ローズとハートで彩る、バレンタイン・ガトー・マジック
あれはたしか、先週の火曜日のこと。
現在1万km近く離れたところにいるOtto氏から、「明日、自分の荷物が自宅に届くから受け取って欲しい」とメッセージが入った。なんの荷物?と聞いても、自分の荷物、としか返答がない。
お届け予定時間帯は相変わらずフランス仕様にて、朝8時から昼14時の間。朝8時から夜22時の間とか言ってくる某巨大通販サイト経由の運送会社よりずっとマシと思うしかない。
パリのアパート住まいのときは、配達時間問題に加えて諸事情により荷物を受け取るのもストレスだったけれども、一軒屋に住むようになってそれはほぼゼロになった。一方で、「待ってる間にちょっとそこまでお買い物」みたいなことができなくなった。田舎の徒歩生活をなめるなよ、一番近いスーパーに行って帰ってくるのも最低1時間はかかるんじゃ。
今回も、水曜日は俺のお散歩&街の中心部のマルシェに行く予定だったのに、この荷物待ちで家の外に出られず。マルシェは12時すぎともなると店じまいが始まるので、ああもう今日はムリだなあ。
こんなことでイライラしても仕方ないと心の平穏をなんとか保っていたところに、配達を知らせるチャイムがなった。ギリギリセーフ!14時ちょっと前。
宛先は私の名前。そしてこれはどう見てもお花屋さんのダンボール。
Otto氏に配達完了の知らせを送ると、開けるように指示あり。
破顔一笑。これはお花で間違いないね?
日本仕様並みに配送用にがっちり固定されていて、取り出すのに一苦労。
箱の見た目的にきっと何かの鉢植えだろうと思ったら、カラフルなバラの花束なのであった。
湧き上がるひとりの歓声。さっそくフラワーベースに移し替えてみる。
Otto氏、今年のバレンタインは不在だからといいつつも、メッセージカードには(1ヶ月前の)誕生日おめでとう的なことが書いてある。
バレンタインまでまだ1週間もあるんですけどね。そして私まだ45歳じゃないけど。でもいつ何時も花はもらってうれしい人間だから、この際理由もなんでもいいや。
よくよく考えてみれば、バレンタインの前も後も花に囲まれた生活が送れるのはいいよなあと、こうやってたまに粋なサプライズをしてくれる心優しいOtto氏に感謝。
実際、このローズブーケがやってきて1週間経つけれど、まだまだ元気に咲き誇って殺風景な家を華やかにしてくれている。
当日はひとりだから特にバレンタイン仕様のチョコ系スイーツを作る予定もなかったのだけど、花があると気分も上がる。
先日書いた、りんごのスイーツまとめ記事のなかで紹介したガトー・マジックのバレンタイン用・生チョコ風バージョンを作ってみることにした。
これを選んだ一番の理由?
プリンもシフォンケーキも好まないOtto氏は、多分食べないと予想したからさ!
本のレシピではパウンド型で作られているので、前回の丸型と容量がほぼ同じなのを確認しつつ、見本どおりパウンド型で作ってみよう。
「製菓はバクハツじゃー!」と言いたくなる仕上がりに若干ガックシ。
一晩たてば落ち着くかな?とかすかな期待をこめて冷蔵庫に入れるも、翌朝のご開帳風景がこちら。うう、、悲しい感じにしぼんでしまった。
表面をカットするとかクリームを塗ったくるとかリカバリー方法を考えたけれども、もうここは潔く、「粉砂糖は七難隠す」戦法でフィニッシュ。
ドキドキのカッティング。
断面の形がまるで骨格ウェーブみたいの人みたいだな。つまりは私だ。
ローズブーケ、キッチンのセンターテーブルだけでなく、小さいフラワーベースに数本うつしかえて、食卓にも飾るようにした。
ローズで彩ればいくぶん華やかに見えるかなあ?
なんだか楽しくなってきて、週末編んだぷっくりハートたちも並べてみるなど。わー!にぎやか!
かくして、ちょっぴり失敗のガトー・マジック・オ・ショコラ。
お味はというと、まあ想像どおり。フランとシフォンケーキの合体版みたいな感じで重くなくて食べやすい。ただフラン部分が前回よりも固めだったから、やっぱり焼きすぎ?ひとりスイーツのときにリベンジしようかな。
みなさまも、ハッピーなバレンタインの1日をお過ごしください。
(追伸)
ぷっくりハートの巨大版は、宣言通り俺っちの枕となりましたとさ🐶
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