本気で恋したバルセロナを想う、マテ貝のシンプルソテー
ここ最近、一瞬夏が戻ってきている、パリ。
昨晩は、1ヶ月ぶりにパリの深酒系友Aちゃんと近況報告会をしたのだが、先週の酒処ユイじょりで突き出しとして出した、例のケイチェルおじ風ジーマーミー豆腐をもう一度作って、製氷器のまま持参。
二人の共同作業により片栗粉をまぶし、オーブンで焼き上げたところ、美食なAちゃんからも「これはイケる」と太鼓判&お墨付きをいただいた。この豆腐の存在を教えてくれた@ケイチェルおじ氏に、この場を借りて重ね重ね御礼申し上げたい。
さて本題。昨日のスペインなイカ墨につづき、本日もスペインは「マテ貝」のお話。
牡蠣、ムール貝、ホタテ、あさり、しじみ・・・無類の二枚貝好きな私が、スペインのバルセロナで出会い、さらに貝への愛を深めるきっかけとなったのが、この細長い「マテ貝」。
美味しくってどうしような、バルセロナ旅行
胃袋のあうAちゃんと一緒に、6年前の夏に訪れたバルセロナ。
出発前に、バルセロナに在住経験のある友人EちゃんにFacebook経由でおすすめレストランを尋ねたところ、ワード2枚分くらいに及ぶものすごい勢いでバルセロナ市内の美味しいお店をコメント付きで語ってくれた。持つべきは、「地球の歩き方」よりも、現地の食好き友。
その素晴らしいおすすめメモをエクセルに落とし込んで地区ごとにカテゴライズし、それをベースにバルセロナ市内を廻った。たしか3泊くらい。本当に美味しくて楽しくて、今でも私の旅の中ではベスト5に入るよき食旅だった。今日も最後に飯テロ爆弾を投下しようと思うので、お楽しみいただけると幸い。
パリからぴゅっと飛行機で到着し、その夜に訪れたのがCal pepという名のレストラン。行列必至とのことだったが、そのとおり長蛇の列。美味しいもののためならということで並んだ結果ありつけたのが、この記事で触れた、人生史上もっとも美味しいとろ〜り系トルティージャ。
そしてここでトルティージャの他にも出会っていた。それが、マテ貝。
シンプルなこのソテーに私たちは胃も心もぐっとつかまれた。
マテで乾杯、通称「マテ乾」がこの旅の合言葉といっても過言ではない。ほぼ毎食食べていた気がする。マテ、マテ、マテ。
フランスでも、マテ貝
このマテ貝、フランスでは「couteau」(クトー)と呼ばれる。couteauはナイフという意味もある。
魚屋さんでたまに1kg単位で売っているのを見かけはするのだけど、買うのを躊躇していた。なぜならOtto氏は牡蠣を死んでも食べないし、マテもそれと同様だから(オイスターソースをしょっちゅう隠し味に使っていることも、おそろしくて言えない)。
ただ先日、イカ墨煮込み用のイカを買いに行った時、ちょうどその横で少し少なめのサイズで売ってくれていたのを発見。脳内100%スペインモードだった私は、思わず買ってしまったのだ。
本日も、未知との遭遇。
このマテさんたち、バットに整列してもらい、まずは砂を吐き出してもらおう。
3%の塩水をかけたところ、うにゃうにゃと貝が猛烈な勢いで暴れ出す。何かのゾンビ映画でもみているかのごとく、これがまた超グロテスクなのだ。動画を貼れないのが残念。
上からアルミホイルで覆って、常温でそのままおやすみいただく。冷蔵庫だと砂を履かないというわがままぶりを見せるらしい。。ただ室温高いのも気になるので、寝る前に冷蔵庫にいれた。
一晩明けて、こちらは砂を抜かれた後のマテ氏たち。
一度に全部は食べられないので、10本くらい避けて、残りはジップロックで冷凍庫。これであと2回はマテライフが送れる。しめしめ、わくわく。
本日は、ひとりランチ用にイカ墨のあまりがほんの少しだけ残っているので、マテはシンプルにソテーからの白ワイン蒸しでいただくことにしよう。
スペイン料理なのでにんにくはたっぷり。鷹の爪とともにオリーブオイルでじっくり香りを出す。
マテを投入し、ソテーする。
2、3分後、オープン・ザ・ウインドウ。白ワインをまわしかけて蓋をする。
いい感じになってきたら、ちょっとアクセントにケイパーとパセリを散らして、塩胡椒をはらり。
レモンを添えて、簡単おつまみのできあがり。
ケチらないでもう少しワインをいれればよかった・・・。
スウプが絶品そうなのに。
マテとイカでスパニッシュランチ
週に一度あるかないかな私の豪華系ランチ。
マテでひとり乾杯。
このボリューム、貝の風味、最高としかいいようがない。思い切って買ってよかった。残りのマテたちは、どう調理しようか。食べながらアイデアが溢れでてくる。楽しみでたまらない。
最後に、余韻を。
よだれが出てくると思うので、ご注意いただきながら、本日も美味しいものたちでバルセロナの余韻を。写真のみでお楽しみください(前のトルティージャの記事に貼ったものも含む)。
買って帰ろうか本気で悩んだハムの塊。
食べてばかりのようで、実際食べてばかりなのだが、天才ガウディの建築物もちゃんと観に行った。
海にもいった。二日酔い明けなのでまずはオレンジジュース・・・
その後は、泡・・・・・
バルセロナを後にした私たちは、さらなる地上の楽園、南仏サントロペへ旅立つ。このあたりはまたいつか。