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ボケりんごで、よつ編みローズパイ

ごきげんよう。先ほどりんごの発泡酒・シードルをがぶ飲みして、すこぶるゴキゲンなユイじょりだ。

これは昨日のこと。家のインターネット用のボックスを新しくするにあたり、一日中wifiが使えなかった我が家。wifiがないということは、普段電波にまみれまくっている私の日常生活、ちょうどいいデジタルデトックスになるのではと。

これを契機にあらゆるりんご製品(フォン・パッド・ブック)に触るのはやめにして、そのへんに転がっていたリアルりんご5個と向き合うことにした。

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私が育った長野県といえば、青森と肩を並べるりんごの産地。親族がりんご畑をやっていることもあり、段ボール単位でりんごをいただくことが多かった。

見た目は普通のりんごでも、なんだかモサっとしているりんごが当たることもたまにはある。そのときは「ボケりんご」と言って、母がもれなくコンポートやジャム、アップルパイにしてくれていた。

そんな幼少時の素地があるからか、甘味はこだわりがないので蜜があるかはどうでもいいのだけど、食感フェチ的にはしゃきっとしておらずモサモサ・ぼそぼそっとしているりんごは、もれなく「ボケりんご」カテゴリーに振り分けている。

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ここパリでも、年柄年中りんごはどこでも手に入るのだけど、実家で食べていたようなキレのあるしゃきしゃきりんごに当たる確率は少ないと思う。ってかもれなく全部モサ系。

私は歯が強くないので、CMでよく見かける「この歯磨き粉で、一生健康な歯!(キラーン)」みたいな、東幹久ばりの真っ白い歯でりんごを丸かじりなどという行為などは死んでもできないのだけど、うちのOtto氏の場合は逆だ。りんごひとつ、そのまま仕事に持っていって、小腹が空いたときに丸かじりしたりしているらしい。

まあ、フランスのモサっとしたりんごに当たったときは、これなら私のフラジールな歯でもまるっとかじりできてしまうのではという錯覚さえ覚えるけれども・・・やめとこう。

昨日、我が家に転がっていた5つのりんご。北の産直で買ってきたものだけど、予想通りもれなくボケりんごカテゴリーだった。これは母方式にならって、加工して差し上げなくては!!

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りんごのお菓子といえば、noteを始めてまもない頃にこんな記事を書いていた。

ハイキングウォーキングQ太郎時代が懐かしいな(髪の話)。今またぼっさぼさだ。せめてちびまる子ちゃんくらいにカットしたい。

これと似た様なものを作ってみようかな、と方針だけ立てた。あとは私の気の向くまま。電波のない私はなんだか自由になった気がする。


冷蔵庫を探ると、ちょうど冷蔵パイ生地(pâte feuilletée)がある。あとはグラニュー糖とカソナード、ジャム、バターなどを用意。

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まずはりんごの下処理から。皮をむいて薄切りにして、半量を耐熱ボウルに入れて適当にグラニュー糖とレモン汁をふりかけて、レンジでチン。様子を見ながらトータル5分くらいかな。

なんだかおかしな写真だけど、りんごの薄切り、透明なボウルに入ってます↓

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全部同じ色のローズだとつまらないかなと思って、もう半量は色をつけてみることにした。砂糖の代わりにエンゼルケーキを作ったときにデコレーション用に買ったローズシュガーを入れてみる。これだけじゃ色の変化が弱かったので、結局マ活用の着色パウダーを加えちゃったけども。

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底が取れる型にパイ生地をしいて、フォークでピケしつつ、余分な生地を切り取る。戸棚でアプリコットのジャムを見つけた!集合写真に並べたベリー系のジャムよりも、りんごにはこっちのほうがいいな。

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ジャムをしきつめよう。

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レンチンしたりんごたち、いい感じにしんなりしたら、整列!くるくる巻いて、ローズに仕立てる。

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一応数の把握のため、小さなマフィン型に敷き詰めて形づくる。

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先ほどジャムをぬったパイ生地の上にプレーンと赤をバランスよく並べてみる。

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さて、紐っぽいものをみると編みたくなる、自称編み師な私。今日は久しぶりに編んじゃおうかな。

先ほど切り取った余分な生地を4等分する。

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くるくる伸ばして4本の紐状に。

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あとはひたすら四つ編みに編んでいく。

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編み終わり。三つ編みよりも編み目が多い分手がこんでいる感じにはなるかな?

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こちらの紐集合体を周りに巻きつけて、卵黄に水をちょこっと加えたものをハケで塗る。ローズ部分にはバターとカソナードをふりかけて、いざ焼きへ!

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180度のオーブンで様子をみながら30分〜40分くらい焼いたら完成だ。

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思いつき系にしては、空間把握能力も冴えていたし、若干縮んで浮いてはしまったけれど、よつ編みのふちどりもきれいに収まったのではないか。

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やっぱり2色くらいあったほうが華やかになるな。マ活の着色技が活きた(粉いれただけ)。

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Otto氏に、「転がってたりんご、どうなったと思う?」とサプライズで出したら、ただでさえ巨大な目がリアルに飛び出ていた。「アートだ」といって褒めてくれた。してやったりだ。

夕飯後のデザートとして4分の1を平らげて、これ、昨晩寝る前の状態。

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そして8時間後。今朝起きたらば・・・


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あれれ??もうこれしか残ってないの・・・!?

(注:ちなみにこのタルト型は日本的サイズだと6〜8人分です)


仕事にでかけたOtto氏に写真付きで「あーた、さすがに一食でこれは食べ過ぎじゃね?」って送ったら、「4分の1は朝食べて、4分の1はランチ用にタッパーに入れて職場に持参した」とのこと。

・・・ほっ。さすがに一食で半分を平らげたわけではなかったようだけど、それにしても我が家のスイーツモンスターは規格がいつも予想を超えてくる。ま、作り甲斐があっていいということだ!


電波から解放された自由人による、ボケりんごの活用術はこれにて幕引き。
いつになく楽しかったから、週一くらいで電波解放日、つくろうかな。




おまけ、今日の俺っちコーナー🐶


フードボウルを1分くらい身動きせず見つめる方の後ろ姿。
我が家のスーパーヒーロー。哀愁さえ感じられる暗さだ。

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前向け〜前!


お後がよろしいようで!!👻

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