なんでもない日のおめで鯛づくし
金曜日はおさかなの日
昨日、1歩も庭以外の外に出なかった(=俺🐶の散歩をしなかった)ことを大反省した金曜日の朝。なお、俺は早朝から狂ったようにありあまるエネルギーを室内で発散していた。スマン。
さて金曜日といえばお魚の日。魚市場は多分盛り上がるだろうし、外は3度くらいしかないから腰が重いけど、港までくだってみようか。証明写真も撮らなきゃいけないし。
金曜の朝に初めてきたけど、今まできた中でもっとも盛り上がっている。それにパリで見ていたおさかな達よりも新鮮そうにみえるぞ?(背後に海効果)。
さらに軒並みお買い得。極め付けはご立派な鯛が1尾3ユーロっておいをい・・・。
そりゃ買わないわけないでしょ。
まるっと2匹、ウロコと内臓だけとってもらってお持ち帰り。
いやー、買ったはいいけど、どうしよう・・・?
帰り道とぼとぼ家までの坂をのぼりながら考える。
1尾はまるごと鯛めし、もう1尾はヒレをムニエルで残りをあら汁的な?
いやいやこないだのホタテデーで、私はやっぱり和が好きだと痛感したではないか!今週のことなのにもう忘れたんか!?
帰宅後Otto氏に、「今日は超アクティブ!港行っておさかな買った!!写真も撮った!」と興奮気味に写真を送ったら、「ワタシ好きじゃないけど、よかったね」とフランス語であっさり返信。ああそうだうちには魚より断然肉な人がいるんだった・・・。
夕刻、アンチおさかな派のメニューを考えつつ、3枚におろす。というか私、これだけ存在感のあるお魚を捌くの初めてかもしれん。ちっちゃいお魚を適当に手で開くことはあっても大きいのはいつも丸ごと調理しちゃうので・・・。
ありがたいことにYoutubeであげてくれている人がたくさんいるので、それを参考に、腹・背・背・腹。
最近この街なんもないな…と思って引きこもることが多かったけど、なんかあるじゃん!この街にいるうちに魚きれいに捌けるようになりたい!
こうしておろした鯛さまズ。
お頭×2、アラ、身×4でパズルのように何をつくるか考える。最優先はわがままボーイOtto氏である。
お頭の「お」の字が見えようもんなら速攻食卓を離れる危険さえもあるから、Otto氏のメインはとりあえず身①。これをフライかムニエルでいっか。
あとは私の和風鯛まつりだ。
鯛といえば粉師匠のPATAさんと一瞬で結びつく。
PATAさんとこで鯛検索したら、見目麗しいパスタをおさえてTOPにきた鯛茶の記事。
ご立派なお頭で、出汁、鯛出汁めし、味変用鯛そぼろと、上乗せ漬け刺身以外の鯛茶構成要素を全て作っておられる。そしてどれももれなく口から胃が出てきそうなくらい美味しそうだ・・・これ全部食べたいよおおお。
よし、つくろ、食べよ。
無謀にもひとくちコンロでチャレンジしたので、気づいたら4時間近くかかってた・・・。よく働いたよ今日は本当。以下、鯛と向き合う様子をダイジェストでご覧あれ。
鯛のお刺身2種
3枚おろしにした鯛からさらに身の部分を2枚分(身①②)、皮をはいでサクに。皮を破かずに剥がせてうれしい。
こちらを半分昆布締め、半分漬けにする。
漬けはPATAさんレシピで卵黄としょうゆとごま。さらにみりん少々。卵黄は後述のアレに使う卵白とともにちゃんと1個分消費できるところがさすがすぎて感動。
鯛出汁飯
PATA先生のnoteを熟読しながら、出汁をとる。
お頭①と映ってないけどこのあと身③も入れた(そぼろ用にお頭①だけじゃ足りないとの判断)。
具とスープを濾しつつ、PATAさんの教えどおり、残り少ないジャポニカ米もちゃんと浸水からのザル戻しした。実に丁寧。
鯛そぼろ
PATAさんをして、「いつまでも口に含んでいたい感じ」と言わしめる鯛そぼろなるもの。これはなにがなんでも絶対作るし。
先ほど出汁をとったお頭①と身③を卵白と砂糖、みりんを適当にいれて、貴重なひとくちコンロ占領30分。
箸4本でひたすらかきまぜながら、幼少期の思い出が蘇る。
私は母の作る鶏そぼろが大大大好きで、お弁当に入ってきたときはそれはもう飛び上がるほどうれしかった。でもとある日、日付変わるくらいまでキッチンでラジオを聴きながら鶏そぼろを作っている母を見て、実はとても時間がかかるということを知る。その後は母に教えてもらってたまに私も実家で作るようにしていた。ってことで、複数箸づかいは母の教え。
これ、出来上がって初めて味見してみたけど、
本当に、まじで、信じられないくらい、美味しい。
そのへんの鶏そぼろ、軽く超えた(母のは別)。本当に美味しいものに出会ったときに私は自然と笑いが出るんだけど、久しぶりに出た。
飼い主の奇妙なひとり笑いと鯛そぼろのいい匂いを嗅ぎつけた俺が足元でスタンバイしているので、ひとつまみあげたらそれはもう食いつきが激しい。
鯛まとめ買いして全身これに使ってもいいわってくらいの美味しさ。
noteやっててよかった本当(そこ?)
PATAさん最高ですありがとうございます。
鯛のあら汁と鯛のお頭オーブン焼き
ここまででかなりの時間と体力を使い切っているが、ラストスパート。あら汁とお頭のオーブン焼きを。といっても2つとも至極シンプル。
まずはあら汁。熱湯を振りかけてから冷水できれいに不要な部分を取り除いたら、昆布とともに火にかける。
ただ放置すること数分、限りなく透明なスウプが出来上がっていた。ちょっとだけ塩を入れて味を整えたら、できあがり。
次、お頭②。水分をふきとったら、オーブンシートしいたバットにいれて岩塩ふりかけてオーブンに入れる。身が多そうなアラ部分も同伴させておいた。
そういえば焼き魚にマストな柑橘の話。
結婚記念日にOtto氏がくれた柑橘がいつの間にか実って熟してはその都度料理に使っていたけど、今回の付け合わせにはちょうどいい!
だいぶ身崩れしたけど、大根おろしと自家製柑橘をそえて完成。
クレソンの胡麻和え
あ、そうだ。合間をぬってしれっとクレソンを茹でて胡麻和えにしていた。これ絶対必要な自信ある。
鯛ヒレムニエル
Otto氏は非常に温度にうるさい族ゆえ、出来あがりすぐを出したいので必然的に最後に。フライにする余裕はもう残っていないので、小麦粉まぶしてバターでムニエる。
焼き上がりには、自家製柑橘を使ったバターソースをかける。付け合わせは、クレソン茹でる前に冷凍していたロマネスコとカリフラワーを茹でたもの、魚味強くないから多分大丈夫だろうと踏んで、鯛めし。
ほとんど食べてた。案の定皮は残していたけど。
有終の鯛なるフィナーレ
17時前から真っ黒バナナ消費策マフィンを作った流れで鯛祭り準備を始めたので、軽く4時間は鯛のことしか考えてなかった。鯛のおかげで久しぶりに脳汁出たわ。ありがとう6ユーロの鯛。
柑橘、オーブン焼きのお頭にしぼったら、お行儀悪くあら汁に投入。無農薬ですから。爽やかになってさらに美味ですわ。
ほとんどが信頼のPATAさんレシピなので、もうどれも美味しくて鯛出汁飯とりあえず2杯食べた。私は普段少食だから、こういうのはとても珍しい。
なんでもないただの金曜日なのに、盆暮正月全部きてしまった感さえある。これからのイベント続き、何作ればいいんだおい・・・。
お楽しみの鯛茶漬け
鯛めし3杯目。さすがにこれ以上いくと明日に響きそうなので、いい加減締めくくることにしよう。
ご飯の上に漬けと昆布締めのせて、あまりのクレソンの胡麻和えもちょこん。
鯛めしに使った鯛出汁がちょっとだけ、しかもちょうどよさげな量余っていたので、それを温めてかけてみよう。
構成要素鯛多すぎ茶漬けの完成。こりゃー飲めましたわ。するっとね。
ふー、明日の朝には鯛になってるかもしれないタイ・・・。
おまけ:さてここで間違い探し
左と右、何が違っているでしょうか?
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