見出し画像

その製作のプロセスさえも宣伝にするということ

正直、小劇場の「作品やります!来てください!」の宣伝している期間って短すぎやしないかと思う。チケットの手売りなんか最後の1〜2ヶ月でいける、と言ってる人もいるけれどそんなに売れてるのか?と効果を疑ってしまうし。私に言わせりゃ、「1ヶ月前にスケジュール空いてる?って聞かれたところで予定なんざ埋まっとるわ」って話だよ。ミュージカル見にいく人なんか半年先まで埋まってるやん!!!

商業舞台だったらもう1年先2年先の予定すら出してしまうけれど(「上演決定!」という感じで)流石にそのスパンで作品作りをするとなると団体としての体力が相当ないととは思う。じゃあ、半年程度の準備期間で作品作りをするとなったら、いつから宣伝したらいいのかしら。

出し惜しみしたところで効果がないならさっさというのも一手なのでは

やたら決まるまで言いたがらない人も多いけれど、それこそ劇場を抑えたタイミングで宣伝その1「次回公演決定!!」だって日にちだいたい決まってるし。確定してなくてもその月の上旬中旬下旬ぐらいは言えると思う。
→軸になる出演者が決まったり、オーディションをする段階で宣伝その2「次回作について!」まあ流石にこのタイミングで日にち言えないことはなかろう
→出演者が決まって本格的に動き始めて宣伝その3「詳細こんな感じ!」

という風に、別に何も決まってなかったとしても宣伝なんてできるものだ。

ましてや、「オーディションすること」そのものが作品の宣伝になっていることだってある。

最近は特に商業舞台でもオープンエントリーの作品が増えて来たように思う。一番印象に残っているのは昔だけれど、「表に出ろいっ!」の初演、『娘』役オーディション。選ばれたのは黒木華と太田緑ロランス、いまや黒木華は演技派として抜群の知名度を誇っている。最近だと新国立劇場の「かもめ」や映像だけど「やすらぎの郷」など。事務所の所属を問わず、経歴を問わず、しかも大体こういうオーディションはその情報にアクセスできる人にしか届かなかったものがこんなにオープンになってる。むしろそのオーディションの様子をドキュメンタリーで見たいぐらい!「天下一武闘会」みたいじゃない?と評した人がいたけれど、まさにそうだと思う。

オーディションを宣伝にするということ

宣伝というのはお客様に足を運んでもらうだけじゃない。役者に対しても団体の存在を知ってもらうという事だって、継続した団体運営にとっては非常に大事な事だ。お客様としての来場可能性がある人を増やすための宣伝と同じくして、役者として出演可能性がある人を増やすという方策だって、絶対的に必要だ。そのタイミングでは出演者候補でなくても、もしかしたらお客様として来場する可能性が0ではない。宣伝に使えるものはなんでも発想の転換で使えるんだから。

長いプロセスを経ている割に、宣伝するのは最後の2ヶ月とかだったら、もったいないじゃない。

全方向に向けて宣伝するという意識が必要だと思う。

この記事が参加している募集

#コンテンツ会議

30,738件

私に課金していただいたぶんは私が別のエンターテイメントに課金してそれをまたネタにしますので華麗なるマネーロンダリングとなります。