ゆきま

美学・芸術学を学ぶ大学院生(絵は描けない)。 小説やアニメといった「物語」が好き。 …

ゆきま

美学・芸術学を学ぶ大学院生(絵は描けない)。 小説やアニメといった「物語」が好き。 徒然なるままに草子に書き綴らむとて始めたる。

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  • 文系修士二年、就活50社全敗で鬱になった

    連載「文系修士二年、就活50社全敗で鬱になった」をまとめています

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決意表明

今年は積極的に動いていく年にします! 「したい」じゃなくて「する」!!! 出版就活して鬱になったから、 作家になって見返してやる!!! ということで、 文筆業はじめてみました。 強み 話の展開が早い →短~中編向き ひとつひとつの話は短いが、場面の切り取りが上手 →読みたいところをピンポイントで書ける 時代ものが得意 →現実世界のヒストリカルもの向き 資料探しが得意 →資料が存在する現実世界ならば、あらゆる舞台に対応可能 デレよりツンの方が上手 当て

    • 文系修士二年、就活50社全敗で鬱になった2

      ……え、私、「鬱」? 予兆というか症状はあった。 目を背けていただけ。 バイトに行きたくないなあと頻繁に思ったり 死にたいなあと思ったり ゼミに出られなくなっていたり でも名前がついた途端、 するっと自分で納得できた。 ああ私、鬱なんだ。 それからの私は早かった。 診断書とともに半期休学を申請、 バイトを長期で休み(籍は置いてある)、 家事ができなくなった。 私は実家住みだ。暇な院生から自宅警備員にジョブチェンジした私は徹底的に家事をしなければならなかった。 だ

      • 文系修士二年、就活50社全敗で鬱になった

        現在文系修士二年のゆきまです。 端的に言うとタイトル通り、就活で50社全敗して鬱になりました。 学位が求められる職種ではないから軸がぶれてたのかも、とかいろいろ反省点はあるけど、まあ、就活の結果は 内定:0 得たもの:鬱 になりました。 修論は内定取ってから書けばいいやと思ってたから進捗0、修論も就職も決まらず留年確定。少しでも金銭的負担を減らそうと休学制度を調べていたら 「身心の病で就学が困難な場合」 は学費減額とありました。 私は学部一年のときからパニック障害で

        • ゴールデンカムイの最終回描写と「ゴールデンカムイ展」~学芸員資格持ちの美術史院生が考察してみた〜

          2022/06/01 追記1 最終回の「博物館」描写和人が選び、集め、公開している 博物館の「アイヌ展示」  何故最終回の「博物館」描写が批判されているのか? 私は長いこと理由が分かりませんでした。  私は博物館学を学び、学芸員資格を取得しています。  現在は修士課程で美術史を学んでいます。  おそらく、マジョリティのつくってきた「博物館学」の伝統に、飲み込まれていたのでしょう。  博物館学の教員が、決まって嫌っていた言葉があります。  「これはもう博物館行きだ」。

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        決意表明

        • 文系修士二年、就活50社全敗で鬱になった2

        • 文系修士二年、就活50社全敗で鬱になった

        • ゴールデンカムイの最終回描写と「ゴールデンカムイ展」~学芸員資格持ちの美術史院生が考察してみた〜

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        • 文系修士二年、就活50社全敗で鬱になった
          2本

        記事

          古筆 —三蹟・藤原行成—

          はじめのはじめに 大河に紫式部が取り上げられると聞いてからずっとそわそわしていて収まる気がしないため、同じような方々と盛り上がることができればと思い、公開いたします。  紫式部とも交流があった(出仕時期がかぶっている)、藤原行成の筆についてです。  図はファイルの大きさの関係で載せておりません。  以下、令和元年7月に提出した、日本美術史ゼミレポートの原稿ママです。 はじめに 東京国立博物館にて2019年5月3日~6月2日に開催された特別展「美を紡ぐ 日本美術の名品 ―雪

          古筆 —三蹟・藤原行成—

          フィギュアスケート芸術論 第0回まえがき

          美学美術史コース修士課程1年、イギリス美術が専門の院生が趣味でフィギュアスケート芸術論を語ってみる。 第0回まえがきとして、私の経歴や何故論じてみようと思ったか、何を論じるつもりか、など。 経歴東京都に位置する私立大学大学院の美学美術史コース修士課程1年。 専門は19世紀イギリス美術。 書く理由卒論と同テーマで修論を執筆するため、マンネリ予防。 人生の半分ほどの月日をフィギュアスケート観戦とともに歩んできたため、考えをまとめたい。 美術史を4年間学び、さらにそれを

          フィギュアスケート芸術論 第0回まえがき

          シルクライナーに乗ってVIPラウンジを利用してみた。

          シルクライナーに、前橋バスセンター〜京都駅八条口まで乗ってみた。その後、VIPラウンジ京都を利用。その備忘録。 前橋バスセンター 大通りから左折でのみ侵入可。 入ってる右手奥に乗客用コインパーキング。バス用のちいさなガソリンスタンドを越えて、左手に建物を見ながらすすむ。かなり奥。24時間300円。私は5泊だったので1500円払った。 待合室は背もたれのないソファが並ぶ。私は発車50分前からいたが特に何も言われなかった。トイレあり。自販機あり。飲物だけでなくちょっとしたお

          シルクライナーに乗ってVIPラウンジを利用してみた。

          古事記より イザナギとイザナミからみる「愛」のカタチ

           大学の課題で書いたレポートです!  簡単に、分かりやすく、をモットーに書いたのでnoteにも投げてみることにしました。1年以上古事記については学んだり自分で解釈をしてみたりとかなり頑張ったので、古事記入門のような感じで、気楽に読んで頂けたら幸いです。  イザナギとイザナミ仲睦まじく国産みをしていた。しかしイザナミはある日子を産み亡くなってしまう。愛しい妻に先立たれたイザナギは、汚れたところにあるとして忌避されていた黄泉の国へ、イザナミを迎えに行く。  「愛しい私の妻よ、

          古事記より イザナギとイザナミからみる「愛」のカタチ

          雪乃紗衣著『エンドオブスカイ』を哲学的に論じてみた

           大学の講義で「哲学概論」を取りました。そのレポートが我ながらそこそこの出来だなーと思ったのと、是非雪乃紗衣先生の作品を知って欲しいということでnoteに投げてみます。  レポート本文ママなので、結構固めの文章になっております。。。 以下レポート本文 ——————————————————  ソクラテスが生涯考え続け提示した「私は何者なのか」という問いに、私は今までに二つの方法で「私」が定義できると考えたことがある。ひとつは、「私」を定義するもの、イコール、「私」は、「

          雪乃紗衣著『エンドオブスカイ』を哲学的に論じてみた

          主題歌からキャラクターを哲学的に論じてみた 『Fate/stay night[Heavens’ Feel]』より間桐桜

           プロフィールにあるとおり、私は美学・芸術学を専攻している大学三年生です。前期に「キャラクター論」を受講し、以下の文を最終レポートとして提出しました。自分自身かなり渾身の出来だったのですが、評価は「C」(単位がもらえる最低評価)で、どうしても納得がいかないのでnoteに投げてみます。  なお、HFⅢ公開前、『春はゆく』発売後に書いたレポートとなりますので、かなり本編と解釈が異なっております。歌詞だけで感じ取って、私なりに描いたHFの物語、ということを念頭に置いてお読み下さい

          主題歌からキャラクターを哲学的に論じてみた 『Fate/stay night[Heavens’ Feel]』より間桐桜

          サン=テグジュペリに哀悼を

          https://twitter.com/HoshiMuseumTBS/status/1289149777775439872?s=19 このツイート、アイコン、ヘッダーを見るのは今年で何回目だろう。 数多の少年たちに夢をあたえた彼が、その夢にころされた。皮肉だけれど、その生きざまさえ『星の王子さま』の物語の一部のようだ。 『星の王子さま』は、サン=テグジュペリの人生を描き、かれの死さえもうつくしく彩ったように思う。 7月31日、あつくてじめじめした夜。 部屋の電気をけし

          サン=テグジュペリに哀悼を

          遠隔授業の大学生活を半期過ごしてみて

           私が二年間通い、あと二年間過ごすはずであった大学の学び舎は、一月に期末試験を受けてから立ち入っていない。 正確に言えば、立ち入り禁止になった。 大学が東京の繁華街にあるためだ。  明日で終了する前期の講義は、オンデマンド配信か、課題提出のみか、少ないがZOOM双方向の講義だった。 「毎回課題提出するのしんどい」 「PCがいじれない」 「これは講義とは言えない」 などと同じく遠隔授業を受けている友人たちは口々に言うけれど、私にとって、遠隔授業はとても「ラク」だっ

          遠隔授業の大学生活を半期過ごしてみて

          絵が"描けない"私が美術史を学んでいる

          https://twitter.com/16_akino/status/1274100933048197120?s=19 このツイートを見て、私のどこかがぷつんと切れてしまった気がする。 以下はツイートを見た直後に、私が連投したツイート。 私は大学で美術史専攻して、院に進もうと思ってるけど絵を描くことは"できない"。"描きたくない"じゃなくて。 それは小学生時代に児童画展のために描いた作品を全員分体育館に張り出して親に見に来てもらう、そしてクラスメイトと一緒にどれが良

          絵が"描けない"私が美術史を学んでいる

          過去形で語られる彼

          まだ私は信じられない。 彼について語られるとき、いつも「過去形」なことが。 なにがあったのか、なにが彼をそうさせたのか、わからない。 だれにもわからない。彼にしか。 でも、 人は死ぬのだ。簡単に。前触れもなく。成功しているように見えるひとでも。 私は、「死を選ぶこと」も人生選択のひとつで、責められることではないと考えている。どう生きるか、という選択と同じだと思うからだ。 だけれど、過去形で語られつづける彼のことは、どうしてか納得ができ

          過去形で語られる彼

          七夕と菅公

            彦星の行あひをまつかささぎの渡せる橋をわれにかさなむ  菅原道真公(菅公)が太宰府に流されてから詠んだ和歌。  京都の北野天満宮の参道には「菅公御歌」として扁額が掛けられているが、新暦の七夕から旧暦の七夕までは、この御歌が掛けられている。  素直に解釈するならば、 「彦星を織姫のもとへ運ぶかささぎよ、七夕の夜以外はどうかその翼をわたしに貸してはくれまいか。都にいる妻に逢いにいくから」  太宰府に流された菅公の失意と悲壮が伝わってくる和歌だ。  だが私はこう解釈

          七夕と菅公

          楽譜が読めないピアノ歴10年超

           二歳から中学二年まで、ピアノ(エレクトーン)を習っていた。 だけどどうも十年近くクラス担当だった先生が無力だっというかなんというかで、弾くのをやめて一年ほど経ってから好きなアーティストのピアノアレンジを弾いてみようと思ったら、 譜面が読めなかった。  よくよく思い返してみれば、他クラスは毎授業20分ほど鍵盤に触らず楽典の座学を受けていたらしいが、そんなものはやってない。 エレクトーンアンサンブルをひたすらやってた。 しかも次回やる内容を教えてくれなかったので毎回「

          楽譜が読めないピアノ歴10年超