ながつかゆうか

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最近の記事

ハナミズキ、花見ズ木

冬があけて、春がはじまった。 ハクモクレンが咲いた。 ハクモクレンが散るころに、桜が咲いた。 桜が散るころに、ハナミズキが咲いた。 街で自転車を走らせながら そんな春のグラデーションにうっとりしていた。 スーパーの帰り道、なんとなく ハナミズキの写真が撮りたくなって 自転車をとめた。 背の高いその木に向かって、腕を伸ばしてみる。 ふんぬ。ふんぬ。 花の裏っかわしか写らない。 これもかわいいか。 とおもって画面いっぱいに ハナミズキの裏っかわが写った写真を フォルダに

    • ばす

      バスは小さいころ、一番苦手な乗り物だった。 当時のわたしは、ふだん乗り物にのる習慣がない。あっても自転車かキックボードぐらい。 そういうわけかはわからないけれど、 わたしは乗り物酔いがひどいこどもだった。 車でもすぐに気分が悪くなってしまうけれど、 バスはもっとだ。 たぶん、あの公共の乗り物特有の灰色のにおいと、前がみえずひたすらに ぐわんわぐわんと揺らされる感じ。 けれども、今となっては、バスはわたしにとって わくわくする乗り物になった。 今でも電車に乗る習慣はな

      • 春をたべた

        最近はなんだか野の草花が気になっていて 街で彼女らを見つけては、 名前と食べられるかどうかを調べていた。 そんな中、額縁を作るために工房がある 友だちのお家を訪れた日の夕方 「ごはんどうする?」 やや、これは、野草で料理をする大チャンスだ! ひとりで作ってもたのしいけれど、 きっとふたりであれやこれや話しながら 野草を摘んで、料理したほうがたのしいぞ! 「野草パスタ!」 さっそく公園へ自転車をキコキコキコ。 ヨモギは食べられる野草で有名だから まずはヨモギ。

        • お砂糖

          お砂糖をやめてみた。 だいたい1ヶ月ぐらい。 正確には1回ほど いただきもののお菓子を食べた。 あんなに大好きだった甘いもの、 この前少し食べたら、ちがう種類のスイーツなのに 同じ味がした。 あんまり、美味しいと感じないなあ。 口のなかがぼや〜っとにごるかんじ。 やめてみた理由は、とくにおおきなものではなく、 なんとなく、やる気が出なかったり、 体に霧がかかっているみたいに だるい日が続いたから。 天気のせいにしてみたりもしたけれど 雨が降れども、おひさまが見えども、

          またどこかで

          本を読んでいると、「あー!これこれ!」と なることがある。 それは、小説でも、エッセーでも、詩でも。 自分のなかで、ぼんやりふわふわとしていたものが 言葉であらわされて、頭のなかで カチッ という音が鳴る。 その ふわふわ が カチッ となる感じが なんともすきで、忘れないようにしたくて、 ふせんを貼ろうかとなんども考えたのだが、 貼ったことがない。 なんとなく、ちがう気がして。 ガワだけが残って、 なかみがなくなってしまうような感じ。 それを実感したくなくて、 一

          とびらを足で閉めない

          2023年から2024年のはじめまで、 個展やらなんやらで本当にいそがしくて 楽しいけれども、暮らしがとても雑になっていた。 モノを取るときは不安定な持ちかた、 歯を磨きながらドライヤー、ながらながら、 とびらは足で閉める。 けれども、実際そのさなかにいると 雑とはうすうす思っていても、なかなか治せない。 そんななか、2月の個展が終わって 横浜の実家に帰ったとき、 お母さんがたいそう大事に まな板を洗っていることに気がついた。 ごしごしごしごしごしごし。 同じところ

          とびらを足で閉めない

          あまおと

          ここ最近は、雨がしとしとしと。 あまおとはすきだけれど、 自転車にのれないのががむずむず。 わたし、自転車が大好きで、 長いと名古屋から多治見まで漕いだりもします。 かたみち3時間ぐらい。 自転車をこぐと こむずかしいこと、なーんにも考えなくなって ただただ足を、キコキコキコ。 単純に、からだを動かすことが たのしいというのもある。 けれど、 にんげんが、にんげんだけでは出せないはやさで 移動できるっていうのが、 なんとも気持ちいんだこれが。 車とか電車はちょっとち

          ノートをnoteにのこしてみる

          私はいつも、B4?サイズのふつうの キャンバスノートに、何かをかいている。 それは、1日のすることだったり、 お夕飯の献立だったり、 お絵かきのイメージだったり、 ほんとうにいろいろ。 だれに見せるわけでもないけれど、 なんとなく心地よいから、 ずっとつづけているみたい。 ここ最近、音楽家で映像作家の 高木正勝さんがすきで、音楽はもちろん、 彼の文章もよく読んでいる。 名古屋市の栄という わりと都市部に住んでいるのだけれど、 彼の音楽やことばにふれると すこしだけ 自

          ノートをnoteにのこしてみる