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OTA YUKI
2021年7月11日 23:22
放置状態になったオリーブ畑が、幾つもあることを知ったのは、初めて田舎に家を見に行った時だった。イタリアの農業事情がどうなのかは知らないが、兼業農家というか、別の仕事をしながら、庭にあるオリーブやらブドウやらを育てている人たちが割にいて、「知り合いの自家製のオリーブオイルを頂いた…」なんて話を聞くと、いいなぁと思っていた。庭といっても、日本でイメージするような、猫の額ほどの大きさではな
2021年6月20日 22:17
暑い。南からシロッコが吹くイタリアは、ここのところ、とても暑い日々を迎えている。日中は30度をゆうに超え、週末の海辺は、多くの人で賑わっている。「夏」ー「海」ー「ジェラート」の連鎖は、イタリアにおいては定番の方程式のように思う。ジェラート屋さんの前を通ると、お店の前に列ができていた。それでも、今年は涼しい方かと思う。というか、雨が多い日々だったというべきか。あの頃に比べれば、まだ
2021年6月13日 00:51
オリーブ畑のある、トスカーナは南のグロッセート県に行くのに、いつもの高速から抜け出て、田舎道で行くことにした。途中、すれ違う車が、ドイツナンバーやスイスナンバーが多くて、いよいよイタリアにも、外からの観光客がやってきたのだと、感じずにはいられない。車で行き来できてしまうのが、大陸の強みで、そういえば、随分前だけど、同僚だったスウェーデン人の家族が、彼女に会いにくるのに、スウェーデンからキャン
2021年6月5日 22:28
6月になった。いつも思うけど、時が過ぎるのは早い。配達されるはずの荷物に翻弄された日々も、過ぎ去ってしまえば、喉元過ぎて熱さを忘れている。5月の末、私はイタリアの郵便局に振り回されていた。「配送料無料サービス」に魅かれて、オンラインショップでポチったのが、事の始まりであった。普段、実にアナログ的なこのイタリアも、ここのところの、いろいろなオンライン化には、目を見張るものがある。
2021年5月22日 19:36
テラスの花が満開になっている。パセリやローズマリーにキャベツやブロッコリー。私の育てている植栽は、その殆どが食用で、食べてしまえば終わりかと思っていた野菜たちの生命は、だがしかし、しっかりと季節の中で生きている。今年のイタリアの春がいつもより寒くて、5月も中頃を過ぎたというのに、今になって花を咲かせている。その花に、ミツバチがやってきて、せっせと蜜を集めている様子を見て、ふと、
2021年5月15日 23:15
久しぶりに友人に会った。レッドゾーン、オレンジゾーンと続いていたフィレンツェが、ようやくイエローゾーンになったのは、つい、この間のことである。コロナ禍で、随分、人と会わなくなった。だから、5ヶ月ぶりの再会は、久しぶりすぎて、興奮してしまう自分がいた。人に会えるって、やっぱり嬉しい事である。ましてや、このイタリアで、心置きなく日本語が話せるなんて、なんだか、とても贅沢な気がする。私た
2021年5月8日 21:58
その日は朝から、変な日だった。朝一、携帯をふと見ると、一つのメッセージが携帯電話会社から届いていた。「課金していただき、ありがとうございます…云々」イタリアの携帯は、そのほとんどがプリペイド式で、足りなくなると随時、ricaricaと言って、料金を追加していく方式である。ricaricaは、提携している携帯会社の窓口やタバッキと言われるタバコ屋さんで普通に出来るが、最近は、インターネ
2021年4月24日 19:00
暑くなってきた。朝のうちは10°くらいの気温でも、昼過ぎになると20°以上になっている。子供達の騒ぐ声が聞こえてくる。私の住むアパートの側には、ちょっとした公園があって、天気が良い日は、どこからともなく、人々がやってくる。そうして、夕方過ぎくらいまで、賑やかな声は続くのだ。イタリア人って太陽族だと、いつも思う。お天気によって、左右されやすい。レストランを予約していても、雨だと突然キ
2021年4月17日 19:00
久しぶりに晴れた日が続いている。4月の半ばになっても、フィレンツェの天気は落ち着かない。イタリアで田舎暮らしをするのなら、車が必要だな…と、購入できる資金のことは棚に上げて、車のことを考えている。買うなら絶対、日本車だ!そう思っている私に、友人が試運転をした時の話をしてくれた。「性能は良いよね。トータル的には良い車だと思う。ただね、sospensione がね、今ひとつなんだよね