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50年前のフィルムカメラ•ローライC35で「道」を撮る

ひと目でわかる外観を持つ小型軽量フィルムカメラ、ローライ35。シリーズの中でも最も機能が簡素化された「超ミニマルモデル」のローライC35で最近写真を撮っています。10数年使っている「高級モデル」のローライ35Sとは見た目も使用感も、似た点もあり、違うところもあります。

右がローライC35

製造されたのはちょうど50年ほど前。当時は、高級コンパクトカメラとしてのローライ35シリーズの中で一番の廉価版でした。でもあまり売れなかったのか生産台数が少なく、今では見かける機会が限られるモデルです。私は数年前に一度入手して手放し、また使ってみたくなって手に入れました。

ピントが目測というローライ35シリーズの特徴に加えてC35はスローシャッターも露出計もなし。そのシンプルさがいいんです。このカメラで撮影し、現像に出していたフィルムがあがってきました。

私は手元にある数台のローライ35シリーズをランニングやハイキングに持ち出して使っています。走ることとフィルムカメラ。小さくて軽いカメラなら、2つの趣味を組み合わせることができます。気に入った1台だと、楽しみが倍増します。

最近はフィルムも現像代も驚くほど値上がりしています。無理に枚数を重ねることはせず、1本のフィルムをゆったりと使うようになりました。

今回現像したフィルムには、「道」の写真が多く含まれていました。初めての場所や、馴染みのラン&ハイクコース。魅力的な道に出会うと、スマホでもフィルムカメラでも写真に撮りたくなります。

大抵は、未舗装の小道です。

絶対その道に踏み入っていくとは限りません。

寄り道する時間はあるか。

数キロ余分に走ったり歩いたりする余力はあるか。

迷わずに出て来れそうか。

そんなことも考えます。

でもここに載せた写真の道は、全部先に進んでました😊

山登りにも行きました。以前記事にした場所です。

山の中のC35。木や落ち葉と一緒に被写体として写すと、いい雰囲気が出ます。

露出は勘で測っています。スマホの露出系アプリは便利ですが私はほとんど使いません。山の中、木々が太陽を隠して暗めになる場所だと、うまくいかないことも。ここはもっとシャッタースピードを遅くすべきでした。

空がしっかり見える場所が写しやすいです。

現像されたネガをスキャンするのは、いつもワクワクする時間です。うまく撮れたことも、そうでないことも。目測というアバウトさが組み込まれているローライ35を、走ったり歩いたりしながら適当に使う私の写し方では、失敗も少なからずあります。

それでいいかなと思っています。クリアに明確に記録したいなら、スマホカメラで写せばいいと。

何か月も前に訪れた場所でも、フィルムで撮った写真を見ると記憶がはっきりよみがえってきます。走ること•歩くことを楽しみ、フィルム撮影を楽しみ、何日(場合によっては何か月も)も経ってから現像された写真を楽しむ。それぞれの過程が、好きなのです。


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