なんちゃって牛タン定食でひとりランチ
多くの人が大好きな、焼肉。
パリで日本の焼肉っぽいお店もなくはないけども、それっぽいものは大体BBQ coréen(韓国式バーベキュー)なんて呼ばれている。
私の住んでいるあたりは韓国系の方も多く住んでいるので、ちゃんと焼き網があって本格的な韓国式バーベキューを提供してくれるお店も割とある。
でもまあ、コロナでずっと閉まっているし、久しく食べていない。
というか、そもそも日本にいるときから、寿司か焼肉なら俄然、前者。
最後に行ったのは、夏に開催される地元の一大祭りのときに、母と愉快なお姉さまたちと一緒に駅前の牛角に行ったときか。注文が全部ipadみたいなやつで、頼んだらソッコーで店員さんが運んできてくれて、文明に触れた原始民族並みに感心したものだ。
肉の脂が年齢とともにキツくなり、カルビはおそらく1枚も無理かもしれない。
今焼肉屋にいって食べるものはおそらくロース、ハラミ、タン塩、レバーくらいかな・・・。
前置きはこれくらいにして、先日、ふたりラクレットをしましたとつぶやいた。
このとき、いつもお世話になっているケイチェルのおじたんが、「焼肉みたい」とコメントをくださって、私の中の何かが弾けた。
「なんだか無性に焼肉食べたい。特にタン塩が」
私はあの薄っぺらいタン塩をネギとレモンたっぷりで食べるのも、仙台名物の分厚い牛タン焼きも好きだ。あー食べたいな。食べたい。
これは退職前に仙台日帰り出張したときに仙台駅の中にある善治郎でいただいた牛タン丼。フランスもレベル高しだけど、やっぱり日本って本当にどこもかしこも美味しいものに溢れているな。
おいたんに「牛タン食べたーい」なんてコメントだけして、夕方Otto氏と買い出しに出かけたら、肉コーナーで見つけてしまったんですよ。タン。もちろん塊で。
Otto氏に子犬のごとくおねだりをし小目ビーム。
「ワタシは絶対食べないけどな」といいつつ買ってくれた。これで500gくらい。
牛タン食べたいと思い始めて、その願いが3時間後に叶ったうれしさで入手したはいいものの、さすがに私、タンの塊なんて触ったこともなければ見たこともないわ・・・。帰宅してからそのことに気づいてしばし呆然。ご利用は計画的に、ですよホントに。
ま、こういうときはインターネットに頼ればなにか見つかるだろうと思って、とりあえず下処理の仕方を検索、こちらのサイトを参考にすることに。世の中には家でこんなことをする物好きがいるんだなあ。って私もか。
塩と重曹に漬けて血抜きをするらしい。
漬けて、冷蔵庫に一晩いれておいた。
翌日、なんだか水が赤い。血がでたということかな。
なんだか身がしまった気がする。
ここから解体作業に入ったのだけど、初めてなのでよくわからないうえに、非常に手強い。皮剥がしが特に大変で、魚みたくぺりぺり皮がはがれてくれないうえ、そもそも部位がよくわかんないし。
でも四苦八苦しながら、可食部を取り分けた。
脂ののってそうなところを厚めに切って、切り込みをいれる。赤身っぽいところはお犬様用🐶
自分用には片面に黒胡椒をごりごりたっぷり振って、焼く。
高まるテンション。
レモンたっぷりとわさび、フルール・ド・セルを添える。
2回目の巴里バナナに精を出してひと仕事終えたあとの、
こちらが牛タン定食でーす!!
ひとくち食べて、思わず悶絶、うなってしまった。
これ、牛タンじゃん!!!!
牛タンなのは当たり前なんだけど、普通に牛タン屋で食べる牛タンに近しいものが出来上がって驚いた。白米が進むったらありゃしない・・・。
赤みっぽい部分はみるぅに差し上げると、こちらも悶絶気味に食べては満足なご様子。まあ、最近寒いからな。肉でも食べてちょっとくらい皮下脂肪つけてあったまっておくれ。
残ったタンは冷凍に。煮込みにするんだーと今から楽しみなのである。
もちろん、ひとりごはんで。
実家の庭での週末BBQが懐かしい😭