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【スポーツビジネスお悩み相談】道場のさらなる収益化はどうすればいい!? マイナースポーツならではのお悩みも

スポーツビジネスやスポーツマネジメントを初心者向けに優しく解説するサイト、「ゼロからのスポーツビジネス入門」を運営している須賀優樹です。

普段は神奈川県の産業能率大学にてスポーツマネジメント分野の教員をしています。

ゼロからのスポーツビジネス入門」の公式LINEアカウントにお友達登録をして頂いた方限定で、「スポーツビジネスに関する相談を15分間だけ無料でお受けします!!」という企画をやっています。(これまで既に30名ほどの方が無料相談を受けています)

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今回は、サイトの読者の方から「自分が経営している格闘技道場の今後に関して困っているのだけど相談に乗ってもらえないか??」というご連絡を頂き、ご相談に乗らせていただきましたので、その内容をみなさんにも公開したいと思います!!

もし同じようなお悩みがある方の参考になれば嬉しいです!!

今回のご相談者

  • 今回のご相談者 : 格闘技の道場経営を20年間されているLさん(仮名)

  • 現在のご職業 : キックボクシングと空手を教える道場の経営&指導

  • ご相談日 : 2022/8/13

  • ご相談内容 : コロナの影響もあり、道場の会員の減少があったり、競技をなかなか長く続けてもらえない。会費頼みのビジネスも少しずつ変えていきたい。

スポーツビジネス相談会での実際のやりとり内容

須賀 : 格闘技の道場を20年間運営されているそうですが、現状や今のお困りのことなどを教えてください。

Lさん : キックボクシングと空手の道場を20年やっていて、最初は子どもの会員が中心でした。そのうち、大会で勝てるような強い子も出てきました。
ですが、「キックボクシング」はメジャースポーツではないので、子どもたちは成長すると「ボクシング」をするようになってしまいます。できれば大人になっても「キックボクシング」を続けてほしいというのが1つ目の悩みです。

もう一つは、道場運営の収益化が難しいことです。最初からキックボクシングや空手の選手になりたいという気持ちで入ってくる子はいないので、だんだん辞めていってしまいます。2~3年前くらいから「成人」を対象にしたキックボクシングのスクールもやっているのですが、コロナの影響で辞めてしまったりする人も多くなかなか安定しません成人の会員はなかなか長期間通い続けてくれないのが課題です。

最近では、子ども向けのキックボクシングの大会を主催するような団体も増えてきていて、うちの道場の生徒も参加することがあるのですが、我々には全く収益は入ってきません。主催者側は多少儲けがあるのかもしれませんが、キックボクシングという競技自体の土台がまだまだ弱いため、なかなか難しいな感じています。

須賀 : なるほど。純粋に「競技を続けてもらいたい」という気持ちと、「売上の増加や収益源の選択を増やしたい」というお悩みなのですね。

Lさん : そうなんです。

須賀 : 野球やサッカーといったスポーツと比較するとマイナーなスポーツであるキックボクシングを中学生・高校生・成人になっても続けてもらういうのはなかなか難しそうですね。

Lさん : おっしゃる通りです。大体、小学校の高学年くらいになると、野球やサッカーなどの別の競技に行ってしまう子が多くて、なかなかそこを引き留めることができないのです。

須賀 : 私もサッカースクールのオーナーをしていた経験がありますのでよく分かります。今後の方向性・考え方として2つあると思います。
1つは、キックボクシングあるいは空手をやることでしか得られない価値をきちんと生徒や保護者に伝え続けることです。ずっと続けていくとこんなにいいことがあるよ、とかこういう困りごとを解決できるよ、ということを1度だけではなく定期的に伝えていき、顧客を「育成」していくことです。

Lさん : なるほど、それは大事ですね。どうしても技術などを教えることに集中してしまい、生徒や保護者としっかりコミニケーションが取れていない場面は多いと思います。

須賀 : もう一つは、野球やサッカーに対抗せずに、あえて「利用してしまう」ということです。子どもの関心が野球やサッカーに向かってしまうことを食い止めるのは難しいと思います。であれば、「キックボクシングや空手を低学年のうちから始めることで、将来野球やサッカーがやりたくなったときに、とても役立つスキルや筋力が身に着きますよ」という感じで価値を打ち出し、メジャースポーツを「味方につけてしまう」という考え方です。

Lさん : なるほど! 野球やサッカーに子どもの関心が向いてしまうことをあえて利用する…
考えたこともありませんでしたのでとても新鮮です!

須賀 : そもそも、空手やキックボクシングの道場に小さいうちから来るような子の保護者は、子どもに「空手を極めて欲しい」とは思っていない場合が大半だと思います。「礼儀を身に着けてほしい」「強い身体になってほしい」とか、そういうことに価値を感じていますよね?

Lさん: おっしゃる通りです。

須賀 : であれば、野球やサッカーでは得られない体験を積むことができるキックボクシングや空手を「土台」にして、野球やサッカーも楽しみませんか? という価値の打ち出し方もアリではないでしょうか?
そうすることによって「子どもの成長を長期的に考えている」ということが保護者にも伝わりますし、子どもたちも「野球かキックボクシングの2択」ではなく、「野球をメインにしつつキックボクシングも続ける」という子が少しずつ増えていく可能性はあると思います。

Lさん : 確かにそうですね! それであれば「競技を続けてほしい」という願いと、「収益の確保」という課題が解決できるかもしれません! 早速、アイデアを色々と考えてみたいと思います!

須賀 : 前向きな気持ちになって頂けたようでとても良かったです!

おわりに ~今、目の前にいる「顧客」がヒント!~

最後までお読みいただきありがとうございます!

今回のLさんは、ご自身が代表として20年も格闘技の道場を経営されてきています。
長年の実績や信頼があり、多くの卒業生なども輩出していますが、「競技としての価値の打ち出し方」「ビジネス」という視点で見ると、まだまだ取り組むべき課題は多く、「スポーツ」というものを扱って事業にする難しさを感じていらっしゃいました。

ですが、すでにこれまで大勢の子どもや保護者と接点を持ってきているわけですし、現在会員になってくれている顧客もそれなりの人数がいるようですので、いきなり突拍子もないことを始めるのではなく、まずは「顧客の声を聞いてみる」ということがとても大事になると思います。

「顧客の声」を聴くには、生徒や保護者とのちょっとした立ち話の中からヒントをもらえることもありますし、定期的にアンケートのようなものを取ってみてもよいと思います。

まずは、既に自分たちの「顧客」や「ファン」になってくれている人の気持ちや困りごとを深堀してみることが、道場経営やスクール経営といったスポーツビジネスでもとても大切になると思います。

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