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2023.9.3朝日カルチャーセンター講座「炭素は地球環境を左右する?」振り返り(前編)

2023年9月3日(日)、朝日カルチャーセンター名古屋教室において「科学的見地から考える〜炭素は地球環境を左右する?〜」という講座を行ってきました。
現在、地球温暖化が問題とされていて、二酸化炭素の排出が主な原因と考えられています。
また、「脱炭素」「カーボンニュートラル」「ゼロエミッション」「炭素税」といった言葉が広がっています。
この講座では炭素にまつわる話題を、高校の生物・地学の知識・考え方をもとに改めて見直してみました。
今回は非常に学習意欲の高い受講生さんが数名集まり、炭素だけでなく様々な地球環境問題についての活発な議論がなされました。

人間にとって炭素とは?

人間が生きる上で炭素というのは、下の2つのことが大きな意味をもっていると思います。

1.いろいろな物質をつくる「骨格」

炭素原子は1個あたり、他に4個の原子が結合し、さまざまな分子を作ります。
それにより、私達の日常生活に必要な、多種多様の物質(プラスチックなど)を合成することができます。
また、炭素は生物のからだをつくる物質の分子の骨格ともなっています。
見方を変えれば、生物=食べ物となる栄養源であり、炭素は私達の体をつくるために必要な物質とも言えるのです。

2.エネルギー源

炭素は完全燃焼させると多量の熱を発生します。
人類の発展において、炭素を燃やして火を扱うことは食料・栄養の補給やものづくりに大いに役立ってきました。
また、私達が生きる上で必要な栄養分にもエネルギーが蓄えられています。
それを他の生物から食料として得ています。
こうしたことを続けながら、人類は今まで豊かな生活を求められるようになっているのです。

「食物連鎖」「エンジン」をもとに考える

炭素にまつわる問題を考える際、食物連鎖を基本のフレームとしました。
「食べる」ということは炭素やエネルギーの流れとつながるからです。

また、生命・地球・人間の経済活動はすべて「エンジン」の原理で動いているという考え方についても紹介しました。

これらを組み合わせて考えたとき、炭素と環境に関する問題の根本にあるのは、食物連鎖の蓄積によって生じた化石燃料の使用と、エンジンを動かして生じる排熱・排出物の問題に帰結するということを解説しました。

ここで一息

この記事でここまで綴ってきたことを講座の前半で伝えて参りました。
後半は化石燃料の由来と現状や、地球の長い歴史から見た温暖化問題について別の記事で綴って参りたいと思います。

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