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#片想い
小説『衝撃の片想い』シンプル版【第三話】④
【ゆう子の母親】
●2023年11月18日誤字修正
◆
ゆっくりと、唇を離したゆう子が、
「ちゃんとキスしたの初めてね」
そう言い、少し笑みを浮かばせると、また涙を滲ませた。
「よく泣く女だ。トキには聞かされてたけど、女優だからさすがの俺も芝居か本物の涙かわからん」
「あなたには絶対に勝てないわたしの武器」
「その武器。プラズマシールドでもプロテクトできない。怖すぎる」
「座布団上げましょう
小説『衝撃の片想い』シンプル版【第三話】③
【未来の戦争】
◆
――松本涼子、二十歳。
アイドル歌手。
友哉と出会ったのは十二歳の時。
父親が、出版社の編集者で作家、佐々木友哉の担当。
十四歳の時に、学校の虐めに苦しみ拒食症、失語症になった涼子を、
友哉がそつなく助けた――
十六歳の時に、父親の承諾を得て友哉の恋人となる。
友哉はその頃、妻の律子とは離婚の話をしていた。
だが、高校二年生になった春。
涼子の前から佐々木友哉は消えた。
小説『衝撃の片想い』シンプル版 【第二話】①
【わたしがあなたを守ります】
(10月17日。誤字など修正しました)
◆
空港に到着後、ワルシャワのホテルにチェックインする。
部屋に入ると友哉はすぐに、「SF映画に出てくる転送ってやつが本当にできるなら、その練習をさせてくれないか」と、シャワーを浴びに行こうとした彼女を制した。
「シャワーに向かう女を止める男の人…」
ゆう子がうんざりした顔で言った。
「女のシャワーは長い。嫌いじゃないが、