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お店経営オンライン SOLD OUT2 というアプリの短編店主物語を書いています。 基…

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お店経営オンライン SOLD OUT2 というアプリの短編店主物語を書いています。 基本プレイに関係ないストーリーを書いてますがプレイする上で役立つ情報が入っている物語の題名には※付けてます。↓作品紹介 https://note.com/yshop/n/ne915f63ad8c8

最近の記事

目指せ売上No1!

【イメージ画 ルドマン様から提供】 アジトのとある場所 "そこ"に1度でも足を踏み入れた者は狂わされたように幾度となく通ってしまう場所があるらしい。 "そこ"には珍しいもの、怪しいもの、兎に角安いもの等、実に様々なものがあった。"そこ"とは…… 陽が落ち、闇が完全にアジトを飲み込んでいる。潮風が松明の灯りをそっと撫でている。その灯りの元、1人の男が口を開いた。 「皆、今日も1日お疲れさん。今回の闇市も大盛況だったな!」 主催者のじーまは闇

    • 【15】勇者と魔王 4

      過去の関連記事 「なんでアンタは勇者なんかやってんのよ!」 「なんでって……」 マーシャの言葉にアインは過去の"記憶"をたどった…… 10年前 ガーネット街 「モンスターだぁー!! モンスターの群れがやってきたぞーー!!!」 人々の悲鳴。建物が崩れる音。焼け焦げた匂い。土煙と煙があちらこちらで上がっている。 8才の俺はその光景を目の当たりにした時、動けずにいた。 「アイン!こっちへ来い!逃げるぞ!」 父だった。その後、母と3

      • 【14】勇者と魔王 3

        過去の関連記事 「待って!」 マーシャが止めに入った。 「グルルゥ……」 ドラゴンもマーシャのほうを見ている。 アインは慌てて視線をドラゴンに戻し構えたまま 「君は!? 下がってて!」 混乱気味のアインは疑問と要求をマーシャにぶつけた。 「大丈夫。この子は私になついてるの」 冷静に言い放った彼女はビードロを口元に運ぶと……ボゥ、ペェン♪ ボゥ、ペェン♪ ビードロ特有の音色が突風と共に駆け抜けた。 「グルルゥ」 ドラ

        • 【13】勇者と魔王 2

          過去の記事 ガーネット街の南西に位置する焦土 傾きかけた太陽が大きなドラゴンを焼き付けている。 その大きなドラゴンは獣肉の燻製に夢中だ。 アインは剣を抜き、そうっとドラゴンに背後から近付いた。 あと5メートル…… ドラゴンは本能のままにひたすら肉を食らっている。 あと4メートル…… あと3メートル…… ゴトッ アインの足が石にぶつかった。 その刹那ーー 「アイン!危ない!」 ブンっ!! ドラゴンのしっぽはムチのようにしなりアインを襲った!

        目指せ売上No1!

          【12】 勇者と魔王 1

          ガーネット街 太陽が柔らかくツンドラに照り返し、眩しさを大量生産している。 資源豊かなこの街は食堂が特に繁盛していた。今日もーー 端正な顔立ちをした女性が注文をしている。年齢は20手前頃だろうか。 「こんにちは~♪」 女性のお手伝い妖精が元気に挨拶した。 「おばちゃん、アユの塩焼きとワカサギの天ぷらちょーだい。あ、あとシーフードカレーも。全部10人前で」 淡々と言いながら視界を遮る黒い髪を細い指先で耳に掛けている。その黒い髪は元々白

          【12】 勇者と魔王 1

          作品紹介

          SOLD OUT2の紹介♪ 商人ゲームアプリ【SOLD OUT2】の紹介です♪少しでも興味があれば是非見てみて下さい♪ 【1】とある店主の1日 1話完結のとある店主のつぶやきです♪ 【2】焼いているのは? 1話完結のとあるパン屋のお話です♪ 【3】商売上手 効率的な販売棚の活用について少々書かれてます♪ 商売上手→闇市→闇市2と三部作になってます♪ 【4】 闇市 実在レシピ【闇市への招待状】に関係する物語になってます♪ 【5

          SOLD OUT2の紹介♪

          SOLD OUT2の紹介♪

          【10】 貴重な時間

          過去の関連記事 ~ゴールデンの家~ つらそうなゴールデンを心配そうに世話人が見つめている。 「ゴホッ! ゴホッ! ゴホッ! さい…ごに……ヌシ酒を…たらふく……飲みたかったなぁ……」 「ゴールデンさん! 今にサウスポールさんと腕利きの錬金術師が来ますから! 諦めないで頑張って下さい!」 その熱のこもった声にゴールデンも笑顔で、無言でうなづいた。 ーーガチャ 「戻りました! この島一番の錬金術師を連れてきました!」 世話人の一人

          【10】 貴重な時間

          【9】 サファイア街へ

          過去の関連記事 ある森の中 「ニャ~オ」 にゃんこが汗だくのサウスポールのほうを振り返って鳴いた。 「ハァ、ハァ、もう2日は歩き続けたぞ。ハァ、ハァ、それらしい木は見つからんが……」 サウスポールは焦っていた。 病床に伏したゴールデンがいつまで持つかわからない。 一刻も早く【世界樹の枝】を手に入れ戻りたかった。 水も食料も尽きかけていた。 それから数時間後 サウスポールは口笛を吹いた。食事の合図だ。 前方を歩いていたにゃんこが

          【9】 サファイア街へ

          【8】 病床

          過去の関連記事 【7】 その男、ゴールデン https://note.com/yshop/n/n3420eb534308 「ウゥ……ウゥ……」 1人の男がベッドでうなされている。一匹のにゃんこが心配そうに彼を見つめて寄り添っている。 彼の世話をしてる何人かのうちの1人がつぶやいた。 「ゴールデンさん、もうこんな状態が続いて10日になるよ」 そう、この病床の男は土地安定組合の組長のゴールデンだ。 「ゼェ、ゼェ、サウスポールはまだ帰ってこねぇのか?

          【8】 病床

          【11】アジトの空

          「よし! 出来た! 今回こそ! 今年こそ優勝するぞ!」 男の声が工房内に響いた。 ~1年前~ アジトの商店街の一角にクラーという若い男が経営しているパン屋「海月堂」があった。 カランコロンカラン~♪ 「いらっしゃい! おぉ、ばぁちゃん、今日はマリアンナは一緒じゃないのかい?」 いつも一緒に来る孫娘、マリアンナの姿が見当たらない。 「ちょっと体調崩しちゃってねぇ」 「そっかー。早く良くなると良いなー!」 クラーは心からそう思った。 「そ

          【11】アジトの空

          【7】 その男、ゴールデン

          グビッ、グビッ、グビッ、、 「プハァー! あと、10本!」 ここはサファイア街の中心部。この街一番の資産家ゴールデンは今日も朝からスピポを飲んでいる。 『ゴールデン、今日は何の作業だい?』 木こりのサウスポールが問いかける。 「実は今朝新しいレシピを作ったんだ。それで朝から棚に並べたくてスピポを飲んでいるのさ」 『アンタも懲りないねぇ。この間失敗したばかりじゃないか』 「失敗じゃねー! 情報収集と経験を積んだんだよバカヤロー! レシピは可

          【7】 その男、ゴールデン

          【6】 仲良し姉妹

          ダダダダッ! こつこつが逃げた! へいたいが逃げた! さくせんが逃げた! きまぐれが逃げた! ぶるじょあが逃げた! 「待ってぇ~! 逃げないで~!」 ここはミミ星人街。 ミミ星人のたまごが特産品のMUTOYS最北西の街だ。 畜産家見習いのメルは長時間の演奏会に嫌気がさしたミミ星人達を追いかけていた。 『メルー! そろそろご飯だよー!』 姉のティアマの声だ。 「今それどころじゃないの! お姉ちゃんも手伝ってよー!」 この二人はこ

          【6】 仲良し姉妹

          【5】 闇市2

          シーカーはその場所の空気に圧倒され動けずにいた。 【お前、新顔だな?】 声の主である黒いマントを羽織った男は鋭い視線でこっちを見ている。 【俺の名前はじーま。ここを取り仕切ってるモンだ】 時折手に持ったダイスを親指でポーンっと上にはじき、キャッチしている。 いや、していなかった、キャッチしていなかった!コロコロ~ってダイスがあっちに、それを追ってって男は向こうに行ってしまった…… 「何だったんだ今のは…… しかし、色んな物が売ってるなー。

          【5】 闇市2

          【4】 闇市

          アジト跡地はMUTOYS島の南東に位置する小さな島だ。 いや、かつては小さな島だった場所だと言うべきか。 一説によると海賊たちのアジトだったとも言われている。 しかし、いつからか多くの人がここに住み、土地を変え、街ではないこの場所は資源豊かな地域へと発展した。 潮風が駆け抜け、太陽の光が燦々と降り注ぐ商店街。 アジト跡地と呼ばれ、憩いの場も寄り合える場所もないこの跡地は、かつてのイメージを払拭した。かのように見えたが…… 「本

          【4】 闇市

          【3】 ※商売上手

          「まいどー!いつもありがとねー!」 アジト跡地の商店街にひときわ人が集うテナントがあった。 彼女の棚には本、薬、盾、地図、生物、食物が並んでいる。 隣の店主「いつもキューの店は人がすごいなー。俺んとこは工房なせいもあるかもしれないけどさっぱりだよ」 キュー「どうしても並べてる商品数が少ないと客足が減っちゃうからねー。ウチと比べても仕方ないよ」 そう言いながら彼女と彼女のお手伝い妖精はたくさんの客に対応している。 隣の店主「俺の作るハイポーションとハイエーテルが良くない

          【3】 ※商売上手