学童保育について〝現場の一声〟

記事を毎日書こう!と意気込んでいましたが、なかなかできていなくすみません…

皆様いかがお過ごしでしょうか。

“新しい生活様式”が奨励されている昨今ですが、経済活動の再開が徐々にされつつあります。子どもたちも分散登校など様々な形で学校での学びが再び始まり、活気づいていることと思います。

そんな教育関係でいえば、大学受験がどうなるのか、特に、「大学入学共通テスト」の時期的な問題がニュースに出ました。合わせて、文科省から大学の個別試験については、「出題範囲を縮小するよう要請」という報道もあります。

こうした中、学習計画をどのように立てるべきかという子ども本人、そしてそれをサポートする親御さん・先生方は大変かと思います…

さて、こうした受験関係についての動向はまた発信致しますが、今日は、以前教育関係の仕事への就職に際しお話を伺い、現在学童保育にて、子どもたちのサポートを多角的にされている方の“声”をご紹介させていただきます。

このコロナの事態下で、突然の学校休校により、エッセンシャルワーク(※医師や看護師、保育士、物流関係など社会機能を維持するのに不可欠な仕事)を担う人が注目されましたが、学童保育で従事される方もその一つです。

それでは、以下の“声”をご覧ください。

基本的に立ち仕事で、外では暑い日も寒い日も長時間みまもりをします。
そのため若い女性職員が妊娠すると辞めさせられるところもあり、子育てを終えた年配の職員が多すぎて、子どもは若い先生と遊びたいのにつまらないという不満がでてきているようです。長く続けるのは難しいという問題があります。
学童の時間も、若い女性が悩む時間帯です。始まりが午後または夕方からと遅く、終わる時間は夜です。小さい子どもがいると、なかなか働きにでるのが難しい時間帯です。また、夏休みなどは自分の子どもが家でいることが増えるのに対し、学童職員は逆に忙しくなるので、触れあいにくいというのもあります。(子どもと休みを合わせられる人気の給食センター職員と真逆です)
給料も本当によくありません。最低賃金がほとんどです。派遣や大規模な学童でない限り、収入面でローンなど組みにくいです。
また、経営難の学童も多く、社会保険や雇用保険に入れてもらえないところもあります。
職員全員が扶養内のパート勤務だという学童もあります。
子ども、保護者、他の職員との板挟みも辛いです。
いまや障害のある児童は放課後デイサービスに行くことが増えていますが、軽度の場合は学童に来る子もいます。女の職員ですとナメられてしまいますし、暴力でアザができることもあるようです。とめることが難しく、またとめるために職員側が力ずくでとめて怪我をさせるのも危険です、本当に難しいです。

いかがでしたでしょうか。

正直なところ、私は中高の現場と受験分野くらいしかわかりませんでしたので、衝撃を受けました。

賃金の問題や労働時間のことなどはそれとなく知っていましたが、“リアルな声”を目の当たりにすると、解決すべき問題は多くあるのではないでしょうか。

もちろん、子どもの環境であり、子ども自身を最優先に考えるべきですが、そこで従事する方の環境も保証していくことも重要な課題です。

わが国をみると、高等教育機関になるほど先生側の給与体系が高給であるといえます。

それはもちろん良い事なのですが、保育園や学童保育というのは、まだ自立しきれていない子どもの‘いのち’を預かる大切な場です。だからこそ、より充実した労働環境の確立も重要だと確信します。

子どもを育てることは、未来への大事な投資です。

そのために我々大人が次代を担う子どもたちをサポートできる十分な環境づくりを国が、そして地域も働きかけてほしいと思いました。

今回“声”を届けて下さったTさまありがとうございました。

私もまだまだ教育については視点が狭いです。今回のお話を受けて、教育とそれに関連する分野についてより深く取り組んでいきたいと思います。


Tさんのプロフィール…1996年生まれ。現在学童保育に従事して4年目。はじめに勤務していた学童保育が経営難の為倒産してしまったが、子ども学習の定着のあり方や、環境づくりを模索し活動中。


また今回はこちらのページも参考にしました。

https://cdp-japan.jp/report/20200617_3129




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