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全てが嫌になって、行く当ても無いのに仕事を辞めてしまった私の話

私は2020年の5月に転職をしたばかりにも関わらず、コロナ禍で生き方への価値観が大きく揺らいだ結果、全てが嫌になってしまい2020年9月に退職願を提出。その1ヶ月後の2020年10月に有休消化とともに退職をしました。

2020年11月現在、私は現役バリバリの無職です。

このnoteを書いてから半年後の2021年5月時点では、コロナ禍での転職活動に心折れ、フリーランスとして活動を開始しました。

仕事を辞めるまでは「無職 28歳」とか「無職 30代」で検索をして自分のメンタルを正常に保とうとしていました。

色々な方の体験を読んだりしても「大体は未来に希望がある方の逆転劇」であることが多くて、なんとなく当時の私には刺さらず気持ちは落ち込み続ける日々。

「精神的にしんどいかもなぁ…」という暗い時期もあったのですが、気分転換で通っていたサウナのおかげもあり、次第に気持ちも晴れやかになりました。お風呂を発明した人、サウナを発明した人…本当にありがとうございます。

メンタルもだいぶ落ち着いてきて今はかなり前を向けているので、ここで一度しっかりと自身と向き合い、心の中を整理するために今回のことを記事にしてみようと思います。


2020年の社会情勢の中、退職を選んだ理由

退職すると決めた時「今日の選択は未来で後悔するかもしれない」と思いため息を吐きました。

入社して5ヶ月しか経ってない会社は物凄くホワイトな環境で、全体的にポジティブな空気に包まれており、社員は仕事に対して本気で楽しんでいる人たちでした。

スタートアップとして波に乗っており、これから大きくなって成長するだろうと思える素晴らしい会社です。

そんな理想的ともいえる会社を退職した理由は「居心地の悪さ」です。

コロナ禍によって広まったリモートワークに でコミュニケーションが上手く取れない弊害が大きかったと今ならハッキリと断言できます。

また、会社側も慣れないワークスタイルで私の扱い方に困っていたのも間違いないと思います。

新型コロナウイルスの世界的流行が騒がれ始め、日本も緊急事態宣言が必要になるのではないか?と議論されていた2020年3月に内定をもらいました。

入社時期は5月とズレたものの、転職活動が厳しい時期に内定をもらえたのは幸運でした。

2020年4月16日に出された緊急事態宣言によって働き方の価値観は大きく変わり、私は入社して直ぐにフルリモートワークで出社することになります。

私は就職してから退職するまで会社には10回程度しか行っておりません。従業員が20名以下の会社にも関わらず、最後まで一度も直接話ををしたことがない方もいました。

会社という組織におけるリモートワークは社員同士の関係性が一定数構築されてからでないとコミュニケーションが取れず、気軽な相談や質問が一切できない環境になります。

主体的に行動をして、自身の考えを発する

これって簡単に言うけどめちゃくちゃ難しい。

ビジネスでの付き合いならリモートでもコミュニケーションには問題ないのですが、一緒に仕事をする仲間となると意味合いが違いますよね。

例えるなら仲良しグループに身知らずの人間が加わるようなもの。

20人以下の組織は経営層も社員も壁がなく仲間として一致団結しているため、対面で1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月と会話しないと距離感がつかめず、簡単な質問も次第にするのが怖くなってしまうほどでした。
(簡易的なことも念のためと思って質問をし続けたところ「仕事が覚えられない」と言われ、釘を刺された事が大きな要因です)

私は変わりゆく世界の仕事に対する価値観の中で、リモートならではの壁にハマってしまい、そこから抜け出せなくなりました。

取り戻そうと必死になるも、そもそも社内の人たちの全体像や動きが見えていないから空回りするし、指示していただいた業務内容や研修内容が上長や先輩間で共有できていなかったりするため結果的に出来ない奴とレッテルが貼られてしまったり…

私なりに努力を重ねても細かなズレが起こり次第に歪みは大きくなっていきました。

簡単な業務でもリモートワークでのやりとりでは細かいニュアンスを汲み取れずミスをしたり、認識の違いでミスをしたりと小さい失敗を重ねてしまい「仕事ができない」と烙印を押され業務が回ってこなくなりました。

結果として普段は直接話せば直ぐに解決するようなことも解決できず、溝が深くなり居心地の悪さを感じてしまったのです。


そして私は辞める決意をしました。

「ここにいても迷惑なだけだし、私は使い物にならない。」

そう思い退職の意思を伝え、今に至ります。


辞めようかな…と考えていたものの、転職して数ヶ月で退職する事への後ろめたさから決断できずにいた頃、私は在宅のため在籍中でも転職活動ができると思い行動を起こしました。

しかし、自己肯定力がめちゃくちゃ下がっていたので何をしても「私はできない奴」と考えてしまって転職活動も上手くいかず…

また、何をするにしても心は燃え上がらず仕事へのモチベーションはマイナス状態。

今思えば鬱に近い超ネガティブ思考でした。

そんな私の心が「実はかなり追い詰められている」という状態から解放されたのは、サウナを普段よりも長い滞在時間とやけくそ気味に回数を重ねたセッションで訪れたディープなトランス状態へのトリップでした。

ここで辞めたって死ぬわけじゃないし、嫌でも私の人生は続いていく

そう思った時、私は「辞めよう」と強く決意し、退職へ前向きになることができるようになったのです。

正直、今のご時世で仕事を辞める(しかも次は何も決まっていない)と言うのは正気ではないかもしれません。

無職は怖いです。本当に死ぬかもしれませんし、未来に大きく影響を与えます。

でも、無理なものは無理だし、我慢するのも違う。

怖いけど、でも自分の人生のケツを拭くのは自分だし、自分の人生を変えれるのも自分しかいない(そもそも今までの仕事も選択の連続でしたし)

なので、反省はするかもしれないけど「あの時辞めれば良かった」って後悔だけは思いたくない。「辞めなきゃ良かった」って反省する方がいいかなと思うようにしました。

今苦しくて辛いなって人は、私のように何も次はないし、大きな夢もスキルもないけど仕事辞めちゃうバカがいるって思ってもらえれば、少しは気持ちが軽くなったりするかもしれません。

決められた未来はないけど、それでも仕事は辞めれますし、辞めた後も当たり前だけど辞めた後の新しい日が始まります。

よく考えたらそれだけ。

その日をどう生きるかは自分次第です。

私はサウナに行くって選択をしてますが、それも私が選んだ道なのでオールオッケー!とポジティブに捉えてます。

私の逆転劇(になるかは分かりませんが)はnoteに記してみようかなとか思ってますので、死ぬか生きるか興味ある方はチェックして観てください。



おまけ:私は無職になる度に好きなものに助けられていた

実は私は無職は3度経験しています。

1度目は25歳の頃に新卒で入社した会社で仕事が怖くなって。

2度目は所属していた会社への不信感から。

3度目は仕事のできない自分から逃げるように。

そして3度とも私を救ってくれたのは「私が好きなもの」でした。
私を救ってくれるのは「私が愛する私を形成する私の好きなものたち」

本当に足を向けて寝ることは一生できません。

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■1度目の無職:意味もなく目的もなく海外へ放浪してみた

私は2017年に新卒で入社した会社を辞めました。

表向きな理由は「もっと幅広く多くの人と仕事がしたい」だったが実際の所は精神的疲弊が限界となり、アルコール無しでは心が落ち着かないほど気持ちが滅入ってしまったことになります。

仕事を辞めると伝え、有給消化をしている時にふとパスポートを更新しようかなと思いつきました。

元々旅行することは好きだったし、パスポートの更新は平日メインだから今のうちに…という理由でしたが、パスポートの更新をしている最中にどうせなら一人旅とかしてみたいなと思いその日のうちに片道切符でタイ行きのチケットを確保。

英語は喋れないけどなんとかなるだろう。

そう思い、私はほとんどの人にタイに行くことを告げずに旅立ちました。

Wi-Fiの契約もしなかったのでほぼ完全にインターネットとの繋がりも断ち、英語は喋れないけどなんとかなると言う謎の自信と共にタイへ降り立ち、そして初日から色々と問題が起きまくりエキサイティングな日々が始まりました。

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結果的に私はタイだけでなくラオスも訪れ、言葉は通じなくとも気の合う友達も出来、観光誌には載っていないような場所で寝泊りしたり…と旅を謳歌。

ここに住みたいかも」そう思える街とも出会えたことも旅のお陰。

また「その国のアートを見ること」「その国の音楽に触れること」など自分の好きなものを切り口に、何一つとして先入観のない自分の目で色々見れたことが後の生きる原動力になったのは間違いありません。

新卒ながら人生に嫌気がさして生きることが嫌になったけど、フラッと海外に行ったことで「旅をする」という新しい趣味と音楽やアートという自分の好きなものたちが旅を彩らせてくれたなと思います。

また、結果として「旅をするように生きてみたい」という人生の目標ができました。

それを叶えるために「Webマーケティング」の会社に転職活動を絞ることができたので自分の好奇心に素直に従って良かったと思います。

無職になった時は終わったなって思ったけど、なんだかんだなんとかなるものだなと思ったのを覚えてます。


■2度目の無職:アーティストの生き様が私に勇気をくれた

私が2社目の会社を辞めようと決心をしたのは、夏季休暇でフランスへ一人旅をしている時でした。

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2社目はWebマーケティングのイロハをゼロから教えてくれたので感謝していましたが、経営層とのウマが合わず、このままここにいるのも違う気がしてきたと思っていた頃でした。

また、私はマーケティングは好きだけど、実際のマーケティング手法を売りにしているコンサル会社のビジネスは嫌いだなと思うようになり、自身は何をした方のか見失っている時期でした。

一人旅が趣味になっていた私は連休を取得し、「モナリザを観る」という目的でパリへ旅立ちました。

フランスの美術館を巡り、毎日アートに触れる日々。

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古代エジプトの史料から中世の絵画や彫刻、近代美術や現代アートに触れていくに連れて自分は「本当は自分も表現者になりたかったのかもな…」と思うようになりました。

自分が取得したWebマーケティングの手法は素敵だけど、私は本当はそこを極めたいわけじゃなく、何かを表現したいのかもしれない。

そんな気持ちを抱きながら帰国した頃には「仕事への情熱」は失われていて、もう辞めてしまおうかな…と考えるようになりました。

自分がやりたいことはなんだろう?

なんのために生きているんだろう?

悲しくなるほど自分には何も無い

そんなことを考えている時に開催されていたのが「バスキア展」です。

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ジャン=ミシェル・バスキアは27歳という若さでこの世を去ったグラフィティアートをベースに活動した画家で、当時の私と同い年でした。

仕事をしている間、芸術について考えることなんてないよ。人生について考えようとしているのさ。
“I don’t think about art when I’m working. I try to think about life.”
by Jean-Michel Basquiat

バスキアの絵画をみた時に受けた衝撃は「暴力的な刺激」と「感情の爆発」のようだったけど、特に衝撃的だったのはその生き様。

私がヒーローとして崇めているhideやシドとどこか通じるような儚くて自分に正直な生き方に好感を持てたし「好き」なものを「好き」と表現する姿勢も惹かれました。

そして彼の人生観の集大成である作品等を観ていると彼は私に「君の人生を生きるのは君だろ」と言ってくれているような…そんな勇気を貰えました。

そして私は仕事を辞めました。

何も次は決まっていなかったけど辞めて好きなことをしよう。

そう思ったのです。

ちなみに、アートとの出会いがきっかけで和太鼓団体の立ち上げに参加しました。

今はコロナで活動できていないけど、趣味として緩く和太鼓も打ってます。

■3度目の無職:サウナが教えてくれた本当の自分と未来

前職を辞めた時、フリーランスのように生きるか、元々やってみたいなぁと思っていたコミュニティ作り(アートや音楽を共有できる溜まり場のようなもの)をやってみたいとか、好きな分野を掘り下げて何か行動を起こしてみようとか思っていましたが…すぐにコロナが世界を変えてしまいました。

音楽もアートも旅もダメ。

旅先で音楽を聴いてアートを観てゲストハウスに滞在し、その土地の銭湯のような施設でゆったりする。

気になる国にフラっと飛び立ち文化の違いを見て驚きと感動、刺激を受けることもできない。

何もできない日々は私を苦しめました。

いや、私だけじゃないですよね。

多分多くの人が苦しんだと思います。不要不急と呼ばれたモノたちがどれだけ私たちの心の支えになっていて、どれだけ生活を彩らせてくれていたのか。そして生きるのにどれだけ必要だったのか…改めて気付かされました。

今思えば私が仕方なく転職したことも精神がすり減った要因なのかもしれません。

そんな私を救ったのは「サウナ」でした。

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元々温浴施設が好きだったのと、サウナには入っていたので基盤はあったのですが、ここまでしっかりとは入浴しておらず…

周りの友達もかなりハマっていた人が多かったので、その流れで入浴したところ…完全にキマッてしまったことで私に新たな生きがいを与えてくれました。

仕事は苦しいし、普段なら悩みもしないことで悩んで、嫌いなって、話すのも怖いし、仕事をするのもミスが怖くておどおどしてしまう。

心の疲弊は一日で満杯になってしまう。

サウナは私の心をゼロまで戻してくれます。

例え次の日満杯になっても溢れないように。

結果的に溢れちゃって嫌になってしまったから仕事辞めてしまったのですが、サウナがなかったら鬱病になっていたかもしれません。

私は「やりたいこと」を無理やり考えていたのかもしれない。とサウナに入るようになってから思うことが増えました。

サウナに入ると全てがどうでも良くなる瞬間があります。

邪魔なものが消え去って本質だけ残る。

その時に残ったものが「やりたいこと」なのかもしれないと。

無職になり未来について何も見えていない私ですが、己と向き合って「やりたいこと」と会話していきたいと思っています。

今はただサウナに行きたい…

そんな毎日を過ごしています。


終わりに:辞めたら辞めたらで悩みは尽きないもの

私は仕事を辞めました。

今は「旅をしながら仕事をしたい」という思いと「何かを表現する」という思いを実現しようと闇雲に色んなことに手を伸ばしています。

試しにやってみることって大切でしょ!

そんなライトな気持ちで今を生きていこうと思います。

正直、辞めてから毎日色々考え込んじゃって不安になることもあるんですけど、そんな時はサウナに行って一時的にでも空っぽにするようにしてます。

押し潰されそうな時は何かにすがるのが一番。

もし、何かしんどいなって仲間がいたらサウナに入るかアートを見るか…それか私とコーヒーでも飲みながらまったりするかをしましょう。

なんでも付き合いますよ。

全国どこでもフラッと行きますので!

では、また次の記事で一先ずお会いしましょう。


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