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なぜ、他人を変えたいと思うのか?(3)実践編


こんにちは、マインドコーチのゆりです。

これまで、「変わりたくない自分」と「他人を変えたい自分」という矛盾した願望、そして自己理解の大切さについて考えてきました。

最終回となる今回は、これらの学びを実際の人間関係でどう活かすか、具体的なアプローチをご紹介します。

自己理解をもとに、お互いを尊重し合える関係性を築くには、私たちに何ができるでしょうか。


【はじめから読む方はこちらから】

なぜ、他人を変えたいと思うのか?(1)

なぜ、他人を変えたいと思うのか?(2)





関係性改善アプローチ


相手の立場に立ち、長所に注目する


私たちはみんな自分の価値観や生き方を大切にしています。
相手も自分と同じように、今のままでいたいと思っているかもしれません。
その人の目線で物事を見てみると、新しい気づきを得る可能性があります。

例えば、なぜそのような行動をとるのか、どんな経験や考えがあってそうしているのか想像してみましょう。
置かれている状況や抱えている問題についても考えてみるといいでしょう。
相手の気持ちを理解しようとする姿勢は、良い関係づくりの土台となります。

同時に、変えたいと思う部分だけでなく、良い面にも目を向けることで、受容の気持ちが生まれます。
毎日、周りの人の良いところを見つける習慣をつけてみましょう。


お互いの本当の思いを理解する


相手に求めることがあるように、相手も私たちに何かを求めているかもしれません。
例えば、パートナーにもっと家事をしてほしいと思う一方で、相手は自分の趣味をもっと理解してほしいと思っているかもしれません。

これらの表面的な願望の裏には、より深い思いが隠れている可能性があります。
例えば、家事の分担を求める背景には「もっと私のことを考えてほしい」という思いがあるかもしれませんし、趣味の理解を求める背景には「自分のことを尊重してほしい」という思いがあるかもしれません。

大切なのは、奥にある自分の本当の思いや相手の気持ちに目を向けることです。
その思いを素直に話し合うことで、お互いの理解を深めていくことができるのです。


期待の調整


私たちは無意識のうちに、パートナーや周囲の人に対して期待を抱いてしまうことがあります。
これらの期待はいつの間にか心の中に生まれ、満たされないと失望や怒りといった負の感情を生み出す原因となります。

例えば、週末に恋人と会う約束をしようと誘ったところ、「その日は友達と約束が入っている」と言われ、不満を感じることがあります。
この感情の背景には、「恋人は私との時間を優先してくれるはず」という隠れた期待が存在しているかもしれません。

特に、強い感情が湧き上がってきたときこそ、その奥に潜む期待に気づくチャンスです。
「私はどんな期待をしているのだろうか?」と自分に問いかけてみましょう。
「恋人は私を優先すべきだ」という期待を、「お互いの事情を理解しつつ、できるだけ一緒の時間を大切にしよう」という姿勢に変えていくのです。

このように期待を見直し、調整していくことで、相手の行動に一喜一憂することが減り、安定した関係を築くことができます。
この過程は、自分の隠れた期待に気づき、それを健全なものに変えていく取り組みなのです。



自己成長に焦点を当てる


他の人を変えようとする前に、自己成長について考えてみましょう。
まず自分をよく観察することから始めます。
例えば、パートナーとの会話の中で、どのような反応をしているか振り返ってみてください。
「どんな気持ちになったか?」「なぜそう感じたのか?」行動や感情を記録する習慣をつけることで、傾向や課題が見えてきます。

次に、新しいことに挑戦してみましょう。
コンフォートゾーン(快適な領域)を少しずつ広げていくことで、視野も広がり、柔軟性も高まります。
例えば、パートナーの趣味に興味を持ち、一緒に試してみるのもいいでしょう。

また、読書やオンライン講座など、新しい知識やスキルを吸収する機会を作ることも大切です。
これらの学びは、自分の価値観や考え方を広げ、相手との会話の幅を広げることにつながります。

自己成長の取り組みは、内面を豊かにするだけでなく、他人との関わり方も変わっていくでしょう。
結果として、周りの人との関係性に良い影響を与える可能性があります。



まとめ


これまで学んできたことを踏まえると、私たちにできるのは自分を変えることだけです。
自己理解を深めることで、他人を変えようとしていたエネルギーを自らの成長に活かせるようになります。

大切なのは、「変わりたくない自分」を尊重しながらも、新たな可能性にも目を向けることです。
同時に、相手に対しては理解と尊重の念を持って接することが重要です。

完璧な関係性を求めるのではなく、お互いの不完全さを認め合い、共に成長していく過程こそが、強い絆を育むきっかけとなるのです。

自分と他人の両方を受け入れる姿勢を持ち、成長を支え合う関係性を目指すことが、「共に在ること」につながるのではないでしょうか。



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