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ホームスクールの日常④学習教材と親のエゴ~その勉強は誰のため?~

こんにちは、結(ゆい)です。

今回は、「学習教材の辞め時って、子どものやる気がなくなったその瞬間なんですよね」というお話をします。
この1行が結論なので、時間が無い方はここで他の記事に行っても大丈夫です笑

仕切り(黄緑葉っぱ)

ホームスクーラーの長男が「これやりたい!」と言って来た

我が家の長男は、地域の公立小学校に入学したものの一斉授業という形態が合わず、小1の後半から自ら選択してホームスクーリングへ移行し、現在小5になっています。
(このあたりのことは、「不登校からのホームスクーリング① 長男の不登校に揺れる親心」をご参照ください)

彼は机に向っての反復学習を嫌うので、親としても学習指導要領に沿った教科学習は促さない「アンスクーリング」をしています。
(アンスクーリングって何ぞやについては「ホームスクーリングの日常①アンスクーリングという選択」をご参照ください。)

そんな長男ですが、小4の8月頃、家に届いた大手学習教材の広告を手にして「お母さん!僕これをやりたい!!」と言い出しました。
なぜそれをしたいのか聞いたところ「ほかの子がどんな勉強をしていて、僕がそのレベルに達しているのかを知りたい」とのこと。
親としては、子どもたちがやりたいことは可能な限り応援するというスタンスをとっているので、さっそく契約し我が家にタブレットが届きました。

とても楽しそうに取り組んでいたものの…

それ以来長男は、毎朝食後に鼻歌交じりで机に向かいタブレットを開くようになりました。
そして、教材から流れてくる軽快な音楽に載せてノリノリでリズムを刻みながら30分ほど課題を解くのです。その背中は本当に楽し気で、どの教科も100点になるまで粘り強く取り組んでいました。

本人曰く「解ける問題は、解けるから楽しい。解けない問題は、解けるようになるから楽しい」ということで、学ぶ楽しさってこういうことなんだなーと微笑ましく見守っていました。

ところが、契約をして1年ほどたったころ、長男が「お母さん、もう辞めようかなと思うんだ」と言い出しました。
理由を聞くと「出来ることばかりになってきて歯ごたえが無い」とのこと。

それじゃ、契約している学年を5年生から6年生に上げればいいんじゃない?と提案し、契約変更を行いました。
しかし、6年生用の教材が届いても、長男の表情は晴れません。こちらから促せば取り組みますが、1年前より明らかにモチベーションが落ちています。

無意味だった延命処置

そこで、改めて親子で話し合った結果分かったのは、
「歯ごたえが無いうんぬんではなく、そもそも教材へのモチベーションがなくなっていた」ということでした。

それならしょうがないということで、契約自体を解除したのですが、学年を変更してすぐ解約することで、数千円の違約金を支払うことに…。

さてここで問題です!
今回のケース、親としてどうするのが最も合理的な判断だったでしょうか?

こうして時系列で追っていくとよくわかりますね、正解は「息子から辞めたいと申し出があったその瞬間」です。
そうすれば、モチベーションが無い教材のために月会費を払うことも、学年変更手続きの手間も、違約金も発生しなかったのです。

親のエゴになってしまっていた

ですがその渦中にいると「これまで続けてきたし」とか、「学年を変えれば楽しくなるんじゃないか」なんていう親のエゴが発動してしまい、踏ん切りがつかないんですよね。
そして、そんな親の感情をキャッチした息子は、親の気持ちを満たすために学年変更を受け入れたのでしょう。

親が色々口を出したところで、取り組むのは息子ですし、その結果が将来に影響するのも息子です。
なにより、学びというのは「楽しい!」という感情の中からしか生まれません。
そんなことをこのnoteで散々書いていても、子どもの主体性を最優先にするって難しいんだよなーと身をもって感じた失敗談でした。

仕切り(黄緑葉っぱ)

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「不登校」や「ホームスクーリング」など様々なテーマで連載をしているため、全体をまとめたページを作っています。
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