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フィレンツェの空 24/4/21

暑くなってきた。
朝のうちは10°くらいの気温でも、昼過ぎになると20°以上になっている。

子供達の騒ぐ声が聞こえてくる。
私の住むアパートの側には、ちょっとした公園があって、天気が良い日は、どこからともなく、人々がやってくる。そうして、夕方過ぎくらいまで、賑やかな声は続くのだ。

イタリア人って太陽族だと、いつも思う。
お天気によって、左右されやすい。
レストランを予約していても、雨だと突然キャンセル。理由は、「雨だから」。
最初の頃はビックリしたけど、今は、あら、そう…くらいにしか思わなくなった。
「正直者が馬鹿を見る」って、日本では言うけれど、イタリア人の「自分に正直者」は、結構、得をしている気がする。
やりたいことはするけれど、気が向かなければやらない。
それで、いつもなんとかなっていることも、凄いことだ…と、個人的には思う。

来週からはイエローゾーンになるらしいトスカーナも、今はまだ、オレンジゾーン。
軽いロックダウンは続いている。

コロナになって、ネットに向かっていることが、すっかり増えてしまった。
その画面の片隅に、チラチラと広告が目に映る。春を超えて、夏向けの洋服の広告。
イタリアは、もう、「夏」に向けて、動き始めている。
綺麗なお姉ちゃんが素敵に着こなす、その写真は、何気に物欲をそそられてしまう。
膝上のヒラヒラしたワンピースは、夏の暑いイタリアには、とても魅力的。
それでもなあ…と思うのは、日本人気質の、私の頭の中の一部。
もう一部は、奔放なイタリア人みたいに、好きにすれば良いと思う自分。
変なところで、いつも葛藤する自分がいる。

「年甲斐もなく」と言う言葉は、多分、イタリアには存在しない。
そういえば、以前、同居していた84歳なるおばあちゃんは、出かける時はいつも、ハイヒールだったことを思い出す。
どんな年齢でも、体型でも、自分の着たいと思うものを身につけ、闊歩する。

それで良いじゃない。
いや、
それ良いじゃない。

好きなように生きるっていいなぁ…を、実現する一歩。
私の手は、その気に入った服をクリックしていた。

「夏」はすぐそこまで、やってきている。

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