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36歳までフリーターだった夫との結婚生活が最高なわけ

久々のnoteの更新である。
ここ最近鬼の「家計見直し」と「マネーリテラシーをあげる」を目標に日々お金のことを考えており、更新が滞ってしまった。

我が家は30代後半にして、子どもが2人もいるのにろくな貯金もないという、割とヤバめな財務状況の家庭なのだが、最近紆余曲折を経て、ようやくまとまったお金を貯められるようになってきた。

今日はその紆余曲折部分について、書いてみたいと思う。

あるお金は全部使う!1人バブルな20代

まず、紆余曲折の第一弾は20代の頃の私自身の酷い金銭感覚とライフスタイルにある。

収入としてはそこそこもらっていたのだが、この時の私は「今あるお金は全部使う」主義。

貯金なにそれ?経済まわさなきゃ!
使ってナンボでしょ。

という、令和時代の若者にはありえないような金銭感覚で、周りからは常に「1人バブル」「バブルの申し子」だと言われ続けてきた。
バブル時代にはまだ幼気な赤子だったはずなのに…(1984年生まれです)

服屋に行けば「これとこれとー、あとこれもください!」と1回で10万円を超える買い物。
お気に入りのブランドでは、店長が「YJさま〜!!」といつも小走りで出迎えてくれVIP待遇。
手書きの付箋がはられたカタログも毎回送ってくれ、完全に「こいつは買うぞ」リストに列挙されていた。

また海外旅行は年に4〜5回。
「再来週海外行かない?」なんて同じく旅行狂の友達に誘われれば「いくいく!」と二つ返事のフットワークの軽さである。

週5、酷い時は1日3件ハシゴして合コンも繰り返しており、まぁ飲み会自体は奢ってもらったりしていたわけだが、それに向けてのネイルにマツエク美容室、服…と「これは出会いへの投資」を言い訳に浪費三昧。
いや、バカバカバカ。
投資するなら自分の将来にしとけ…!
そこで出会ったやつなんて人脈にすらなってないだろう…!
と、今冷静に考えるとツッコミどころ満載である。

その他にも1人で高級ホテルに泊まってフレンチを食べてみたり、移動は基本タクシーだったり、記念日には自分にバカラのグラスをご褒美買いする成金みたいな趣味があったりと(しかも下戸)ふりかえればそりゃ絶対お金なんて貯まらないと誰がみても断言できるような生活だった。

これは主に10代後半から、20代前半にものすごく貧乏だったため、その反動であると思われる。
やっと自由にできるお金を手にして、私は完全に調子に乗っていた。

恐ろしいのは浪費癖というのは、30代になり、結婚し、子どもを産んでも中々すぐに変えられないところである。
もちろん服を買いに行く場所は百貨店から、GUやZARAに変わったりしたわけだが、それでも中々節約する意識を持てず、全くお金を貯められなかった。

20代のバブリー生活を後悔しなかったといえば嘘になる。
あーーーあのときのお金を貯めておけば!!!投資しておけば!!!とベーシックな反省は100万回くらいした。
メルカリなんてない世の中だったし、高値を出して買った服や靴ももはや、時代遅れで転売もできぬ箪笥の肥やしである。(そもそも体型が変わって入らない説)

だけど逆に、中々普通の20代の女子がやらない経験や豪快な遊びはできたかなと思っており、実はそこに対しての満足度は高い。
まぁ、話のネタ代だと思うことにする(涙目)

ということで私は、「お金がないことの悲しみ」も「お金を使うことでいかに人生が充実するか」もそれなりにわかっているつもりだ。
自分の愚行を肯定するようだが、一生ケチケチ節約して生きていくのもそれはそれで寂しい気がしているので、やはり人生どこかでパーっとバブる時はあってよいのかなと思う。
日本人は死ぬ時が1番金持ちなんて揶揄されているが、少なくともその状態にはなりたくない。

仕事を辞めてタレントになると言った31歳

そんなヤバめの浪費女が、ここでまたヤバめの夢追い人と結婚するのだから、全く私の人生の綱渡り度は中々に高い。

私と夫は確かそれぞれ31歳、30歳のときに婚約をしたのだが、そこで彼がこんな衝撃的な台詞を言ったのである。

僕、タレントになりたい!

どうだろう、中々パンチがきいているとお思いだろう。なんせ彼は、将来の夢を聞かれた小学生でも、今から上京する18歳でもなく、婚約中の31歳。

これから結婚して、おそらく子どもももうけて…と気が引き締まるシチュエーションでのまさかの夢追い人発言。

どうしますか、数年付き合って結婚が決まった30代の彼氏が「今からバンドでプロデビュー目指すわ!夢は武道館!」とか言い出したら。

堅実な女子だったら「結婚やめとこうかな」案件だと思う。だが幸いにも、私は少々このあたりのネジが外れているところがあり、ギャンブル感のある人生のライフカードが提示されると、ちょっとワクワクしてしまったりするタイプ。

この発言を聞いたとき、本音で「えーいいじゃん、やりなよ!やらない後悔より、やる後悔だよ!」と言った。彼も嬉しそうであった。

かつ、ネジは外れているが真性のアホではない私は、一方で「いざとなったときは、私が養う」と強く自分に誓い、覚悟を決めた。
我ながら男らしくて惚れそうだ。

有言実行、彼は仕事を辞め(正確にはバイトに切り替え)芸能業をメインの仕事として活動しはじめた。

もちろん生やさしい業界ではない。
全く仕事がない週もチラホラ。収入も安定しない。
正式に籍もいれたし、どうなる我が家⁉︎と暗雲が立ち込めたとき、幸か不幸か大きめの帯の仕事をもらえることになった。
1年契約の仕事で、これ1本だけでもそこそこ食べていけるくらいの収入が確保できた。

幸か不幸か」と書いたのは、ここで大きな仕事が決まってしまったばかりに、「あれ?わりといけるんじゃね?」と彼が得意のイージーモードに入ってしまったことだ。
結局2年契約してもらったのだが、その後は続かず、またもや前の生活に逆戻り。

彼は根っからの楽天家なので、「契約もらえなかったらどうしよう」とか「そのために今こんな行動を始めておこう、勉強しておこう」とかは思えない性格。

子どももおらず、時間の余裕がかなりあったそのときに(タレントの仕事は、決まりさえすれば時給がすごく高いので、週休3-4日の生活だった)自分の身になる学習などをしておけばよかったのに、ゲーム三昧の日々を送っていた。正直その代償は大きい。

とはいえ、私も働いているし、生活費を折半できるくらいの収入はあったので、私も彼を応援するスタンスは変えず、仕事が決まれば一緒に喜び、オーディションに落ちたら「惜しかったね!見る目ない!」と励まし続けた。

私自身はしっかり世帯主として稼がねば!というプレッシャーはあったものの、転職をし収入が下がる場面もあった。
彼ほどではないが、私も以前はなかなかの冒険家で「安泰なポジションを得る」と不安になり、自分を過酷な環境に追い込みたくなる癖があった。

大手の会社で社員になり、ものすごく給与が上がった矢先、私は年収を150万くらい下げて転職した。
そのままそこに留まれば、給与もより上がっただろうし、経済的には安泰だった。

でも、ふと自分の仕事に違和感を持ってしまい、30代だしチャレンジするか!と決意したのだ。
(ちなみに転職して1年で、年収が150万以上あがったので、私ってなかなか凄いと思う)

その後も、恵まれた環境を捨てて、収入の面は度外視で仕事を選んできた。ちょっと今はそんな選択はできないが、子どもを産むまでは私たちはそんなアドベンチャーな夫婦であった。

窮地…子育て家計の現実に直面!

私の意識が大きく変わったのは、子どもを産んでからだ。
生活費、教育費…今まで見えていなかったお金が現実となって襲い掛かる。
そこに加えて以前のポストで書いた親の経済的困窮が発覚。

ちょっと待って、これは相当にヤバいのでは…

と普通に焦り出した(遅い)
結婚から出産まで、一切親に資金を頼らなかったので、貯金も結婚式や引っ越し、出産で使い果たし、すっからかん。
しかも、東京の中目黒や池尻、勝どきなどの超都心に暮らし続けており毎月の固定費も高い。

第二子を産んでからは家計はより苦しく、まず一家の経済的大黒柱である私が無給(手当てはもらえるけど)という大打撃状況に、夫の芸能収入の雲行きがかなり怪しい月々が続くこととなった。

酷い月は夫の収入が10万ちょっとしかなく、いやそれ大学生バイトの方がもらえるんじゃないの⁉︎という有様。そこから国保や年金を払うのだから恐ろしい。

お金のことだけではなく、自分のすきにスケジュールを立てられない難しさなども重なり(芸能の仕事は直前に決まることも多い)ついに彼が「もうこの生活やめたい。正社員になりたい」と言い出したのが、1年くらい前の話である。

私もこの状況には相当胃を痛めていたので、彼の選択は100%アグリーで大歓迎であった。
ただ、やはり自分から人の夢を奪っていいのかなという葛藤はずっとあり「もう辞めて社員になってよ!」とは言えなかった。

妻としてずっと彼の応援はしていたいからだ。
だから今回、彼自身で決意してくれて本当によかったな、と胸をなでおろした。

36歳、フリーターの就職は甘くない

決意したのはいいが、まぁはっきり言って世の中はそんなに甘くない。

じゃあ何の仕事する?ということで彼がやりたいと言ったのはプログラマーだった。
このご時世、将来性もあるし、需要もあるし、彼の適性もありそうだしいいね!ということで行動を始めるが、なんせ今までがフリーターなのである。

しかもプログラマーとしての知識はほぼゼロの初心者。
36歳の初心者…転職市場での価値はもちろん皆無である。

とりあえず、アルバイトと芸能の仕事を続けながら、オンラインでプログラミング言語を学び出した彼だったが、元来コツコツ勉強するのは苦手なタイプ。
中々本腰をいれて短期集中でやれそうにはない。
じゃあ、スクールに通うか!と思い、彼と一緒にいくつかのプログラミングスクールを訪問してみた。

だが、そこで立ちはだかるのはやはり年齢の壁。
若ければ学ぶ費用も安いし、就職支援もしてもらえる。若さがなければ多額のお金を納めるしかない。

若さもお金もない我が家としては、完全に詰みである。

都の就職支援のセミナーに行ってみたり、知り合い
のツテを辿り面接させてもらったり、色々と頑張ってはいたが、何も実らず。
私も苦しかったが、何より自信を失い落ち込む夫を見るのが辛かった。

満足度100%の結婚

それでも、夫との結婚を私は一度も後悔したことがない。それどころか「本当にこの人と結婚してよかった!」と毎日のように思っている。

子どもができてからはさらにその想いは強まり、今付き合って7年、結婚して5年が経つが、絆は深まるばかりだと感じている。

経済的には辛いことが多かった。
そんな状況なのに、緩くしか頑張らない夫に、大分イラッときたのも事実である。

だけど、それを上回る彼の良さがそれはもうたくさんたくさんあったのである。

家事を一生懸命やってくれるところ
子育てももちろん一緒にやってくれるところ
毎日愛をストレートに伝えてくれるところ
私が辛いときはいつも寄り添ってくれるところ
私や家族だけでなく全ての人に優しさをもっているところ

いいところをあげていくと、キリがなくて、このnoteが終わってしまうくらいである。

私たちは人前式だったので、お決まりのあのセリフは聞いていないのだが「健やかなる時も病めるときも」愛を誓うというのは、本当はすごく難しい。

でも、その言葉は本質的で、そうじゃないと夫婦はやっぱり成り立たないのだ。
私たちもまだたったの5年。これからさらなる試練があるだろう。
それを乗り越えてこそよね、そう考えると気が引き締まる思いである。

犯罪を起こしたとか、浮気をしたとかクリティカルなことが起きれば話は別だが、どんな時もお互いへの信頼さえあれば、何とかやっていけそうだと、現時点では思うくらいの絆は築けているつもりである。

今年は「お金元年」

やっとこんなnoteが書ける心境になったのは、今年に入って我が家の経済状況が安定したことによる。

なんと、夫の転職が決まったのである。1年前に紹介してもらい、そこからずっとエントリー希望をだしていた会社だった。
プログラマーではないが、同じくエンジニアの仕事で、職としての需要もある。
未経験でまだ給与レンジは低いし、待遇もいいとは言えないが、人生で初めて「頑張ればキャリアアップができる」という職についた彼はその事実だけで、ものすごくやる気になっている。

今の会社でキャリアを積むもよし、転職するもよし、2-3年で年収をあげよう!を目標に今頑張っている。
また私も仕事復帰を果たしWインカムとなったため、久々に家計に安泰が訪れている。

この危機を経て、私はいかに自分のマネーリテラシーをあげないことがリスクかというのを思い知った。
それで今年は、家計の見直しや投資を積極的に始めている。
(この辺りはしっかりまとめて別のポストに書こうと思うのでお楽しみに)

お金元年。
36歳にして今からやるなんて、遅すぎるスタートではあるが、でも今日は残りの人生で1番若い日なのだ。

やると決めたからには、とことんやってみせる。
10年後、今の日々を振り返って良かったなと思えるように。

そして、パートナーといろんなすれ違いを感じている人がいたら。
本当に大切なものは何なのかを是非考えてみてほしい。

私は彼の収入や、資産と結婚したのではない。
彼の人間性が心から好きで、人生を共に歩む決意をした。
だからどんな時も彼を信じることができたし、ずっと「大丈夫、きっとできるよ!」と本心で言い続けた。
彼が落ち込んだときはそばに居てあげたいと思ったし、状況を責めるのではなく、支えてあげられる妻でありたいと思った。

やっと彼の願いが叶い、一歩前進したときは2人で小躍りするほど喜んだ。

本当に辛いことも、嬉しいことも夫婦にはたくさん訪れるのだ。禍福は糾える縄の如し。
順風満帆とは言えない5年だったが、この結婚に本当に何の後悔もない。

お金がなかったらやっぱり辛い。
でも、お金があっても不幸な人はいる。

自分にとって揺るぎない幸せの条件は何だろう?
私は結婚の判断とはそこを突き詰める作業なのではと考えている。



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