5時間で1000問! 出題範囲∞!? 異次元の「知識検定1級」とは
これらのジャンルがバラバラの問題、実は同じ検定で出題されている。その検定は「知識検定」だ。知識検定を受けると、できる先輩の洗礼を受けた気分になる。知識検定の受験者は大変レベルが高く、「あぁ、自分もまだまだだな」と実感できるからだ。
そもそも知識検定って?
知識検定とは、この世にあるあらゆる知識を問う検定試験だ。出題範囲は決まっておらず、ことばや地理・歴史、スポーツ、国際、カルチャーなど森羅万象が対象になる。そのため冒頭にあげた通り、教科書にありそうな物理の問題が出たと思えばスポーツの問題になったとおもえば、最近活躍する芸人やドラマが問題として出題される。
知識検定には2段階のレベルがある。2級と1級だ。2級は250問出題され、制限時間は80分になる。そして1級は、けた違いにえげつない。
1級の出題問題数はなんと1000問!そして制限時間は300分!!つまり約5時間、幅広いジャンルの問題と格闘しなければならないのである。
知識検定1級(300分、1000問)に挑戦!!
ヒマなわたしは、もちろん1級に申し込んだ。過去大学受験ですら、一気に1,000問もの問題を解いたことはない。未知の世界への挑戦にワクワクした。基本的にまじめなわたしは試験前の勉強を欠かさないが、今回は自分の知識レベルを図るためにあえて勉強なしで挑むと決めた。
試験開始時刻は10時40分。さすがに300分も試験を受けられる人は多くないだろう……と考えていた。しかし会場に行くと、30分前に入り口に集まる人だけでも50人ほどいた。年齢や性別はバラバラで、眼鏡をかけた学生風の男性組もいれば、ジャージ姿の中年夫婦、わたしのように女性1人参加もいる。結果この日、1級は1,054人受講していたらしい!
試験は、間に1時間の休憩を入れた5時間だ。単純計算すると1問あたり約3分半になる。マーク式の選択問題なので、そこまで時間はかからないのでは?と考えていた。しかし実際試験が始まると、「あれ、これなんだっけ?」とか「あー絶対これ知ってる!あと少しで思い出せる!」と思う問題が多々あり、思うようにサクサクいかない。結局1000問解き終わったのは、終了20分前。最初から問題を見直す時間も気力もなく、残り20分は回答漏れがないかをひたすらチェックする時間となった。
知識検定の結果が送付!!平均点が高すぎる!
4月に入り、知識検定1級の結果が送付された。知識検定では合否判定だけでなく、知識のバランスがわかる「知歴書」が一人一人に送付される。
分からない問題が大量にあったとはいえ、休日の5時間を費やして一生懸命問題を解いた。案外、ひょっとしたら合格しているかもしれない。希望を抱いて、封筒を開けた。
結果は……
不合格!!涙
驚きなのが受験者の平均点だ。受験者の平均点は655点、合格最低点の700点にかなり近い。一般的な資格や検定では、平均点は50%くらいの正答率のイメージがある。ただ知識検定では、かなり多くの人が合格に近い得点となっているようだ。
受験者のレベルの高さには、思い当たる節があった。試験が終わった帰り道、ある学生風の男性のこんなセリフが聞こえてきた。
「1光年の距離を求める問題、計算で解いたんだよね~。地球1周を光が何秒で回るかたまたま知っていたから、あとは光の速度をあてはめたら見事正解してたわ!」
受験者の中には、1光年を計算で導いてしまう猛者もいる。おそらく東大王や高校生クイズなどの難関クイズ番組の出場者設けているのかもしれない。ここまで問題も受験者もレベルの高い検定は初めてだった。
知識検定は「自分はまだまだ」と痛感するきっかけ
高校まで優等生とよばれ、そこそこいい大学に合格できたおかげで、会社でも頭いい扱いをされることがある。しかし知識検定を受けると、自分より何十倍、いや何百倍もの知識量を持つ人々がたくさんいる。今回知識検定を受け、できる先輩の洗礼を受けたようなシャキッとした気分になれた。また来年、すぐに調子に乗ってしまう自分への戒めとして再受験してみようと思う。
知識検定のTwitterでは、定期的に問題が配信されてます!ご興味あればぜひ!!
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