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何も考えずWebサイトをリニューアルするのはもったいない|【3000文字】

Webマーケターとして活動している中で、お客様から「リニューアルをしたのに効果が出ない」と相談されることは非常に多いです。

『Webサイトのリニューアルを行えば「訪問数が良くなる」し「コンバージョンが増える」んでしょ?』
『ブランディングにも直結するし、最新のトレンドを取り入れたデザインにすれば売り上げ増加間違いない』

上記のような考えのもと「目的」「タイミング」「マーケティング」等の検討をせずに勢いに任せてリニューアルを行っても期待している成果を出すことは難しいでしょう。


何も考えずにリニューアルするのはもったいない理由

目的を定めずに、タイミングの検討やマーケティング活動を全く視野に入れずにリニューアルをすることはもったいないことです。

しかし、実際「全く何も考えずにリニューアルを決意する」という方は年々減少傾向にあります。

リニューアルを行うと決定する際に「改修が必要な問題点」として以下5つの理由のどれかを事前に挙げていることが多いです。

・サイトのデザイン古くなってきた
・サイトの構造機能古くなってきた
コンテンツが増加し、複雑化してきた
・サイトがスマートフォンに対応していない
コンバージョン(購入・問い合わせ等)が頭打ち

上記の課題を認識して上で「問題点を一気に解決する」ためにWebサイトをリニューアルするのであれば「何も考えていない」わけではないので原則問題ないように見えますね。

しかし、実際には「リニューアル時」になると上記の課題点については制作会社に伝えるものの、デザインが少し現代的になっただけで全ての問題が改善されている状態になることはです。

また、予算を最小限に抑えたいあまり、格安の制作会社を選んでしまい低品質なWebサイトへとグレードダウンしてしまうケースはざらにあります。

「集客」や「ユーザーの育成」「再訪問」について何も対策せずに、表面上だけ綺麗にするリニューアルが多いのが現状です。

「改善する理由」があっても、戦略を練らずに闇雲にリニューアルをしてしまうと、「サイトの問題」は何一つとして解決せず、デザインを一新したことに満足してしまうもったいない結末を迎えてしまうのです。

※現代的なデザインになっているだけで利便性は最適化されていない
※ビジュアル重視のため無駄なモーションが多い
※課題改善がされていない(むしろ増加している)…など


企業は「現状の課題」を基に「リニューアルコンセプト」「ターゲット設計(誰がサイトに来るのか)」「Webサイトの目的・役割」「KPI設計」「サーバーやシステムの見直し」「コンテンツ内容の見直し」「サイトマップ整理」「SEO」「EFO」「UI」「SNSとの連携」「マーケティング活動にける将来的な拡張性」…などを決め、リニューアルを通して何を実現したいのかをしっかりと定める必要があります。

上記を定めた上のリニューアルでも運用を開始したときに「課題」は必ず発生します。それらを改善するために「分析環境の構築」「改善環境の構築」も事前に行っておくことが良いでしょう。

【事前に定めておくべき事柄】
・現状の課題や状態を把握する(良い点と悪い点の抽出)
・リニューアルするサイトのコンセプトを決める(方針)
・サイトに来ると想定されるユーザーを全て書き出す(ターゲット)
・Webサイトの目的や役割を定義する+KPIの設計をする
・サーバーやシステムが目的達成に適しているか確認
・コンテンツ内容に不備がないか、足りない部分の見直し
・内部SEO対策を全ページに反映させる
・自社サイトで行うべきEFOを設計する
・ユーザー起点で利便性と機能面を設計する…など


リニューアルすると「成果がすぐに出る」気がしますよね。

しかしながらそれは幻想に過ぎません。

せっかくリニューアルを行うのであれば、「制作会社に全部丸投げ」「低予算でどかーんと改修!」ではなく、未来を見据えたリニューアルを行うことをオススメします。


重要なのは「ビジュアル」ではなく「ユーザーファースト」

リニューアルをする時「ビジュアル」を優先するあまり、結果的に使いにくいサイトになってしまうことは珍しいことではありません。

ビジュアルはもちろん重要な要素ですが、見た目の良さは二の次で必須では無いのです。本当に必須要素なのは「ユーザーにとって有益か」です。

・ユーザーが必要としているコンテンツがあるか
・ユーザーにとって有益な情報が掲載されているか
・ユーザーが知りたい情報に到達しやすくなっているか
・ユーザーが利用していてストレスを感じないか
・ユーザーに役立つ挙動や導線になっているか

ユーザーの視点に立ってデザインされているかどうかがWebサイトでは重要であり、必須要素です。ビジュアルを優先した「作品」としてのWebサイトは観賞用なら良いかもしれませんが、Webサイトは実用品なので「芸術性」よりも「利便性」「機能性」の方が重要です。

設置する画像や動画も「ユーザーにとって有益だから」設置します。

また、テキストの内容や、文字サイズ、画像の大きさや設置場所、Webサイト全体の色調バランスは全て「ユーザーファースト」であるべきです。

そのためリニューアル時は「ワイヤーフレーム」の段階からユーザー起点に立って導線設計や情報設計の修正を行いましょう。

デザインが上がった際も同等です。

綺麗な見た目だけど「使いやすいか」「分かりやすいか」「ストレスを感じないか」を重視して、確認を行いましょう。


Webマーケターをアドバイザーとしてチームに入れる

リニューアル前の「課題抽出」や「現状確認」の時点で専門知識がないと実施するのは難しく、適切ではない状態でリニューアルに踏み切ってしまうことは珍しくありません。

そのため「リニューアル」を意識した段階からWebマーケターをチームに迎え入れることをオススメします。

特に戦略設計においてはWebマーケターは重要なポジションです。

また、SEO、EFO、ユーザービリティ、コンテンツ、SNS、今後の拡張性などの領域においてもWebマーケターがチームにいることでプロジェクトが推進しやすくなります。制作会社の提案したデザインや実装したコーディングに対して「修正点」を見つける目を持っているのもWebマーケターの特徴です。

リニューアル後に効果測定を行い、新たに浮き出た課題に対して改善を行う際にもWebマーケターの知見が役に立ちます。

リニューアルを検討する段階からチームに所属させることで軸がしっかりとするため、Web戦略自体がブレることもありません。

サイトの規模関係なく、新たにWeb施策を取り組もうと考えているのであれば、Webマーケターにパートナーとして依頼するのも一つの手です。

【パーソナル】
名前:Uto
職業:Webマーケティングコンサルタント
   Webライター、Webマーケスクール講師
趣味:サウナ、アート鑑賞、一人旅、音楽
   ラジオ、伝統・民俗芸能について調べること
特技:和太鼓、フットワークが軽い

【連絡先】
メールアドレス:yy.edih.xx@gmail.com
Twitter:@hd2OimM

Web制作会社のマーケティング支援部門でWebマーケティングコンサルタントとしてSEO、広告、コンテンツ制作、LPO、EFOなどの手法を元にお客様のWeb戦略のサポートを担当。提案・分析・企画・施策の実施・効果測定まで全て一気通貫で対応できることが強み。その後、Web接客ツールのベンダー企業にカスタマーサクセスを提供するコンサルタントを経て、現在フリーランスとして活動中。

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