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面倒なお店

この記事は定期購読マガジンの記事のため途中から有料です。

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さて。

僕はカフェ経営が仕事ですのでお客様からお金を頂いて商品やサービスを提供する側ですが、もともとカフェに行くこと自体が好きなので、休みの日などはコーヒーを飲みに出かけます。

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その時に思うのは「面倒なお店にはもう行きたくないな」ということです。


面倒、というのは場所が遠いとか混んでいるとかそういうことではなく、なんだか使い勝手が悪いなという、身体にフィットしない枕のようなお店を指しています。

このマガジンはカフェにまつわる話を主に書いていくマガジンです。
僕自身の仕事や、東京店舗の進捗(普段書くことのない途中経過など)の話も書いていきます。店舗の進展については変化が大きいので1ヶ月前に書いたことが白紙になる事もあります。ごめんなさい。
月額¥500で1日あたり15円ほどの週刊誌です。
普段の無料のものを読んでくださっている方で、もう一歩踏み込んで読んでみたいな、というかたは是非こちらもご購読よろしくお願いします。

フルサービスとセルフサービス

今のカフェは「最初に注文とお会計」というスタイルが多いです。
お店によっては食器を下げるのもお客様でお願いします、というお店もある。
”return here"というやつです。

カフェの動線(お客さんの動き方とそれに連動するお店の動き方)は大きく分けると2つのスタイルがあるのですが

①フルサービス

席に案内してもらって、メニューを見て、注文する。お会計は最後にレジかテーブルで。フルサービスと呼ばれるものです。お客様に食器を下げさせるなんてとんでもない、という精神性で、すべての作業はお店側がやるのです。
レストランや喫茶店、ファミリーレストランもそうですね。

②セルフサービス

最初にレジで注文を決めてお会計まで済ませます。
最近はこのシステムが多く採用されています。最後はもちろんリターンヒア、というわけです。ゴミの分別までしないといけない。
セルフサービスに近いもので、いわゆるコーヒースタンド(コーヒーを売る場所)に多いです。スターバックスとか。
カフェではないけどラーメン屋さんとかパン屋さんのイートインスペースなどもこれに当たります。
食券を買うという行為も”先注文、先会計”ですよね。

(③)例外で、この間こんなお店がありました。
メニューをもらって席に座る。注文が決まったらレジまで行き、注文してお会計をする。食器はそのままで帰る。
結構変則的ですがたまたまお店の状況的にその形だった可能性もあります。

基本的にはお店のオペレーションは細かい違いはあれども①か②に分類されます。
狭いお店、もしくはお店の広さに対してサービスマンの数が少ないお店は②を採用していることが多いです。人件費やいろんな労力が削減できるのです。
お店の作業量とサービスマンの数の釣り合いによってどちらになるかが決まるのですね。店内で起こる事象の総数は同じですが順序と手数が変わります。

フルサービスの内容はお店側から分解していくとこのように大きく分けることができます。


・席へお客様をご案内する
・メニューをお持ちする
・注文(を取る)
・調理(盛り付け)
・テーブルまでそれを届ける
・お会計
・食器の片づけとテーブルのセッティング

本当はより細かい上に作業の順番が決まっているし、自由度も低い。オーダーをとったりお会計をしたり、色々なタイミングはお客様次第。

お店側の手数が多いので②という選択肢が生まれます。工程のいくつかをお客様が担ってくれるとお店側の作業の何割かはカットできるのです。
カットといっても無くなるわけではなく、起こるプロセスの総量は変わらないです。
順番や負荷のバランスが変わるだけです。

フルサービスはお店が大変
セルフサービスはお店がちょっとラクになる
みたいなイメージでいいと思います。
(セルフにした分作業を増やしているところもあるけど)

負荷の総量

お店とお客様の間の負荷の質量って両方合わせて100なのだと思っています。
それで、ここからが肝なのですが

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