チラシ40,000枚理論実践しようとするならどんぐらい予算かかるのか考えてみた
先日元王子小劇場のたまやまさんと飲みに行ってまして(ついでに言うなら椎名林檎のライブも一緒に行ったw)芝居の話をひたすらしてたんです。
これ、以前ツイートされてたチラシ40,000枚で効果あるとかなんですが、(個人の体感とのこと)
4万枚まくってことは1万枚のところで引っかかるひとを確実に引っ掛けるという繰り返し戦略な訳です。
ちなみに4万枚って途方も無い数字のようですが、参考までに言えば、劇団☆新感線「修羅天魔」のチラシ配布束は2.8万枚。だからと言って新感線に全投入しろって言ってるんじゃないからね?!?!あと多分新感線の客層と小劇場の客層はかぶるようでかぶらない!!!論点はそこじゃない!
まずいくらかかるのか簡略化して考えましょう。見積もりです。
まずA4両面のチラシフルカラーと考えてデザイン代は5万程度。
<プラン1:折り込みと印刷別会社>
4万枚の印刷代金 およそ55,000円(A4両面カラー90kg)
全部折り込みを委託と仮定して、Nextさんに委託したとすると1枚につき4円=160,000円
合計 215,000円
<プラン2:折り込みと印刷同じ会社>
カンフェティのチラシ折り込み無料プランだと 88,500円
(A4両面カラー90kg)
合計 88,500円
まあ結構印刷と折り込み代金に幅あるな。別に全部折り込み委託はしないだろうし。手折り込みの発送料とか交通費とかも考えるとやっぱり15万ぐらいかかりそうだけど、まずこの予算を拠出できる団体がどんだけあるんだ。
実際は、4万枚を2ヶ月とかで配り切ろうとかじゃなくて、じわじわ配るので、デザインも1パターンだけじゃないのでこの限りではないと思います。
そもそも論としてチラシってキャスト決まらなくても配り始めていいもんなんですよ。というか、公演すること決めたらすぐ仮仮チラシぐらい作って
公演決定
→タイトル決定
→キャスト一部決定
→全部決定
これぐらいで順次アップデートしてけば長く宣伝できるわけで。
実際商業舞台とかで主演と時期とタイトルしか出てないチラシとかあるけど、大手でもそれぐらいの時間をかけて徐々にお客さんのスケジュールについて外堀を埋めて行ってるんだから、「まずこういう団体があって、公演をします!」というところから知ってもらわないと「公演します!来月です!!チケット買ってね!!!」というのはいきなりすぎるわ!!!って話だよね!!!そもそもお前誰や!なるし。
ミュージカルファンに言わせれば、ポッと他の芝居に行くにしても「半年前からスケジュール出てないと直近だと動かせない。なぜなら先に出てる予定から埋めるから」らしいけど、そりゃそうだ。
いいか、芝居に行く文化圏の人たちは大手に先約で取られてるぞ!
なので恐らくは小劇場文化圏で「このチラシほんまよく見るな」な状況を作る。劇場、近隣の会場、客層が被りそうな団体などなど。
人間暇なんです、待ち時間、チラシなんて開演までの時間つぶしのために見てるから。だから時間つぶしグッズ多いほうがいい(※個人の意見です)
仮にチラシ予算で15万計上しておくとして、チケット代3500円で一枚につきの売り上げがプレイガイドの手数料とチケットバックを仮に1枚につき500円として2500円程度とすれば、なんとチラシをこれだけ折り込み・配布することによって一般客が60人来場すれば元が取れちゃうんですな。100人キャパの会場で8公演、ダブルキャストで4公演ずつ、キャスト合計20人で出演者1人につき30人集客したとしてここで600人。プラス1割分相当で団体が集客できたならそれ小劇場ではかなり団体による集客が実現してる。
取らぬ狸の皮算用ではあるかもしれないけれど、物理的な単純接触効果、これ大事。公演の集客だけじゃなくて、「団体の告知・周知」も重要なんだから。配布枚数に比べたら1%未満だけど実際そんなもんだと思う。
最近、ウェブが宣伝の中心というのもSNSが基本的に利用料が無料だからそちらだけってことなんだろうけれど、金をかけずに集客しようなんて、それは無理。紙媒体やテレビと同じような感覚でウェブでも課金して広告打ってる人たちと戦わなきゃいかんのですよ?よっぽどのインパクトがなけりゃ厳しいよ。
純広告の出稿みたいに一点集中型か、長くチラシを配って宣伝するか。
予算が許すならどっちもやってみたいけど、どちらにせよ「人目に触れる工夫」をしないと、届かないってこっちゃ。
私に課金していただいたぶんは私が別のエンターテイメントに課金してそれをまたネタにしますので華麗なるマネーロンダリングとなります。