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楽譜が読めないピアノ歴10年超


 二歳から中学二年まで、ピアノ(エレクトーン)を習っていた。

だけどどうも十年近くクラス担当だった先生が無力だっというかなんというかで、弾くのをやめて一年ほど経ってから好きなアーティストのピアノアレンジを弾いてみようと思ったら、


譜面が読めなかった。


 よくよく思い返してみれば、他クラスは毎授業20分ほど鍵盤に触らず楽典の座学を受けていたらしいが、そんなものはやってない。

エレクトーンアンサンブルをひたすらやってた。

しかも次回やる内容を教えてくれなかったので毎回「今週も先週の続きの曲かなあ。三ページ目から譜読みしてないからやばいな。違う曲になってもやばいけど」と思って通っていた。

学年が上がって行くにつれ、八人いたクラスメイトはわりと早めに半分になり、最終的には三人になった。

某アイドルグループみたいな衰退の仕方だ…。

なので先生もテキトーで、「今日はここやりま~す。一度CD流すから聞いててね」からの「じゃあ一度通してみんなで合わせてみよう」だったので、譜面を読む暇などなかった。


とにかくCDが流れている間に音を覚えておけ。

CD聞きながら譜面なんぞ丁寧に読んでたら死ぬ。


というような戦場だったために、私たちの耳は異様に発達した。


まずは右手だけ、次は左手だけ弾こうか

え、むり? わかった、じゃあゆっくり先生が右手だけ弾くね


という仕様だったから、


耳→手→譜面(のこのあたりが今弾いてるところかな)


というインプットの仕方だった。


ええ、のだめ方式です。


譜面は読めない(読まない)、運指は自己流、あ、指届かないと思ったら即座にエフェクトかけてスラーにして音が切れるのをごまかすという小学生のこざかしい戦法で生き抜いていた。


のだめが電車の中で必死にコンクール曲聞いて譜面叩いてよし、いけそう! ってなったときに流れた他の乗客の着信音「キューピー三分クッキング」のテーマ。コンクールで耳→手で弾いてたら突如キューピー三分クッキングが頭の

中で鳴りだしてしまった………というシーンは、当時の私にとってはめちゃめちゃ「あるある」だった。


 好きなアーティストは作詞・作曲・編曲をすべて同じプロデューサーがひとりでつとめているので、プロデューサーの産み出す音楽をピアノアレンジでもいいから自分で弾きたいなあと思って楽譜を買う。

でも楽譜が読めないのでCDを聞いて、一度分解することから始める。

ここの伴奏はギター…ここからバイオリン……楽譜上ではコーラスは一人減って二音……。

そして楽譜は譜面台に鎮座する置物にしてピアノを鳴らす。


譜面の意味 ♯とは


今はもっぱら歌うときにコーラスのパート分けを確認するために楽譜を買っています。


楽譜が読めるようになりたい。


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