回は肝心の「中身」についてのお話です。

イベント全容

このイベントは初日はシンポジウムで、パネルディスカッション形式。
2日目は口頭発表ポスター展示ブース展示ステージショーなど複数の催し物が同時並行で行われました。

〇3月6日:シンポジウム

0306シンポジウム

※内容や感想は後ほど

〇3月7日

・発表

画像2

※内容や感想は後ほど

・ワークショップ

0307ワークショップ

ワークショップは事前整理券配布で定員制でした。
参加してみたかったのですが、こういうものは子供に参加して欲しいなと思い、おじさんは遠慮しておきました(笑)

・オンライン発表、ステージショー

0307ステージショー

現地に行きましたし、オンラインは見ていません。
ステージショーも、お子様優先でしょうし、オッサンが1人で見る勇気もなく・・・(;^_^A
う〇こ先生、かなり気になったのですが(笑)

・ブース・ポースター展示、その他

0307ブースその他

クイズラリー以外はひととおり覗いてみましたので、後ほど。


シンポジウム

・基調講演

復興庁の事務次官による発表で、現在までの復興状況の「成果発表」でした。インフラの復旧など、ほぼほぼ終わりが見えてきたような状態なのだと言う印象を受けました。

・住まいとインフラの復旧・復興

ファシリテーターの平野勝也東北大学准教授の発言のいくつかが非常に印象に残りました。

①「10年でここまで復興できたのはすごいこと」
私自身、土木建設業に関わる仕事をしていた身として、嬉しい発言でした。
今までも、東日本大震災に限らず災害に関する報道は「被災者目線」が中心であることに違和感をもっていました。
もちろん被災者が日常を取り戻すのが何よりも優先されることですが、一方で災害対応に従事する人もいます。そのような人たちがどのような状態なのか?についても、もっとフォーカスしてほしいものです。

平野准教授は建設省の出身のようで、実務面にも精通されているのでしょう。事前調査・測量、設計や現地工事がどれだけの手間や時間、マンパワーがかかるかについて知っているからこその発言かと思います。

一般の方々はピンと来ないかもしれませんが、一か所の土砂災害でも災害復旧は数年単位です。ましてやあれだけの大災害ですから、関わった方々の御苦労に感謝したいです。

②「入札不調」について
公共事業はまず、仕事内容を「公告」というかたちで行政から発表されます。
それに対して、業者が「この金額ならできますよ」と応札し、予定価格範囲内で一番安い金額を提示した業者が「落札」して、その事業を実施する、
という流れです。(※入札方式によっては色々な条件があったります)

が、何らかの理由で「落札しない」つまり実施業者が決まらないことを「入札不調」と言います。
東日本大震災の復旧事業に際しては、札を入れる業者が1社もなく不調になることが何回もあったらしいです。
その理由は「条件が合わないから」とのことだったそう。

これについては、だいぶオブラートに包んで言ったと思います。
要約すると、こういうことだと思います。

・復旧事業の数が多く、手が回らない。忙しい。つまり、売り手市場。
・その割に金額は変わらない→より条件が良く利益を出しやすそうな案件にだけ入札する。

これは、当然と言えば当然のことですよね。

そこで「建設業も働き方改革が必要だ」と、キャンペーンを行ったりしたそうです。
まぁ確かに、未だに週休2日にすらなれない業界ですからね・・。

国土交通省資料

国土交通省仙台河川国道事務所より

こんなキャンペーンなど実施したようです。

ただ「なぜ建設業では週休2日が実現できていないか?」について、突っ込んで考えていかないと、なかなか解決しないかと思います。
難しい問題ですので、今回は深く突っ込むのはやめておきます。

③「土木産業の担い手不足」について
これは上の話とも絡みます。やはり若い人が働きたいと思えない労働環境だと言うのも理由の1つかと思います。
復興がかなり進んだ現状で、今後は間違いなく公共事業は減るでしょう。
でもひとたび災害が起こった時になくてはならないのが土木建設業です。

これも難しい問題ですが、多くの方々に考えて頂きたい問題です。


長くなってしまいました。今回はここまで。
お読みいただき、ありがとうございました。

次回はコチラ👇


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