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喫煙歴24年だった夫が約1年5か月禁煙できている話

夫は愛煙家で、去年まで約24年間タバコを吸い続けていました。
量はだいたい1日1箱強、タバコが値上がりしたり吸える場所がどんどん減ったりするたびに禁煙しようと試みるも、結局、2日以上続けて達成できたことは一度もありませんでした。

アレン・カーの禁煙セラピー読んだり、ニコチンパッチやガムの類、IQOS(アイコス)等の加熱式タバコ、電子タバコ、いろんな禁煙手段を用いても、成功した試しは全くなかったのです。

加熱式タバコ、電子タバコ、今では種類も
たくさんあるみたいですね。

夫はインフルエンザやコロナで40度近い高熱が出た時も、扁桃腺炎で喉が腫れてまともに食事をとれなかった時も、
「美味しくないな~。マズいな~。」
と言いながらタバコだけは吸っていた。
こう書くと、煙草は重度の中毒なんだと改めて思う。本人の意志や我慢だけではどうにもならない。
吸わなくて済むなら吸いたくないのが本音なのに。

非喫煙者の私からすると理解できないんだけど、本数を減らす【減煙】だって、
「そんなん絶対に無理。たぶん禁煙よりもっと無理。」
らしい。へぇ〜?そうゆうものなの?

高いお金をかけて健康をわざわざ害するなんて馬鹿らしいし、夫には長生きしてほしいから本当にやめて欲しかったし、禁煙外来も調べて勧めていたぐらいです。

夫は赤のMarlboro(マルボロ)を吸っていました。
今って、ひと箱いくらするの??
600円⁈ マジ?480円くらいで記憶が止まってる‥‥
自分じゃ買わないから知らんかったわ〜〜

しかし、あるきっかけがあって去年の7月から現在まで約1年5か月間、夫は禁煙できています。

そのきっかけや、禁煙できて感じたメリットなどを書いていきます。



①きっかけは、絶対的・強制的完全禁煙環境

去年の夏の初め、夫はスポーツ事故で左大腿骨を骨折する大怪我をしました。生まれて初めて救急車に乗って運ばれ、即入院。
3時間を超える大手術をして、現在も脚には長いチタン棒とでっかいボルトなどが入っています。

今思い出してもゾッとするし、この写真を見るのもつらい。
リハビリも本当に大変だったしメンタル的にも辛すぎて
当時の記憶はあまりないというか脳内から消去されている。
マジで地獄だった。骨も心もボッキリ折れた。

病院内は当たり前だけど絶対禁煙。入院時にタバコとライターは即没収となり監禁生活へ突入。
コロナの第8派だか何派だったか忘れたけど、感染者数がピークの頃だったため、家族であれ妻であれ私も誰も面会すらできない。夫いわく、
「とにかく痛みと孤独と身体の不自由さが辛すぎて、生きてるだけでやっとやった。煙草のことなんか頭にカスリもせんかった。」と。

コロナで全く会えなかったので、病室の3階の窓が見える地上の駐車場へ私が頻繁に会いに行き、10mぐらいの距離の窓越しに姿を見ながら電話でよく話をしていたなぁ。ロミオとジュリエットさながら、中年夫婦じゃ画にもならないけど。

病院敷地内はすべて禁煙。もし仮に喫煙所があったと
しても、車椅子や松葉杖で行くことは無理だったみたい。

1か月を超える入院監禁生活。コロナじゃなかったらもっと長かったと思う。まだ松葉杖で荷重全不可のまったく歩けないうちからの退院だった。
退院前には
「家中のタバコのストックは1本残らず捨てといて。あると吸いたくなるかもしれんから。」
と言われました。
自分では買いにも行けないし、手の届くところに無いほうがいいと思ったようです。

不幸中の幸いか、折れたのが左脚だったので右足だけで車の運転が自分ででき、自宅から病院までリハビリに通うことができました。
それでもリハビリ期間と自宅療養は長く、仕事は5か月余り休職を余儀なくされました。

休職期間で家にいる間も、タバコのことはほとんど考えなかったらしい。まず思い通りに動くことすらできないからね。食べる・飲む・トイレにいく。ただそれだけの生命維持活動だけで大変だったみたい。

禁煙できた大きな要因は、1か月以上の入院期間中に体内からニコチンやタール等の依存性物質がきれいに抜けたことだったと思います。
あとは【習慣】も禁煙の敵らしいけど、身体が不自由で歩くのも移動するのもままならないと、嗜好品すら頭にはあまり浮かばないみたい。煙草は生きていくために必要なものではなく、あくまで嗜好品だということ。

痛みや辛さで生きるか死ぬかの淵に立っている人は、それすら考える余地がないということですね。
嗜好品は、健康だからこそ楽しめるもののようです。

②禁煙できて感じたメリット

まず、【経済的】に月2万円ほどかかっていたタバコ代がなくなった。けっこう馬鹿にならない出費だったと思う。

うちは財布は基本的に別なので、タバコ代に月にいくら
かかっているか、私は知りませんでした。

でもそれ以上のメリットは、もちろん【健康面】
大怪我をして、痛みや辛さや不自由さ・リハビリの大変さはめちゃくちゃあったし、本人も支える家族(私)もメンタル的にかなりしんどかったし、ちゃんと日常生活に支障ないぐらいになるのに1年近くかかったけれど、タバコをやめられたお陰で仮に健康寿命が5年とか3年とか延びるのであれば、そこだけはよかったと思ってもいいんじゃないかと。

怪我をしてから運動がほとんどできなくなって、煙草もやめたし楽しみが食べることぐらいしかなくなり一時期かなり太ってしまったけれど、徐々に戻りつつある。肺もキレイになってきたんじゃないかな、と思う。
脳卒中やがんのリスクだって、禁煙したほうがそりゃ下がるはずだもん。

そして、【無駄な時間の節約】にもなっています。
例えば外へ出掛けたとき、トイレの回数より喫煙回数のほうが多い夫だと、喫煙所や吸える場所を探す手間、さらにタバコを吸ってる間に私が「待つ」という無駄時間があった。映画観る前に2本吸って、見終わったらまた1本吸って‥‥ごはん食べたあとはすぐ喫煙所探して‥‥。

今思い返せば、めっちゃ面倒くさかったなあ。
数分だけどあのイチイチ待たされる時間。
なんだったんだ。なくなってホント良かった。

という具合に、禁煙できたことは【お金】の面でも【健康】面でも【時間の節約】という面でも、すべてにおいてメリットしかなかったです。

③まとめ 〜健康第一!

喫煙は「百害あって一利なし」だと、誰もが学校で習ったと思います。
中学高校の保健体育科教員免許を持っている私は、教育実習での保健の研究授業テーマが「飲酒と喫煙」だったことをよく覚えています。
なのに何故、人は煙草を吸ってしまうのでしょう?

煙をふかす仕草がカッコいい大人であるように感じた時代や、モテると錯覚された時代があったからでしょうか。昔は一箱200円代だった。

今この令和の時代ではどうでしょう?
逆に愛煙家は社会から煙たがられ嫌がられ、健康志向が高まりどこもかしこも喫煙場所が減り、喫煙者はどんどん肩身が狭くなっている。
就職採用でも職種によっては喫煙者は落とされたり、そもそも門前払いされることもある。

それでもあなたはタバコを吸いますか?
喫煙に、なんのメリットがありますか?

禁煙できた夫は、タバコの依存性の高さを身をもってよくよく理解しているぶん、「次の1本を吸うこと」はイコール「一生吸い続けることになること」だと分かっています。だから、絶対に次の1本に手を出さないことが大切だと思います。

依存性の高さは、体験した本人が一番よく
分かっているはず。私には分からないけど。

タバコは大麻や覚醒剤のように違法ではないし、比較すれば安価かもしれないけれど、依存性の高さは同等かそれ以上です。始めてしまえば自分の意志だけでは簡単にやめられません。

夫も、今の平和で幸せな生活がずっと続くのであればもう二度と喫煙者には戻らないだろうけど、例えば明日私がポックリ急死でもしてショックで立ち直れないとか、もう人生どうでもええわぐらいやさぐれる事態などが起きれば、また吸ってしまうかもしれない。知らんケド。

これを読んでいる方が今、非喫煙者であれば興味本意で手を出すべきでは絶対にありません。喫煙者であれば、私には禁煙に前向きに取り組めるような魔法の言葉など持ち合わせておりません。
「健康は大事」と言われて素直に何かを変えられる人は凄いと思います。自分の行動と習慣でしか変えられないものだから。

【健康】は自分のため・家族のため・周りの人たちのために、
最もと言っていいほど大事なことだと思います。

皆様、お身体には充分気をつけてくださいね。
ほんとに、ご自愛くださいませ。健康第一。

最後まで読んでくださった方、ありがとうございます。

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